薫のよもやま話

森山かおる
市原市議会議員
重度障がいの息子を育てながら、日々感じる事を想いのままに

飯沼の子ども達に出会って

2014年12月04日 | 障がい

我が家は毎週末、房総半島ドライブや道の駅、ショッピングセンターなどに家族3人で出かけます。

20才になる息子はこのお出かけをとても楽しみにしていて、出かける準備をしてるとウキウキしています。

障がいが重くて言葉を理解できなくても、親の動きを見て次の展開が読めるんですよね~。

卵アレルギーがあり、ペースト状のものしか食べられないので、外出にはお弁当持参。それとオムツも。

出先のレストランやショッピングセンターのフードコートでも、どこでも広げて食べさせちゃいます。

と言っても、食べさせるのは主人。外出先では、私とは食べてくれないんです・・・・。

車椅子に乗っていることと、大人なのに親に食べさせてもらっている姿は、周囲の目を引くようです。

特に子供たちは容赦のない視線を向けてくる。それだけ障がい児者に触れ合う機会がないってことなんですよね。

以前住んでいた大阪では、障がい児者がもっと街に出ていました。

大阪の北摂(ほくせつ)地区は、障がい児も地域の通常学級(支援学級ではない)で受け入れているので、その周辺の

ショッピングセンターに行くと見向きもされない。 「車椅子ですよ!見えていますか?無視してませんか?」って

言いたくなるくらい、フツーの存在なんですよ。

学校教育の受け入れ体制が、障がいの理解につながっているのかな~。

大阪では、重度の障がいがあっても地域の学校に通学する子どもが多くいて、重度重複障がいの息子もその一人でした。

人権運動が盛んな土地柄ならでは、ですね。

千葉に来て、地域の学校に通う障がい児があまりにも少ないことに驚きました。

それゆえに障がいの理解が進まないのかもしれませんね。

でも今住んでいる飯沼(いいぬま)は、ちょっと違うんです!

息子を車椅子に乗せて散歩していると、屈託のない笑顔で「こんにちは」と挨拶してくれる子ども達に出会います。 

地区の方にお話しを伺うと、日々の生活の中で挨拶を大切にされていて、子ども達はそんな大人の姿を見て

自然に身につけて育ってきたことがわかります。

車椅子を特別視することもなく、ごくごく普通に受け止める子ども達に出会って、教育は学校だけでなく

家庭や地域の力も大切だと改めて感じました。

高齢者も子どもも、障がいがあってもなくても、全ての人がありのままの姿を認め合う社会を、飯沼から発信

できるのではないかと思いました。