<川は流れる>

Reiの好きなこと、ここだけの話

『ペントハウスエレファント』

2011年05月28日 |  映画
チャン・ヒョク主演  韓国映画

センセーショナルな予告Vとは内容が違い
映画として純粋に楽しめた作品。

3人の30代の男性、友達同士


<ねたばれあり>






SE●依存症の整形外科医ミンソク、女性に振られた写真家「ヒョヌ」、
12年ぶりに韓国へ帰ってきた金融家のジンヒョク、
3人がおりなす心の機微と恋愛、憎しみ、哀しみ、そういった感情の映像化、とでもいいましょうか。

まず、写真家の「ヒョヌ」の現実と妄想が入り混じった不思議な映像が続きます。


元恋人からの電話を待ちわび、電話をしようとしてしまう自分の指を裁断機で切り落とす「ヒョヌ」。
無限に続く恐ろしい妄想から逃れることができない。
現実から逃れるために「マリ●ァナ」を吸い、
自殺を試みては失敗する自分を責め続ける。
メディアのアナウンサーが自分の自殺の失敗をなじり続ける。

誰でもが陥るかもしれない地獄のような日々をヒョギが完璧に演じています。

カメラワークが独特です。
酔いそうになりました。
不安な気持ちを駆り立てる。
感情をカメラワークが代弁しているかのようです。


愛を求めてさまよい続ける3人。
その3人の友情を切り裂くある出来事が・・・。

ストーリーはいたってシンプルですが、
ラストに向けての疾走感はなかなか秀逸でした。
途中から目が離せなくなり、
しかし、結果を知りたいというサスペンスではなく、
3人3様の生き様が浮き彫りになる見事な演出ではないでしょうか。

山椒のようにピリリと小気味良く挿入される「ヒョヌ」の新しい恋。
救われたように見えて、そうではなかった現実。

けれど、ラストに救われるシーンを持ってきた監督に拍手を送りたいです。
これがなかったらただの暗い映画だった。

「ヒョヌ」のラストの笑顔が美しい。
恋してしまう笑顔ですよ、是非ご覧あれ~。

これはワルシャワの映画祭のコンペ部門招待作。
世界のどこに持っていっても高評価を受ける作品だと思います。


好き嫌いの別れる映画だとは思いますが、
私としてはDVD買ってよかった部類の
☆はみっつ半






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