薫のよもやま話

森山かおる
市原市議会議員
重度障がいの息子を育てながら、日々感じる事を想いのままに

療育手帳の更新で感じた県の縦割り行政

2016年09月29日 | 障がい

息子が持っている身体障害者手帳と療育手帳。

身体障害者手帳は見直しがないため、3才で取得してからそのままずっと認定されていますが、知的障害の療育手帳はこれまで何度も更新をしてきました。

その判定は18才までは児童相談所、18才以上になると障害者相談センターになります。

今回初めて障害者相談センターでの更新をすることになり、これまでの情報が全然伝わってないことに驚きました。

更新にあたっては、まず住んでいる市から連絡がきて聞き取りが行われます。

今までの成育歴を一から聞かれるんですけど、もう忘れてることが一杯。

出生時の体重さえ忘れていて、母子手帳を見ながらの受け答え。

これまでどんな治療を受けてきたかは、手術が多かったために全部母子手帳に記録してたので助かりましたが、なんで今さら聞き取るんだろう?

市の担当者は、今まで何度も更新してきた時に伝えた情報をもっていないのです。

ひょっとして、6年前に大阪から転居したから?いやいや、千葉にきてから更新したはず。

この聞き取りに1時間かかったでしょうか。この情報を県の障害者相談センターに送ることで、更新の申請となります。

そして今日、障害者相談センターで聞き取り調査に約2時間!

18才以上になっての初めての更新は時間がかかるけど、今後の更新は親だけで良いということらしいが、児童相談所からの情報として伝わっていたのは療育手帳の等級のみ。

「これまで児童相談所で手帳の更新の度に伝えた情報はお持ちでないのですか?」という私の問いに「そうなんです。私たちも情報が欲しいんですけど・・・」と答える職員。

児童相談所も障害者相談センターも、同じ県の管轄なのに、これだけしか情報が伝わっていないなんて!

これって、典型的な縦割り行政?

そこでわかった。市の職員が一から聞き取らなければいけなかった理由が。

市の職員も障害者相談センターの職員も親も、児童相談所からの情報があれば、これだけの時間を費やさずにすんだのではないでしょうか。

なんで児童相談所は情報を伝えないのか?と思うのと同時に、これまで更新の度に聞き取った記録はどうするの?って聞きたい。

守秘義務だから教えられないということであれば、返すのが当然。

そうだ、聞いてみよう!

これから更新を迎える人が、時間を無駄にしないために。