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宮城県などでのガン類野個体数増加は驚異的です。 2015-2-12

2015-04-08 04:31:31 | 利根川下流域に水鳥の大規模越冬地形成

 日本に渡来するガン類は、今年は特にすごいことになってきました。
2015年2月10日現在。「日本雁を保護する会」からの情報を基に荒尾が独自に組み立ててみました。

 シジュウガラガン 1700羽+ 秋田県八郎潟でカウント 最大値
 ハクガン     103羽      〃   〃

1 何がすごいといって、シジュウガラガンは昨年が800羽前後に増えて、すごい増え方と騒ぎました
 今年1月に1,000羽を超したと、宮城県野関係する方々はさらに舞いあがりました。ところが実は1,700+と、昨年の2倍以上がカウントされました。
 1年間で倍増した計算となります。
 数年以内に10,000羽を超すだろうと予想されています。
 主な越冬地は、蕪栗沼周辺、化女沼周辺域です。2月早々に八郎潟にほぼ全部移動を終えています。
 宮城県ではもっぱら高カロリー、高エネルギーの落ち大豆を選択的に食べています。栄養満点で、元気いっぱいだそうです。
 転作奨励金がでますので、宮城県では越冬地内には落ち大豆が膨大にあり、結果として餌資源は無限に近いし、餌も落穂主体のマガンとも餌が異なるようですので種間競争の話は聞きません。
 一昨年の1シーズン200羽ほどは、新潟市阿賀野川下流域の堤防内の畑で越冬をしました。ハクチョウ類は河川沿いに無数に近く生息して(6,000羽以上)場所の近くで、条件は良かったとも思われ次年度以降の定着が期待されましたが、結果として本年はぜろで渡来なしでした。
 理由は、猟区が近く鉄砲の音が絶え間なく響いていて、現地を見ている私も無理かなと思っていましたが、落ち大豆が十分にないことも重なって、
 さらに本年はなぜかほぼすべてが宮城県内の特定地に集まり、基本的に群れとして行動をしていました。つまり1群で固まってしまっています。その理由は餌の大豆がふんだんに食べたられるか、あるいはマガン群との対抗上かに関わっているようです。

2 マガンは昨年度20万羽 !! を早や超しました。
 シジュウガラガンの10,000羽突破は数年以内と予想されますが、その時にマガンが30万羽近くに激増している可能性もあり。やや緊張しています。
宮城県では伊豆沼・蕪栗沼を始め、マガンの日常的な生活圏が重なっています。そろそろ真剣に分散化を考えておかないと、警報レベルと考えています。

3 もう一つのハクガンは全身が真っ白で、優雅な大型ガンです。こちらはようやっと3桁を突破したところです。
 生活は亜種オオヒシクイに類似しています。主に、秋田県と新潟県を移動しています。

4 シジュウガラガン、マガンの激増に伴って、種間競争がそろそろ表に出てきていると思います。
 対象は亜種オオヒシクイ及び亜種ヒシクイ、そして小型のカリガネがはじき出される心配をしています。
 餌資源はうまく分けられているようですが、ねぐらをどんどん増える一方のマガンに奪われだしているようです。
 化女沼は亜種ヒシクイの存在でラムサール条約登録が成されたようなものですが、独占していた亜種ヒシクイがどウも様子を見ていると、やや追い出されだしているように感じます。結果宮城内では相当減少しているようで、それもあってか茨城県霞ヶ浦周辺に渡来している亜種オオヒシクイが、最低50羽台から、昨年今年と急増し、今年は3桁110羽程度となりました。
 こちらの餌は、もっぱらマコモの根っこです。
印旛沼周辺で観察される亜種ヒシクイは今年は6羽と減りました。最大16羽まで増加したのですが、残念です。

5 私はずっと利根川下流域域に。秋田県、宮城県のガン類・カモ類・ハクチョウ類、特にガン類のために、第2となる大規模越冬地形成に、関わっています。 

 でも、今のところマガン類が受け入れ目標なのですが、何が気に入らないのかが分からないまま、10年以上にわたって待ちぼうけの連続です。
 若いマガンやできればシジュウガラガンも、如何にしたら関東圏に魅力を発見して、群れで飛来してほしいと思っています。
 その時に、ガン類にここで子孫を残したいと思うまでの気に入ってもらえるための準備というか、それを怠ると、せっかく飛来してもらえても2度と来ないと、三行半を突きつけられないようにするにはどうしたら良いかを、日々考えています。

 若いマガンやシジュウガラガン、ヒシクイなどのご機嫌を取るということになってしまって、これで良いのかと疑問ですが、

 これからの地方創生の現場につながる話としてお聞きいただければ幸いです。男社会的で、上から目線の中央官庁の官僚に手におえない事態のこれが今後の参考になることかもしれません。

 下記の写真は、新幹線くりこま高原駅に隣接した田んぼにマガンが多数渡来して採餌中の風景。ここの群れは伊豆沼がねぐらで円周を描いて田んぼの落穂を食べていきます。時期が重なるとだんだん円弧が大きくなって、クリコマ高原駅も、周辺の市町村も円弧の中に入ってしまって、いたるところでマガンが観察可能になります。そしてお互いに存在を無視する関係から、いさかいにはなりません。まさに共生のモデル。
 

 

荒尾 稔さんの写真

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