あー又ゆがんじゃいました^^;カンベン。
映像の残ってない舞台「ブルーエンジェル」です。
まだ新進女優だった「鈴木砂羽」と共演。
演出は「加藤直」
ACTシリーズの演出家です。
「異化」的手法が過剰な演出なのだ、だそうです。
なんとなくわかりますね。
ACTを見ていると。
この次のページにはこう書いてあります。
蜷川幸雄の演出方法は「開幕から2分間で観客を劇中に引き込む趣向に全力をあげる」というものだが
加藤直の演出はどうもその逆を行くらしく、観客をまず考え込ませるのだ。
同じシーンが終幕にも繰り返されるのだが(すみませんとあやまっているばかりの女、衣服を地面にたたきつける男などが登場する奇妙な光景)
やはり意味がわからず、私たちには居心地の悪い気持ちで幕切れを迎えることになる。
ちょっと難解な加藤さんの演出を救ったのはもちろんジュリー。
この本の筆者はジュリーに正当な評価を与えてくれています。
沢田研二を主役にしたこのミュージカルの難点は、沢田扮するラート教授の歌が「パム・ジェムス」脚本では一つもないことである。歌と踊りを担うのは、もっぱらローラをはじめとするキャバレーの芸人たちなのだ。 だが、それでは困るので、この日本版では沢田の歌が新しくふたつ付け加えられた。
この沢田の歌が良かった。特にラート教授がローラの結婚式で、権威主義的な社会への決別の思いを込めて歌う「さよなら」は歌詞も魅力的で、この舞台で一番印象に残る場面だった(もう一曲はラート教授が死に際に歌う歌だ)作品の性格から言って仕方がないにしても、「抜群の歌唱力をもつ沢田の歌がもっと聴きたい!」と思ったのは私だけではないだろう。
この歌を含めて、この舞台の最大の収穫と評価したいのは、音楽監督を務めたcobaのオリジナルの音楽である。クルト・ワイル風の陰影に富むその旋律は1920年代という時代の雰囲気を連想させ、この作品によく同調していた。
ということです。
やっぱり見たかったなぁ~。
加藤さんの演出も「ACTシリーズ」のように映像で残っていると、何回も見直して少しは理解できるようになるのですが^^;
かっこいいラート教授。
写真もあまり残ってないですが、貴重な一枚ですね。
*扇田昭彦「ミュージカルの時代」より