チビクロの美術さんぽ

ぬいぐるみの黒猫チビクロがお出かけしますにゃ。休みの日に美術館へ行って、絵を見るのが
楽しみなのですにゃ。

「骨と肉」櫛木理宇

2024-12-12 20:00:00 | 2024読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「骨と肉」櫛木理宇 双葉社
2024年刊

猟奇的犯罪が描かれているので
ご注意くださいですにゃ。

帯より
「機能不全な一族の罪の繋がりを描いたサスペンスミステリー

猟奇殺人×アルコール依存症×カサンドラ症候群×ヤングケアラー×双子のシンクロニシティとテーマが盛りだくさんですゃ。赤い装丁と顔のない人物の表紙がただならぬフンイキをかもすですにゃ。挿入される双子のエピソードが不気味に効果ですにゃ。親兄弟親戚という古典的主題を櫛木理宇さんが描くとこうなるのですかにゃ。はんざいをおかすのわ、けつえんなのかそだちなのか、いでんしがあるのか?不気味な主題でわあるですにゃ。
読みだしたら止まらない、
とにかく読み進めたくてしかたなくなるですにゃ。全部読み終えて放心状態になったチビクロですニゃ。

今日もチビクロのブログをお読み頂き
ありがとうございますにゃ。



「死蝋の匣」櫛木理宇

2024-12-04 20:00:00 | 2024読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「死蝋の匣」櫛木理宇 角川書店
2024年刊

暴力、猟奇的な犯罪描写があるので
ご注意くださいですにゃ。

元家裁調査官白石洛シリーズの2作目ですにゃ。児童のぎゃくたいが子供の成長にどのように悪い影響があって人間性を失わせることを描いたフィクションですにゃ。作者わ、シリアルキラーのマニアックな知識を散りばめつつ、エンターテインメントを完成させましたにゃ。

人として育てられることのなかった彼女の家族論がカナシカッタですにゃ。
未完成の人間性。歪んだ人間性。だけど完璧な人間など存在するだろうか。

ひさんなはんざいと主夫である兄が作る手の込んだ家庭料理を交互に読むことになるので、そこわ、結構シンドイですにゃ。

ひさんなはんざいをえがいているけど、ボクわ櫛木理宇の作品が好きなんですにゃ。真っ暗闇に小さく光るなにかがあるから。

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「爆発物処理班の遭遇したスピン」佐藤究

2024-11-12 20:00:00 | 2024読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。
「爆発物処理班の遭遇したスピン」
佐藤究 講談社 2022年刊行
この作品にわ、暴力的描写があるので
ご注意くださいですにゃ。

表題作「爆発物処理班の遭遇したスピン」わ、量子力学をモチーフにした作品ですにゃ。導入がキレのある警察小説でカッコイイのだ。だけど、現場の警察官が、人命よりも優先される軍、国家の威信という大きな権力に圧せられるのですにゃ。佐藤究さんの国家権力への考え方わ、前作に共通してほうちこっかの民主主義とわ真逆の方向で描かれていると思うにゃ。CIAとか、ペンタゴンとかわくわくしますにゃ。量子力学わ興味深いし、難しいけどここでわうまく説明されてチビクロにも小説を楽しむにわ十分にりかいさせてくれていますにゃ。蝶のはばたきに浮遊感でしたにゃ。

8つの作品の短編集ですにゃ。
小説を読んでいるはずなのにふとまるで現実のように感じて、せんりつしてしまう一瞬がありますにゃ。
佐藤究さんわ、前作「QJKJQ」で
江戸川乱歩賞を受賞していまスにゃ。

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備忘録
量子エンタングルメント
EPRペア


「Ank︰a mirroring ape」佐藤究

2024-11-07 20:00:00 | 2024読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「Ank:a mirroring ape」
佐藤究(さとうきわむ)
講談社
2017年刊行

この作品にわ、暴力描写が多くあるのでご注意くださいですにゃ。

京都で未曾有の大暴動が起こるのだけど、アフリカからきたアンクAnkと名付けられたチンパンジーが関係していたですにゃ。霊長類研究者×遺伝子×進化の過程×トラウマ。apeというのわ、「類人猿」のことでオランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボのことをいいますにゃ。
ネタバレを避けたいのでヒミツだけど、8分19秒わ、驚きでしたにゃ、
そこまでスケールが広いとわ…
そして真実わ、こっかの権力に隠蔽され、なかったことになるのだ。

読み始めたら止まらないどんどん読み進んでしまう、作家さんの筆力が熱いですにゃ。作家さんわ、1977年福岡県生まれの九州男児さんですにゃ。今後のご活躍楽しみですにゃ。

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「QJKJQ」佐藤究

2024-11-01 20:00:00 | 2024読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「QJKJQ」
佐藤究 (さとうきわむ)
講談社 
2016年刊行


この作品わ、暴力的描写があるので、
ご注意くださいですにゃ。

猟奇的でシリアルキラーの家族の話と
思ったら、違ってましたにゃ。
自分が現実と思っていたことわ、実わ、虚構でした展開わ、映画「マトリックス」とか最近の小説でわ、よくあるパターンだから、そうかふむふむと思っていたら、マックス・ウェーバーが出てきて「正当な物理的暴力行使の独占を要求する共同体」なるほど「国家」のことらしいですにゃ。国家権力の話へと意外な向に展開していきますにゃ。

1度目通して読む、2度目わ伏線を回収するために読む。伏線があらゆるところにある。最後まで読まないと伏線と気づかないなんてにゃ。3度目わ、主人公への憐憫としてですにゃ。ほぼ伏線が回収されるので、2度読むのがおすすめですにゃ。わからないとこもあるのが悩ましく、ボクの誤読もしくわ、読解力想像力が足りないのかしらにゃ。本編の前後に添付資料がある構成になっていてそれわ作品をカッコよくしていると思うですにゃ。
読み始めたら止まらなくなる作家さんの熱い筆力を感じますにゃ。

今日もチビクロのブログをご覧いただきありがとうございますにゃ。