L.ソールズベリー、A.スジョ著、中山ゆかり訳
2011年9月発行
贋作者と被害者との間にはしばしば微妙な共犯関係がある p51
フランスにおける「著作者人格権」は遺産相続人の権利であり、法的拘束力を持つ;最終的な裁決者となりうる
ハノーヴァ・ギャラリー:25年の存続期間中に扱った作品の写真を記録したアルバム→ジャコメッティなど p100
贋作は1点あれば他にもある。p114
写真の印画紙には時代性がある
写真には画廊独特の参照番号がある
アーカイヴ用語:ファイルが<汚染>されている p115
第三者の専門家の公式証言を基に贋作の判定が下れば裁判所は作品を破棄するか、原告の管理下に置くかを決めることができる。p122
告訴の手続きを開始すると脅かした。p124
古書を用いた策略 p125
本の中に水彩画が挿入されていたことにし、その証明書を書かせた。p130
写真家のスタンプ p134
光沢のあるRCペーパー:1970年代後半以降
サザビーズ:紳士の皮を被った商売人p151
クリスティーズ:商売人になろうと必死になっている紳士たちの砦
BBCのアンティーク・ロードショー、ピーター・ネイハム、1981年来、サザビーズ17年の経歴を持つ。p150
フォートナム&メイソン ターコイズブルーのバック p152
*
プロヴナンスの確立 p13
アーキヴィスト
ランナー:店舗や在庫を持たない流動的なタイプの美術品ディーラー。個人宅、アンティークショップ、オークション会社から目を引きそうな作品を探し出す。p38
油彩画のヒビ:大半は最初の5年で生じる。完全に硬化するには約50年かかる。硬化すると細かい網状になる。p168
競り札(パドル)p179
ヨーロッパの全殺人事件の98パーセントは配偶者、近親者によるもの p173
放火魔は連続して事件を起こす傾向がある。同じ手口
放火 別の犯罪を隠すためということあり
代理ミュンヒハウゼン症候群 p186
詐欺の立証責任 告発側にある p196
エリック・ヘボーン 20世紀の最も悪名高い贋作者 p210
鋲の錆 塩水で人工的に p211
テートにハノーヴァギャラリーとオハナギャラリーのファイルがある p221
そこに関連作品の図録や受領書、手紙類がある
Mark Jones,ed. "Fake? The Art of Deception" 1990
古代ローマではギリシャの古代彫刻がステイタス・シンボルとなった。
オリジナルとされるギリシャ彫刻の90%がローマ製。p259
16,17,18世紀の工房ではミケランジェロ、ティツィアーノ、リベラの作品を製造した
若きミケランジェロはギルランダイオの贋作を造った。眠るキューピッドを古代彫刻として売った。
コローは他人が描いた模写に自分のサインをした
1990年にR.ヒューズが「コローは800点描いたが、4000点がアメリカにあると言われている」と書いている。
贋作はその時代の文化的痕跡を持っている。18世紀まで発見されていなかった青でそれ以前の作品が描かれていたとか
ベレンソンは来歴に左右されないように注意した。p260
ベレンソンは手数料のためわざと違う判定をしたという批判も
メ―ヘレンは1939年代後半から40年代に10点ほどの贋作
アナグマの毛の絵筆を使用
ライラック油で溶く
2時間オーブンで焼いた
ナチのゲーリングが買った→逮捕→贋作の自白
専門家はある作家や時代について先入見を持っており、その自身の考えがまれに見る発見によって証明されるのを待ち望んでいる。p263
ブレディウスはフェルメールの宗教的主題に未発見作品がまだあるかもしれないという説を唱えていた。→ミッシングリンクがあると予測している学者の危険。
歴史家や画商たちは失われた宝は自分たちに発見されるのを待っているという考えに常に魅了されている。だからそれらしきものが出てくると、調査の基準を下げてしまう。
ユーゴスラビア ザグレブ美術館、1987
修復家・画家のエリック・ヘボーンはティエポロやルーベンスの贋作を100点を描いたと告白→ワシントンNG,大英博、NYのモルガン・ライブラリー&ミュージック
ヘボーンは1996年ローマで殺された
どんな絵もそれ自体が嘘をつくわけではない。人を騙しうるのは専門家の意見だけである。ヘボーンの言葉p264
もしその絵が優れたものなら、それ自体固有の価値を持つのではなかろうか。鑑定家アリーヌ・サーリネンの言葉
ピカソは偽物でも本当によいものならサインすると言った。
