誰もが安心して暮らせるように、市原の医療の現状と今後を考える「地域医療教室」に初めて参加してきました。
講師は北里大学病院でトータルサポートセンターのセンター長をしておられる小野沢医師。
鴨川の亀田総合病院で在宅支援をされた初代の医師でもあります。
テーマは「市原市の今後と、私たちの生き方・死に方」
医療のことだけでなく、幅広い視野ですっごく良かった~!
まず市原市の高齢化推移のお話があり、2040年に死亡者がピーク(予想4200人)になるらしい。
そこで問題になるのが火葬場。
大都市では火葬場の能力が死亡者に追いつかず深刻な問題になるとか。
そうかー、火葬場も高齢化に関係するんだ~。
次は介護者の人材不足について。
市原には働く場所がある。人口減少に伴い働く世代が減っても、大企業はロボットを導入しない限り、ラインを動かすために給与を上げて人材を確保するだろう。
そうなれば、現在でも1.5倍の給与差がある介護職の人材がなくなってしまうことも考えられるとのこと。
安倍首相は特別養護老人ホームを増やすと言っているが、増やしたところで介護人材は確保できない。
建築物の耐久は60年。60年後にはホームに入る人も少なくなり、建物は廃墟になってしまう。
介護が必要な人を施設に集めてケアをするというのは今までの考え方だったが、今後はそれじゃ回らない。
普通の人達が役割を担うことが必要となってくる。
末期癌の方が人生の最期を自宅で迎えたいという願いを叶えるために、家族と近所の方で看取った事例を話されました。
在宅支援を担うのは医師・ナース・ヘルパーの連携が叫ばれてきましたが、ご近所の助け合いも大きなキーワードです。
地域包括ケアシステムのあり方にも大きく影響するお話しでした。
そして最もうなったのが、健康寿命が延びたら、不健康寿命が短くるなるのか?ってこと。
どこにも根拠がないんですって! だとすれば、健康診断の効果は?
福祉大国のデンマークでは効果がないというデータがでて、健康診断はやめたとのこと。
1週間前に東京で受けた講座でも同じ話を聞いていたので、オドロキよりも納得!
死は誰もに訪れるもの。
「どう生きて死ぬのか、死から逆算しましょう」という講師の言葉に、自分の生き方を考えさせられました。
目からウロコの講演でした!