薫のよもやま話

森山かおる
市原市議会議員
重度障がいの息子を育てながら、日々感じる事を想いのままに

子どもの主体性を育む「川崎市子ども夢パーク 」

2023年03月26日 | 日記

川崎市にある子どもたちの居場所「川崎市子ども夢パーク(通称ゆめパ)」のドキュメンタリー映画「ゆめパのじかん」の上映会に参加させていただきました。

1万㎡の広い土地で伸び伸びと遊び学ぶ子どもたちの姿や、見守るボランティアさんとスタッフの姿が描かれていました。
ここには「危ないからだめ」といった禁止事項はなく、子どもが思うままに遊びに熱中するのでケガはつきものです。でもそれが子どもにとって学びになるので、よっぽどの事がない限り大人は介入せず子どもの判断に任せています。
ケガを案じるあまり大人はついつい「危ない」と言いがちですが、自分で考えて行動するから自己責任も伴うという学びに繋がるんですよね。

夢パークには、不登校であったり学校の授業を終えてから来る子どもなど様々です。
年に1度のお祭りでは自分たちが作った作品や調理した食べ物の販売をします。
その販売価格を事前に話し合い上限価格を決めたり、最後には売り上げから係った費用を差し引いていくら収益があったのかを報告し、その使い道をみんなで考えるのです。
ここまで子どもが主体的に関わるなんて驚きでした。
小学低学年~中高生の子どもが意見を出し合うのですが、幼くても自分の考えをしっかり持っていて、発する言葉にハッとさせられることもありました。

外遊び、木材を使った工作、昆虫を調べるといった自由な遊びや興味ある分野に取組む子どもたちの姿は生き生きとしていました。
「学校の勉強は嫌い。どうして1年間でかけ算と割り算を勉強しなきゃいけないの?押しつけられたって面白くない」
「学校はしんどいけど、ここに来るのは楽しい。やりたい事ができるから」
これが正直な子どもの気持ちですよね。

ボランティアの方は「ここに来る子どもは感性が強い。だから学校には合わないんだよね。でもここで自由な遊びや学びを経験して、急に学校に行き始める子もいるんだよ」と話されていて、ふと息子が幼少期にお世話になったセラピストの言葉を思い出しました。
「徹底的に遊び(学び)尽くすことで次のステップに上がれる」と。

今、市原市では子どもと親を徹底応援するために、勤労会館を子ども未来館にリニューアル中ですが、川崎市の子ども夢パークのように、生きづらさを抱えていたり不登校など様々な状況の子どもたちにとって居場所が必要だと心底思いました。

映画の最後の方で、子どもがマッチを擦って火をおこすシーンがあったのですが、中々つきません。そこに現れた別の子どもが「火が生れた?」と聞いてくる。
子どもの豊かな発想からくる言葉にドキッ!!!
老化した脳に一撃を食らいました(笑)。

企画して下さった主催者「もぐらの冒険」の皆さん、有り難うございました!

上映前の主催者あいさつのシーン