風の記憶

the answer is blowin' in the wind

梅雨のしずく

2009-06-27 | 季節

 

 


庄内地方も、2週間前に入梅したはずですが、いっこうに雨が降りません。

ジトジト、ジメジメが無いのですごしやすいか、と言えばそうでもなく、連日真夏日で6月だというのに暑さにウンザリしています。それに、やはり妙にジトッとしています。
12月生まれのせいか、暑さはとても苦手です。

梅雨の時期は、植物たちは生き生きしているはずですが、今年は植物たちも雨が降らなくてウンザリしている模様です。
それに、農家も畑の水やりが大変でウンザリしています。庄内地方は路地メロンの産地でもあるのですが、今年のメロンの作柄にも影響しそうです。
やはり、降るべき時に降るということが大切かなと思います。

とは言っても、今降っていない分を梅雨の後半にドッと降られても困るのですが・・・。
最近評判のゲリラ雨は被害が大きいですからね。

 






























ひとしずくの水
ウォルター ウィック
あすなろ書房

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胴腹滝

2009-06-19 | 川・池・湖・滝

 山形県遊佐町吉出字懐ノ内□□

 

水の山「鳥海山」の麓の町 遊佐町は、町中のいたるところに湧き水が湧き出ていますが(里山だけで約500カ所の湧泉地があるそうです)、その中でも名水中の名水として知れわたり、遠方からも水汲みの人々が集う場所がこの「胴腹滝」(どうっぱらのたき)です。

通常、滝とは地上を流れてきた川が崖下に落下する様を言いますが、胴腹滝は岩の裂け目から地上にこつ然と水が湧いてその下に落下するのです。
まるで身体の胴腹(どうっぱら)から湧き出るような滝、という意味からこの名前が付けられたと言われているように、子安大聖不動明王を祀る社の両脇、岩の裂け目から左右に大量の湧き水が滝となって湧き流れています。

滝の流れの下の方には、その滝の足元から直接水を引いた水汲み場が設けてあり、「カルシウム、マグネシウム等の硬度が11mg/リットルと低く、淡白で癖がない。蒸発残留物が40~50mg/リットルと少なく、不純物を含まない極めて良好な水」が、一年中凍ることなく湧きだし、年間を通して水汲みに来る人たちが絶えません。

ちなみに、この二つの滝の水は、味が違うとよく言われます。左の滝は冷たくコーヒーに合い、右の滝はまろやかな清水で日本茶に合うのだそうで、通の人々は飲み分けて利用しているようです。

また、身体の「どうっぱら」から清水をどんどん生み出す様から、安産の神としても崇められており、季節によっては滝下の流れの中や子安地蔵の前に安産祈願の人たちがお供えしたお花をよく見かけたりします。

胴腹滝の豊かで良質な水は下流域の人々の暮らしを支え、信仰の対象にもなってきました。
美味しい水を求めてやってくる人々、安産を願い祈りにやってくる人々、人間と自然が美しく調和した風景、そして何よりも、かけがえのない恵みをもたらすこの滝は、これからの世代にそのまま引き継がなければならない大切な財産だと思うのです。


水汲み場の看板から

『神の瀧のおいしい水』
「遥か神代よりこの地に恵みをもたらしてきた鳥海山には、鳥海山大物忌神と月山神 両神の不思議で魅力的な伝説が多く伝えられています。ここ胴腹滝の水の神秘もその一つです。鳥海山は日本有数の高山でありながら、岳人に水筒要らずと言われるほど水質の良い泉や流れの豊富な山です。その八合目を源とし、岩中の間隙を幾日も辿りながら、なぜか源泉の冷たさをそのままに、優れたミネラルバランスの水が此処に流れ出し続けているのです。子安大聖の謂われの通り、人の身体に自然と吸収されるこの瀧水は自然本来の水の味と香り、そして心の潤いを思い出させてくれます。」

『胴腹瀧不動堂』
「そもそも胴腹瀧と申し奉るは、人の身躰一切を守り賜う故を以って胴腹瀧と唱え奉る。この瀧は、往古より子安大聖不動明王として胴より始めて腹部の守護するなり。」


胴腹滝は、山形県里山環境保全地域第1号に指定されました。












向かって左側の滝です。
この水は冷たく、コーヒーに合うそうです。









向かって右側の滝です。
この水はまろやかな清水で日本茶に合うのだそうです。























射し込んだ陽の光に輝き、
まるで宝石が流れて行くようにきれいです。








滝水は一気に下り降りて行きます。







鳥海山という神様がくれた、命の水です。







安産祈願に供えた花でしょうか。
美しい祈りの風景です。








この道を鳥海山目指して何処までも真っ直ぐ行くと
胴腹滝に出逢えます。








遊佐町はいたるところに水が湧いています。













おじいちゃんは水のにおいがした
今森 光彦
偕成社


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夕焼けの海に

2009-06-13 | 





終わりよければすべてよし

ではありませんが、一日の終わりにきれいな夕焼けを見ていると、
たいがいのことは許せるような気がしてくるのです。

単純でしょうか・・・。(^^;)


ゆっくりと日が沈み、

ゆっくりと船が通り過ぎて行きます。












ゆう/夕
谷川 俊太郎,吉村 和敏
アリス館

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丸池様

2009-06-06 | 川・池・湖・滝

 山形県遊佐町直世箕輪□□

 


