関東地方が梅雨入りしましたね。
梅雨明けにはたくさんバイクに乗れるようにジメジメの梅雨に負けないように作業を進めなくちゃ!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en3.gif)
今日はオーダーをいただいているブーツの中底加工をしました。
トンリョウで製作しているワークブーツはハンドソーンウェルト製法という作り方です。
そのハンドソーンウェルト製法と同じような仕組みで機械化したのがグッドイヤーウェルト製法です。
グッドイヤーウェルト製法は既製品のわりと高価な靴に使用されていますね。
しかし、ハンドソーンとグッドイヤーでは仕組みは似てるんですが大きく違う箇所があります。
それは中底です。
ハンドソーンウェルトは中底を削りすくい縫いをするように加工しているのに対してグッドイヤーは突起を貼り付けてすくい縫いをするようにしているんです。
ハンドソーン用の中底はこういった具合になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/77/17e50cc7e8cf3a9a08f216b3ef282e6b.jpg)
一枚のヌメ革を削り突起を作っています。
突起はこんな感じです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/a1/75138719df2eb47ebfa8d88a3e00d686.jpg)
私は革包丁を使ってこの突起を作ってます。
片足に包丁を入れる回数は4回ですね。
中底は木型底面の形になってるのでウネウネ曲がってます。
なので包丁を入れる角度や包丁を入れる深さは手勘を頼りに作業してます。
そしてグッドイヤー用の中底はこうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/76/5585a96149261fab446deca6cdc190dc.jpg)
“リブテープ” という突起を接着剤で貼っています。
突起はこのようになってます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/59/46fd2f094c19aa57359ca46ca3d9052b.jpg)
一枚革のハンドソーンに比べて突起が高いですね。
これは機械ですくい縫いをする都合上、このようになってるんです。
ハンドソーンの突起とグッドイヤーの突起の画像を見て何か気づきましたか?
実はグッドイヤーの中底は木型にピッタリくっ付いてません。
こんな感じです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/e4/7226f71ca13ee533aea7deb6ef2de2b1.jpg)
木型と中底の間に隙間がありますね。
これは平らな中底を数箇所 釘で仮止めしてあるだけなのでこのようになるんです。
アッパーを吊りこんでシャンクを付けたりすれば木型底面の形に保形はされるんですが木型を抜いたあと木型底面とピッタリの形になっているかというと疑問がでます。
対してハンドソーンの中底は。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/58/d3b14a2ea4992624ff59a3cad312c4ec.jpg)
木型底面にピッタリくっ付いてますね。
これは中底を木型に仮止めする際に中底の革を水に浸けて柔らかくし、半乾きになった状態で木型にピッタリくっ付くように仮止めをします。
すると中底の革が乾いても木型の底面にピッタリと合った状態で保形されるんです。
そして中底が乾いてから突起を作る加工をするんです。
グッドイヤーでは大量生産するためそこまで手間がかけられない事とリブテープを貼った中底を水に浸けるとリブテープが剥離することもありますし、リブテープも劣化します。
さらにリブテープは横方向には曲がりますが縦方向には曲がらないんです。
なので縦方向横方向にアールのついている木型の底面にはピッタリ合うことはないんです。
なので先ほどのグッドイヤー用の突起の画像を見ると若干突起が内側に倒れてます。
これは縦方向に曲がらないリブテープが木型底面のアールに合わせようと内側に倒れてるんですね。
ハンドソーンとグッドイヤーはウェルトを縫い直せばアッパーと中底が傷むまで修理ができる作りになっていますがこのような違いがあるんですよ。
(あとは縫い方も違いますね。)
今回説明したことはあくまで違いであってグッドイヤーが良くないという事ではないです。
機械式の作り方で見えなくなってしまう部分にこれだけ手間をかけて作っていますし、修理できる回数も他の製法に比べてかなり多くなります。
ハンドソーンもグッドイヤーも長く履き続けたい方には最適な製法です。
そしてこの二つの製法で作ったシューズやブーツは履きこんで行くほど足に馴染み、とても履きやすいものに成長していきますよ。
アッパーのデザインや使用している革だけでなく 『どんな作り方をしているのか』 というところにも興味を持っていただけると嬉しいです。
トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。
興味のある方・ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。
価格 : ラスト(木型)代 ¥ 21,000(税込¥22,680) ※初回のご注文の場合は必要になります。
ブーツ代 ¥108,000(税込¥116,640)~
詳しくはホームページをご覧ください。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
Tong Liao (トンリョウ)
〒270‐2212
千葉県松戸市五香南2‐31‐5元山マーケット1F中央
電 話 : 047(710)6917 / 090(2634)0207
U R L :order-boots.com
E mail : boots.tongliao@gmail.com
時 間 : 10:00~20:00
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
※不在の事がありますので先にご連絡をください。
