これからは電子出版の時代だ!!。 と華々しく日本の出版業界の主要な会社が、趣旨に賛同してアッピールをしたのが、今から3年前です。2013年4月の半ばとなって早や4年度目に突入しています。
しかし、実情はどうでしょうか。EPUB3がようやっと認知されだして。また、この4~5ヶ月でアマゾン社のkindleやAPPLE社のibookstoreがようやっと立ち上がってくれました。いってみればあらゆる面がまだまだよちよち歩きのままです。電子出版でもどのようなビジネスが今後有力な分野として成立していけるのかも、実態を見ていると未知数のままです。
ひとつは実務作業環境です。epubを取り巻くオーサリング環境は相変わらず、4年目に入った現状でも、決定的に優れた環境が出現しているとはとても言えません。
仕事をする方々の最も大事な環境。大工さんの「のみやかんな」に相当するオーサリングツールが、英文のソフトのまま、日本国内製品でこれはというものが今になっても出てきていないということの異常さです。英語だらけで、何よりもEPUB3でつくり込みをしたファイルが、細かく加工をしたいとしても、その要望仕様をそのまま受け入れて加工可能かというと、限界にぶつかります。今まで組版に従事してきた方々の戸惑いは大きい。
1回原本に戻すということが、unicodeとAJ1関連では、とても簡単にいく仕組みではありません。片方向は何とかなっても両方向は手探りとなってしまいます。
当然ながら、相談できる会社がなくなったという実感も大きい。従来の組版関係の会社も、どうもどこを見ても及び腰に見えます。フオントのことも、異体字という厄介な問題を抱えた組版ソフトメーカも、日本語処理の重たい現実にたじろき出していると感じてます。
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