前回エントリーした「牛渡川」のすぐそば、川がまさに山に分け入らんとする森中に「丸池様(まるいけさま)」と呼ばれる湧水の池があります。
この池は、県内唯一といわれる湧水のみを水源とした直径20m、水深3.5mの池で、豊富な湧き水が樹木の間から差し込む光を捉え、エメラルドグリーンに輝き、美しくも神秘的なたたずまいを見せてくれます。

白い大蛇伝説や、丸池様に棲む生物はすべて片目である、といった伝説や、魚を捕ったり池を荒らしたりすると目が潰れる、といった言い伝えがあり、目の神様として古代よりの地域住民の信仰の対象でもあるのです。
実際、エメラルドグリーンの池底には倒木が朽ち果てずにまるで龍の如くうずくまっているようで、まさに神秘的です。池を囲む木々は原始林で遊佐町指定の天然記念物として保護されており、池の畔の苔むした木々の合間には、この丸池を御神体とする大物忌神社摂社、丸池神社があります。

撮影にあたっては、まずは神社にお参りしてからの撮影となります。
時折、チャポンと湖面を揺らすものがあったり、撮影している足下を白っぽいヘビがスルスルと通りすぎたり・・・。人間が侵してはいけない聖域を見ている気分になります。

子供の頃、牛渡川の周辺ではよく遊びましたが、この「丸池様」は近寄りがたい場所として訪れたことはありませんでした。
「丸池様さなの行ぐなよ。罰当だて、眼が潰っでしまうがらの。遊び行ぐなよっ!」
と、お祖母ちゃんに言われた記憶があります。
丸池様で溺れると二度と浮かび上がってこない、という言い伝えもあるのです。

古の紀行文によると「この池は稲倉(いなくら)岳の御本尊の御手洗で、瑠璃ノ玉(るりのたま)という宝物がある。神様の機嫌がいいときはこの宝玉が水に浮かぶことがあるという。池を汚したりすると東風が吹いて田畑を荒らす」とあるのだそうです。

丸池様の限りなく透明(ブルー)で美しい水は、決して人が侵してはならない、神様の水なのです。



参考リンク
→ 丸池様_2013















湖畔浅瀬の水草に光が射して、とてもきれいです。


















まさに原始林といった風景です。
遊佐町指定の天然記念物として保護されています。




















近くにはノリウツギがきれいに咲いていました。
神様の湧き水には清浄な白い花が似合います。





静かな場所
相原 正明
ピエ・ブックス

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牛渡川

2009-06-05 | 川・池・湖・滝

 山形県遊佐町直世箕輪□□

 

鳥海山の麓、遊佐町箕輪地区に「牛渡川(うしわたりがわ)」と呼ばれる、全長約3kmの小さな川が流れています。
この川の特徴は、水源のほとんど100%が湧き水である、と言うことです。
川の水が極めて清冽で美しく、以前NHKの「生き物地球紀行」でも紹介されたことがあるのです。
川の途中からも湧水が豊富に湧き出ていて、そのため透明度が極めて高く、水温は一年中ほぼ一定、清流でしか生育しないバイカモの群生や、イワナ、カジカやイバラトミヨなどなど今では滅多に見ることが出来なくなってしまった生き物たちが生育しているのです。
中でもカジカ、日本で生息が確認されている5種類のカジカ全部が同じ水域で見られるのは、この川が日本唯一といわれているのだそうです。
川の下流には鮭の採卵場があり、秋になると鮭が大挙遡上してくる、生命の川でもあります。

母親の実家がこの川のすぐ近くなので、子供の頃はよく下流で遊びましたが、今となっては、こんなにもきれいな川が人里のすぐ近くを流れていると言うことが驚きですね。

限りなく透明な流れに揺れるきれいな緑の梅花藻、いつまで見ていても見飽きない素晴らしい風景は、鳥海山の大自然が生んだ感動の風景です。

それにしても、
水がきれいだと言うことが、こんなにも心を揺さぶるのは何故でしょうか。
水は生命の源だからでしょうね。


参考までに、「NOSAI山形」さんのHPに牛渡川の映像があります。是非ご覧下さい。
 → 
http://www.yynosai.or.jp/tvcm/kawa.html


参考リンク
《月光川の魚出版会HP》


次回のエントリーは、この牛渡川のすぐ側にある、湧き水100%の池「丸池様」です。

 










まるで水など無いような透明度、
写真に映らないので困ってしまいます。(^^;)






杉林の中を流れてきます
この流れの途中からも湧き水が確認できます。













透明度が高く川底がはっきり見えるために
浅く見えますが、実はけっこう深いのです。














草原を撮影したのではありません。
これ、水中に生えているのです・・・。
ビックリするほどの透明度。






牛渡川の流れはこの杉林の中、
ちょうど、平野と山との際を流れています。






鳥海山の湧き水が一本の川を造り、
日本海へと流れて行きます。






牛渡川と滝淵川の合流地点。
真っ直ぐ流れてくるのが滝淵川、
左から合流するのが牛渡川です。
この日は、この上流付近で草刈り作業をしていて、
水がちょっと濁っていました・・・、残念。

子供の頃、この下流付近で「ざっこしめ」(小魚採り)をして遊びました。






水温が一定のため、気温によってよく川霧が発生します。
ちょっと、幻想的です。












生きる―わたしたちの思い〈第2章〉
谷川 俊太郎 with friends
角川SSコミュニケーションズ

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