梅雨明けにはたくさんバイクに乗れるようにジメジメの梅雨に負けないように作業を進めなくちゃ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_en3.gif)
今日はオーダーをいただいているブーツの中底加工をしました。
トンリョウで製作しているワークブーツはハンドソーンウェルト製法という作り方です。
そのハンドソーンウェルト製法と同じような仕組みで機械化したのがグッドイヤーウェルト製法です。
グッドイヤーウェルト製法は既製品のわりと高価な靴に使用されていますね。
しかし、ハンドソーンとグッドイヤーでは仕組みは似てるんですが大きく違う箇所があります。
それは中底です。
ハンドソーンウェルトは中底を削りすくい縫いをするように加工しているのに対してグッドイヤーは突起を貼り付けてすくい縫いをするようにしているんです。
ハンドソーン用の中底はこういった具合になります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/77/17e50cc7e8cf3a9a08f216b3ef282e6b.jpg)
一枚のヌメ革を削り突起を作っています。
突起はこんな感じです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/a1/75138719df2eb47ebfa8d88a3e00d686.jpg)
私は革包丁を使ってこの突起を作ってます。
片足に包丁を入れる回数は4回ですね。
中底は木型底面の形になってるのでウネウネ曲がってます。
なので包丁を入れる角度や包丁を入れる深さは手勘を頼りに作業してます。
そしてグッドイヤー用の中底はこうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/76/5585a96149261fab446deca6cdc190dc.jpg)
“リブテープ” という突起を接着剤で貼っています。
突起はこのようになってます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/59/46fd2f094c19aa57359ca46ca3d9052b.jpg)
一枚革のハンドソーンに比べて突起が高いですね。
これは機械ですくい縫いをする都合上、このようになってるんです。
ハンドソーンの突起とグッドイヤーの突起の画像を見て何か気づきましたか?
実はグッドイヤーの中底は木型にピッタリくっ付いてません。
こんな感じです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/e4/7226f71ca13ee533aea7deb6ef2de2b1.jpg)
木型と中底の間に隙間がありますね。
これは平らな中底を数箇所 釘で仮止めしてあるだけなのでこのようになるんです。
アッパーを吊りこんでシャンクを付けたりすれば木型底面の形に保形はされるんですが木型を抜いたあと木型底面とピッタリの形になっているかというと疑問がでます。
対してハンドソーンの中底は。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/58/d3b14a2ea4992624ff59a3cad312c4ec.jpg)
木型底面にピッタリくっ付いてますね。
これは中底を木型に仮止めする際に中底の革を水に浸けて柔らかくし、半乾きになった状態で木型にピッタリくっ付くように仮止めをします。
すると中底の革が乾いても木型の底面にピッタリと合った状態で保形されるんです。
そして中底が乾いてから突起を作る加工をするんです。
グッドイヤーでは大量生産するためそこまで手間がかけられない事とリブテープを貼った中底を水に浸けるとリブテープが剥離することもありますし、リブテープも劣化します。
さらにリブテープは横方向には曲がりますが縦方向には曲がらないんです。
なので縦方向横方向にアールのついている木型の底面にはピッタリ合うことはないんです。
なので先ほどのグッドイヤー用の突起の画像を見ると若干突起が内側に倒れてます。
これは縦方向に曲がらないリブテープが木型底面のアールに合わせようと内側に倒れてるんですね。
ハンドソーンとグッドイヤーはウェルトを縫い直せばアッパーと中底が傷むまで修理ができる作りになっていますがこのような違いがあるんですよ。
(あとは縫い方も違いますね。)
今回説明したことはあくまで違いであってグッドイヤーが良くないという事ではないです。
機械式の作り方で見えなくなってしまう部分にこれだけ手間をかけて作っていますし、修理できる回数も他の製法に比べてかなり多くなります。
ハンドソーンもグッドイヤーも長く履き続けたい方には最適な製法です。
そしてこの二つの製法で作ったシューズやブーツは履きこんで行くほど足に馴染み、とても履きやすいものに成長していきますよ。
アッパーのデザインや使用している革だけでなく 『どんな作り方をしているのか』 というところにも興味を持っていただけると嬉しいです。
トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。
興味のある方・ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。
価格 : ラスト(木型)代 ¥ 21,000(税込¥22,680) ※初回のご注文の場合は必要になります。
ブーツ代 ¥108,000(税込¥116,640)~
詳しくはホームページをご覧ください。
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Tong Liao (トンリョウ)
〒270‐2212
千葉県松戸市五香南2‐31‐5元山マーケット1F中央
電 話 : 047(710)6917 / 090(2634)0207
U R L :order-boots.com
E mail : boots.tongliao@gmail.com
時 間 : 10:00~20:00
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※不在の事がありますので先にご連絡をください。