チビクロの美術さんぽ

ぬいぐるみの黒猫チビクロがお出かけしますにゃ。休みの日に美術館へ行って、絵を見るのが
楽しみなのですにゃ。

「子犬の絵画史たのしい日本美術」金子信久

2023-10-29 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。
ある日、目についた古新聞を見ていたら、この本が紹介されていて、
すかさずメモ_φ(・_・して、
わが愛すべき図書館の在庫を
検索っと!ありましたにゃ。
新聞の書評って好きだから目につくと
読んじゃうですにゃ。

「子犬の絵画史」金子信久 講談社
2022年刊


かんわいい子犬ちゃんたちがイッパイですにゃ。その中でもやはり、円山応挙と長沢蘆雪の描く作品わ、トクベツですにゃ。ほかにも中国の古い時代の作品もでてきて、子犬ちゃんの存在感を美術史として勉強できてしまうご本ですにゃ。
今大阪で開催中の長沢蘆雪展に行きたくなってしまうですにゃ。

本の作者金子信久さんわ、府中市美術館の学芸員さんで、いつもセンスのいい、カワイイ美術展やってるから、
前から気になっていたのですにゃ。
ムズカシイ美術史もステキな案内人に
出会えれば、楽しくなりますにゃ。
良い本に出会えたですにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。

「江戸時代の美術 軽みの誕生」出光美術館

2023-10-25 20:00:00 | 2023 美術館 博物館
東京までお出かけしたチビクロわ、
今日わ、ふちょうだから、もう帰るかなと思ったけど、せっかく電車でゴトンごとんしてお江戸まできたから、日本美術の展覧会にもう一つ行くことにしましたにゃ。

※この展覧会わ、終了していますにゃ。
「江戸時代の美術 軽みの誕生」
出光美術館

江戸時代の画家狩野探幽わ、後水尾天皇に「絵はつまりたるがわろき」と言ったそうですにゃ。画面に全部描いちゃうのでわなく、ゆとりや隙を感じさせるのがよいという意味らしいですにゃ。詰まっているのわ、美しくないということですかにゃ。こういう価値観わ江戸時代全般にあったそうですにゃ。

チビクロ気になった作品ですにゃ。
6.叭々鳥・小禽図屏風 狩野探幽
竹林が水墨の見事な濃淡で描かれていますにゃ。具体的な姿わ、鳥だけで、作品から減筆する探幽ですにゃ。広大な余白に描かれた松の幹や葉わ、水墨のにじみとかすれがあらわしていますにゃ。
見た印象を最小限にして表す、まるで抽象画みたいなところが、ありますにゃ。
空白がキモチよくて、気に入って長い時間みていましたにゃ。

30.吉原遊興図屏風 古山(菱川)師重
お台所でわ、魚をさばき、タコを洗い、大根などの野菜がおかれている様子ですにゃ。きっとお客様に出すごちそうの準備をしているのでしょう。ちかくで犬がうかがっていますにゃ。

33.四季日待図巻 英一蝶
やはり、お台所が目についてしまいますにゃ。やっぱり食べることわ一番の関心事ですにゃ。伊勢海老が籠にもられ、大きな魚がさばかれ、庭でわ、鴨?をしめている様子ですにゃ。奥でわ、大きなお鍋がかけられていますにゃ。となりの間では、宴会が楽しそうですにゃ。正月、5、9月吉日に身を清めて夜を徹し、日の出を待つ祭事、日待の情景ですにゃ。

34.十二カ月花鳥図添付屏風 酒井抱一
抱一晩年の作品ですにゃ。
花や鳥の組み合わせで月ごとの情趣を表していて、色彩の美しさと明快なかたちが特徴な作品ですにゃ。
1月に描かれているスミレとつくしの作品が好きですにゃ。
抱一の作品が静かで、やさしさに満ちていて、ボクわ、なぜだか泣きたくなったですにゃ。

出光美術館わ駅から近いし、チビクロの好きな日本美術の素晴らしいコレクションかあるのでお気に入りなのだけど、25年頃建て替えのため、一時閉館の予定なのですにゃ。

今日も、素晴らしい展覧会を見ることができて、ありがとうございますにゃ。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。



「即興ホンマタカシ」東京都写真美術館

2023-10-19 20:00:00 | 2023 美術館 博物館
チビクロわ、出かけましたにゃ。
今日わ、東京わ、恵比寿ですにゃ。

「即興 ホンマタカシ
Revolution9:Homma takashi」
東京都写真美術館


ホンマタカシわ、1962年に東京に生まれた写真家ですにゃ。
木村伊兵衛賞受賞。

作家わ、建築物の一室をピンホールカメラに仕立て、世界各地の都市を撮影したそうですにゃ。



外に向かって開かれた小さな穴から差し込む光は、真っ暗な部屋に倒立した都市の風景を即興的に描き出しているといいますにゃ。






この10年の作品を中心に写真,映像表現にラディカルに作者わ、問いかけていますにゃ。

今日ボクわ、世界で起こっている暴力に影響を受けていて、アタマがぼーっとしてなにも感じられないみたいで、お出かけすれば、なんとかなるかなと思ったけど、なんか考えがまとまらないですにゃ。

