今日は映画レビューをひとつ^^。
韓国映画「トンマッコルへようこそ」は
監督:バク・クアンヒョン
主演:チョン・ジェヨン、 シン・ハギュン
2005年に公開された映画だ。
監督は1969年生まれ、若干36歳の時にこの映画を撮り、大韓民国映画大賞の監督賞他を受賞した。
とても不思議な映画だ。ひとくちに言うと、戦争映画とメルヘン映画の合体といったところか。
朝鮮戦争のさなか、北と南の兵士たちが、偶然トンマッコルという村にたどりつく。
トンマッコルはユートピアだ。誰でも「ようこそ」と受け入れてくれる。
平和で争いがなく、みんなでわけあって食べる。
それこそ「銃や、手榴弾」などの武器を見たこともなく、恐れるどころか脅されてもついみんなでがやがやしゃべりだしてしまう。
醜い感情や争いのない世界だ。
つい昨日まで、過酷な戦場にいた兵士たちはこの平和が俄かには信じられない。
どうしていいかわからない。敵を憎むことしか教えられてこなかったのだ、それ以外の感情を敵に向けるなんてことは考えられなかった。
けれど、あたたかい食事と、あたたかい寝床で迎えられ、徐々に平和に心が癒されていく。
兵士たちはいつしか、北と南の壁を越え、心を交わしていく。
村人たちと、助け合い暮らしていく。
反戦映画と言ってもいいだろう。見る人がどう感じるかはそれぞれだが、
私には最後までメルヘンに写った。
ネタバレになってしまうが、兵士たちは最後、顔を見合わせ笑みを浮かべながら死んでいくのだ。
幸せな死など言ってはいけないと思うが、彼らはきっと死んでも天国というところに行って幸せに暮らすだろう。
そう思える幸せな映画だった。
戦争という現実の恐ろしさと、この世ではありえない平和な村を見事に融合させてしまった監督の手腕は素晴らしいと思った。
私たち日本人は戦争というと「第二次世界大戦」ばかりを思い出してしまうが、世界中いたるところに戦争はある。小さい大きいは問題ではない。
そこには不幸しかない。
戦争でお金儲けして幸せになる人はいるじゃん、戦争で自分たちの思想を他の民族に押し付けて、それで幸せじゃん、と思う人もいるかもしれないが、
わずかの利益を得る人がいたとしても、犠牲のない戦争はなく、自分の家族を失えば、そこには哀しみと憎しみしかないのだ。
国も民族も関係なく、戦争は人間が不幸になるのだ。
戦争映画は好きじゃない、人と人が争う姿を見せつけらるのは苦手だ。
けれど、現実と理想の世界を描くことによって、何が人間にとって大切なのかを静かに語りかけてくれる映画だと思った。
このような映画こそ、観るべき映画だと思うので、映画好きな方は機会があったら観てください。
そして私に紹介してくれたMさん、ありがとう。
韓国映画「トンマッコルへようこそ」は
監督:バク・クアンヒョン
主演:チョン・ジェヨン、 シン・ハギュン
2005年に公開された映画だ。
監督は1969年生まれ、若干36歳の時にこの映画を撮り、大韓民国映画大賞の監督賞他を受賞した。
とても不思議な映画だ。ひとくちに言うと、戦争映画とメルヘン映画の合体といったところか。
朝鮮戦争のさなか、北と南の兵士たちが、偶然トンマッコルという村にたどりつく。
トンマッコルはユートピアだ。誰でも「ようこそ」と受け入れてくれる。
平和で争いがなく、みんなでわけあって食べる。
それこそ「銃や、手榴弾」などの武器を見たこともなく、恐れるどころか脅されてもついみんなでがやがやしゃべりだしてしまう。
醜い感情や争いのない世界だ。
つい昨日まで、過酷な戦場にいた兵士たちはこの平和が俄かには信じられない。
どうしていいかわからない。敵を憎むことしか教えられてこなかったのだ、それ以外の感情を敵に向けるなんてことは考えられなかった。
けれど、あたたかい食事と、あたたかい寝床で迎えられ、徐々に平和に心が癒されていく。
兵士たちはいつしか、北と南の壁を越え、心を交わしていく。
村人たちと、助け合い暮らしていく。
反戦映画と言ってもいいだろう。見る人がどう感じるかはそれぞれだが、
私には最後までメルヘンに写った。
ネタバレになってしまうが、兵士たちは最後、顔を見合わせ笑みを浮かべながら死んでいくのだ。
幸せな死など言ってはいけないと思うが、彼らはきっと死んでも天国というところに行って幸せに暮らすだろう。
そう思える幸せな映画だった。
戦争という現実の恐ろしさと、この世ではありえない平和な村を見事に融合させてしまった監督の手腕は素晴らしいと思った。
私たち日本人は戦争というと「第二次世界大戦」ばかりを思い出してしまうが、世界中いたるところに戦争はある。小さい大きいは問題ではない。
そこには不幸しかない。
戦争でお金儲けして幸せになる人はいるじゃん、戦争で自分たちの思想を他の民族に押し付けて、それで幸せじゃん、と思う人もいるかもしれないが、
わずかの利益を得る人がいたとしても、犠牲のない戦争はなく、自分の家族を失えば、そこには哀しみと憎しみしかないのだ。
国も民族も関係なく、戦争は人間が不幸になるのだ。
戦争映画は好きじゃない、人と人が争う姿を見せつけらるのは苦手だ。
けれど、現実と理想の世界を描くことによって、何が人間にとって大切なのかを静かに語りかけてくれる映画だと思った。
このような映画こそ、観るべき映画だと思うので、映画好きな方は機会があったら観てください。
そして私に紹介してくれたMさん、ありがとう。