2011年9月発行
贋作者と被害者との間にはしばしば微妙な共犯関係がある p51
フランスにおける「著作者人格権」は遺産相続人の権利であり、法的拘束力を持つ;最終的な裁決者となりうる
ハノーヴァ・ギャラリー:25年の存続期間中に扱った作品の写真を記録したアルバム→ジャコメッティなど p100
贋作は1点あれば他にもある。p114
写真の印画紙には時代性がある
写真には画廊独特の参照番号がある
アーカイヴ用語:ファイルが<汚染>されている p115
第三者の専門家の公式証言を基に贋作の判定が下れば裁判所は作品を破棄するか、原告の管理下に置くかを決めることができる。p122
告訴の手続きを開始すると脅かした。p124
古書を用いた策略 p125
本の中に水彩画が挿入されていたことにし、その証明書を書かせた。p130
写真家のスタンプ p134
光沢のあるRCペーパー:1970年代後半以降
サザビーズ:紳士の皮を被った商売人p151
クリスティーズ:商売人になろうと必死になっている紳士たちの砦
BBCのアンティーク・ロードショー、ピーター・ネイハム、1981年来、サザビーズ17年の経歴を持つ。p150
フォートナム&メイソン ターコイズブルーのバック p152
*
プロヴナンスの確立 p13
アーキヴィスト
ランナー:店舗や在庫を持たない流動的なタイプの美術品ディーラー。個人宅、アンティークショップ、オークション会社から目を引きそうな作品を探し出す。p38
油彩画のヒビ:大半は最初の5年で生じる。完全に硬化するには約50年かかる。硬化すると細かい網状になる。p168
競り札(パドル)p179
ヨーロッパの全殺人事件の98パーセントは配偶者、近親者によるもの p173
放火魔は連続して事件を起こす傾向がある。同じ手口
放火 別の犯罪を隠すためということあり
代理ミュンヒハウゼン症候群 p186
詐欺の立証責任 告発側にある p196
エリック・ヘボーン 20世紀の最も悪名高い贋作者 p210
鋲の錆 塩水で人工的に p211
テートにハノーヴァギャラリーとオハナギャラリーのファイルがある p221
そこに関連作品の図録や受領書、手紙類がある
Mark Jones,ed. "Fake? The Art of Deception" 1990
古代ローマではギリシャの古代彫刻がステイタス・シンボルとなった。
オリジナルとされるギリシャ彫刻の90%がローマ製。p259
16,17,18世紀の工房ではミケランジェロ、ティツィアーノ、リベラの作品を製造した
若きミケランジェロはギルランダイオの贋作を造った。眠るキューピッドを古代彫刻として売った。
コローは他人が描いた模写に自分のサインをした
1990年にR.ヒューズが「コローは800点描いたが、4000点がアメリカにあると言われている」と書いている。
贋作はその時代の文化的痕跡を持っている。18世紀まで発見されていなかった青でそれ以前の作品が描かれていたとか
ベレンソンは来歴に左右されないように注意した。p260
ベレンソンは手数料のためわざと違う判定をしたという批判も
メ―ヘレンは1939年代後半から40年代に10点ほどの贋作
アナグマの毛の絵筆を使用
ライラック油で溶く
2時間オーブンで焼いた
ナチのゲーリングが買った→逮捕→贋作の自白
専門家はある作家や時代について先入見を持っており、その自身の考えがまれに見る発見によって証明されるのを待ち望んでいる。p263
ブレディウスはフェルメールの宗教的主題に未発見作品がまだあるかもしれないという説を唱えていた。→ミッシングリンクがあると予測している学者の危険。
歴史家や画商たちは失われた宝は自分たちに発見されるのを待っているという考えに常に魅了されている。だからそれらしきものが出てくると、調査の基準を下げてしまう。
ユーゴスラビア ザグレブ美術館、1987
修復家・画家のエリック・ヘボーンはティエポロやルーベンスの贋作を100点を描いたと告白→ワシントンNG,大英博、NYのモルガン・ライブラリー&ミュージック
ヘボーンは1996年ローマで殺された
どんな絵もそれ自体が嘘をつくわけではない。人を騙しうるのは専門家の意見だけである。ヘボーンの言葉p264
もしその絵が優れたものなら、それ自体固有の価値を持つのではなかろうか。鑑定家アリーヌ・サーリネンの言葉
ピカソは偽物でも本当によいものならサインすると言った。