なぜかみわおおくのちをようきゅうするのか、むこのひとたちをようしゃなくうばっていくですにゃ。ちがながしたりないというのか、あとどのくらいぎせいになるのか。ただひとらしくくらしたいだけなのに。

今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。



「超絶技巧、未来へ!明治工芸とそのDNA」三井記念美術館

2023-10-11 20:00:00 | 2023 美術館 博物館
チビクロわ、お出かけしましたにゃ。
今日わ、久々に東京お江戸日本橋まで行ってきましたにゃ。

「特別展 超絶技巧、未来へ!
明治工芸とそのDNA」
三井記念美術館

※一部の作品わ、撮影を許可されていますにゃ。

池田晃将 電光金針水晶飾箱



チビクロわ、この作家さんの作品初めて見たけど、一瞬で心を奪われましたゃ。未来的SF的印象と伝統的漆工、
螺鈿細工という組み合わせが21世紀ですにゃ。この他にも遺跡から出土した石碑風なモノに虹色の0から9の数字で彩られ、それわ、漆器に螺鈿細工で
極小の貝片を貼ったものなんだけど、
凄くカッコよかったですにゃ。
1-44 Artifact03という作品ですにゃ。
なぜかボクわ、この作品が欲しく欲しくてたまらない感情に一瞬支配されたのですにゃ。部屋でこのオブジェをかかえるボクが、ボクの頭にイメージされたのわ、なぜだろう?

メモ_φ(・_・
螺鈿細工わ奈良時代から用いられ、夜光貝やアワビ貝などの真珠層を切り抜き、はめたり、貼り付けて文様にするそうですにゃ。数字や光、電気信号といった無機質で現代的な意匠を、深い闇のような黒漆を背景に数字や記号の浮遊する様わ、幻想的で、まるで遺跡や宗教建築のような荘厳さを秘めていると、会場の解説にありましたにゃ。


「月光」大竹亮嶺
鹿角を使って作られた月下美人の花弁で花器に水を注ぐとゆっくり花が開く驚きの仕掛けになっているそうですにゃ。



スルメイカのかぐわしい香りわ、
しませんですにゃ。

この作品が一本の木からほりだされているなんて、スゴいし、この技術をもってスルメを作ろうと思ったのもスゴイですにゃ。
















バクテリア、ウィルス、細胞など目に見えない生命をテーマとしていますにゃ。森の中に共存する多様多種の生命のつながりをあらわしていますにゃ。
バーナーワークと吹きガラスの技法で製作する作品わ、ガラスの透き通って硬質な素材に、神秘的で熱い生命のたましいを宿しているようですにゃ。
影も美しいですにゃ。
作家の青木美歌さんわ2022年にお若くしてご逝去されてしまいましたにゃ。謹んでご冥福をお祈りします。素晴らしい作品をありがとうございますにゃ。その作品わ、これからも生き続けますにゃ。作品が埋もれず、これからも見る機会がありますように。

素晴らしい作品達の展覧会ですにゃ。
作家の作品制作への情熱わ、はかりしれませんですにゃ。この展覧会を見ることができてよかったチビクロですにゃ。
年間ベスト3いりわ、確実の模様…
ご興味がある方わ、ぜひぜひ
この超絶技巧の宇宙をご覧くださいませにゃ。


今日もお読み頂き
ありがとうございますにゃ。

メモ_φ(・_・
人間3Dプリンター安藤緑山・象牙彫刻


「教誨」柚月裕子 

2023-10-06 20:00:00 | 2023 読書
チビクロわ、読書しましたにゃ。

「教誨」柚月裕子 小学館


図書館で人気の作品だったので
どんなものなのかという興味と、
(半年待ちましたにゃ。)
映画「死刑にいたる病」白石和彌監督が以前監督した「孤狼の血」の原作者の作品で気になったので読んでみましたにゃ。チビクロわ、勝手にバイオレンスアクションをイメージしていましたが、思っていた内容とわ違いましたにゃ。物語わ、静かに始まりますにゃ。
教誨とわ、悪いことをした人に
教えさとすこと、だそうですにゃ。

読み終わって感じたのわ、母と娘の関係性の物語ですにゃ。ここでわ、娘から母への愛が焦点になりますにゃ。娘わ、ただひたすらに、母から愛されたいと願い、その思いわ、純粋で無垢だったのかもですにゃ。悲しい悲しい作品でしたにゃ。
このような罪を犯した人にわ、
教誨わ、意味がなく、存在しないのと同じでわと思いましたにゃ。本当に罰されるべきわ、誰なのか?罪を償うとわ、どういうことなのか?

作者わ、
死刑制度への是非への問題提起をしていると思いましたにゃ。

今日も、お読み頂き、
ありがとうございますにゃ。