Nikon D200 TAMRON SP90soft□□
春一番に土の中から顔を出す山菜と言えば 『ふきのとう』 です。
庄内地方では 『ふきのとう』 は 『ばんけ』 と呼ばれています。
最近ではあまり目にしなくなりましたが、昔は人々が田んぼの畦や土手に顔を出したふきのとうを摘む 『ばんけ摘み』 が庄内地方の風物詩だったそうです。
そう言えば、庄内地方を舞台にした映画 『たそがれ清兵衛』では、早春の河原の土手道で子供たちがふきのとうを摘んでいましたね。
ふきのとうは、蕗(ふき)の根茎から生え出る花茎なのですが、食用には花茎が出始めた小さなつぼみ状態のものが好まれます。(写真のふきのとうはちょっと大きくなりすぎましたね)
ふきのとうは香りや苦みがちょっと強めで、人によって好き嫌いがあるようですが、私はおにぎりに 『ばんけ味噌』 をつけて食べるのが大好きです。味噌が苦みの強さをほどよくしてくれて、ほろ苦い薫りが春の息吹を感じさせてくれるのです。
それに、ふきのとうは春の息吹を感じさせてくれるだけではありません。
天然のふきのとうに含まれるポリフェノールのフキノール酸は血中ヒスタミンを減らし、花粉症を軽減してくれるのだそうです。それと、健胃整腸効果が大きく、疲労の解消にも有効なのだそうで、冬の間、疲れた体にはぴったりの山菜なのです。
冬眠から目覚めた熊が先ず食べるのがこの「ふきのとう」と聞いたことがあります。
自然はその季節に必要なものをちゃんと用意してくれているのです。
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