冬の星座の代表格オリオンの左上に、仲の良い双子が寄り添っている。この二人は大神ゼウスの息子なのに、なぜか兄カストルは人間、弟ポルックスは神として生を受けた。仲の良い二人だが、人間として寿命を持つカストルは、やがて不老不死の神ポルックスと死別する事になる。これを悲しんだポルックスは父ゼウスに、自分の寿命の半分を兄に与えてほしいと頼んだ。ゼウスはこれを受け入れ、二人は今でも足を冬の天の川に浸しながら仲好く肩を組んでいる。
美しい兄弟愛。でも待て。ポルックスは不老不死のはずだ。無限大の寿命の半分はやっぱり無限大ではないか。ポルックスも考えたものだ。それともゼウスはこれを知っていて願いを聞き入れたのだろうか。
まあギリシャの神の話はともかく、この双子の周りにはやたら散開星団が多い。肉眼でも雲のように見えるプレセペは前に写真を撮ったが、そのちょうど反対側、カストルの足元には満月ほども大きさの有る散開星団M35が存在を誇示している。ふたご座は僕が中学校の頃から好きな星座の一つで、前から撮って置きたいと思っていた。望遠鏡からカメラをはずしてズームレンズを付け、焦点距離を28、絞りを5.6にセットして撮影を始めた。もっと長く露出して天の川をはっきり写し取る予定だったが、西のほうから流れてきた雲に阻まれてやむなく100秒ほどで露出を中断、竹取庵の屋根を閉めた。
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