そして秋は
静かにその季節を
終わらせたのでした
『 秋の日の小さな物語 』
~過ぎゆく日常の季節のなかにも、じっと目を凝らせば、そこに物語がある~
- 風のようにうたが流れていた -
「先生は、みんなのことが、大好きです」
そう言ってくれた先生の笑顔
37年経った今でも
私たちみんなが憶えていますよ
ありがとう
『 秋の日の小さな物語 』
~過ぎゆく日常の季節のなかにも、じっと目を凝らせば、そこに物語がある~
- 風のようにうたが流れていた -
しゃがみ込み ふと見上げた垣根の奥に 燃える秋
人知れず静かに情熱をかたむけていた
あの日の君を思い出しました
『 秋の日の小さな物語 』
~過ぎゆく日常の季節のなかにも、じっと目を凝らせば、そこに物語がある~
- 風のようにうたが流れていた -
「ああ、秋の薫りがする」
秋の日だまりに立ち
そう言って背伸びした君の姿を
まだ忘れられずにいます
『 秋の日の小さな物語 』
~過ぎゆく日常の季節のなかにも、じっと目を凝らせば、そこに物語がある~
- 風のようにうたが流れていた -
「いま吹いた風は、あなたですか?」
季節はすでに晩秋となりました。
庄内地方は今、日本海側特有の「秋時雨」の時期です。
大きな雲が強い風と共に次々にやってきて、急に雨を降らせたり突然晴れたり、街中をきれいに彩った街路樹の葉を落としてゆきます。
そして、やがて時雨に霰が混じるようになり、街にもいよいよ雪がやってきます。
あれほど長閑だった秋は形相を変え、季節はあわただしく気忙しい初冬へと一気に駈け抜けようとしています。
そこで、行く秋を惜しみつつ、今日から連続で秋の日の何気ない風景で、何となくお気に入り(?)の写真をエントリーして行きたいと思います。
題して、
『 秋の日の小さな物語 』
~過ぎゆく日常の季節のなかにも、じっと目を凝らせば、そこに物語がある~
です。(^^:ゞ
もしも、何か感じて頂けたなら幸いです。
稲刈りを終え、今年一年の収穫を喜び、ほっと一息ついた頃、
庄内平野の田んぼは、稲刈り後の土色から一転して、草原のような薄緑色に変わります。
稲の「ひこばえ」です。
刈り取った稲の根株はまだ生きていて、そこからまた芽を萌えたたせるのです。
何という生命力でしょうか。
毎年、このひこばえの風景を見るたびに、生命の逞しさ、健気さ、そしてその儚さを感じてしまいます。
南の温かい地方では、このひこばえが成長し、また稲を実らせる事もあるのだそうですが、北国庄内はもうすぐ厳しい冬、このひこばえたちが育つことはありません。
稲たちは、その命の最後に、あの風薫る五月の風景を再現するかのように、束の間田んぼを緑色に輝かせて、冷たい風の中へと消えてゆくのです。
詩集 ひこばえ