風の記憶

the answer is blowin' in the wind

雪雫

2010-02-27 | 



 


夜の間、樹木の枝や葉に積もった雪が、朝に暖かな風を受けて解けだし、その水の滴りが陽射しをあびると、きらきらと輝きとてもきれいです。
雪国の人間には雪解けの喜びはとても大きいもの、雪雫はそんな人々の心のときめきのようなうれしさに溢れています。

陽が射しはじめたほんの一瞬だけ見ることができる雪雫(ゆきしずく)、この後すぐに雪は枝や葉から次々と滑り落ちる垂雪(しずりゆき)となり、樹上から雪はすっかり姿を消します。

春間近です。

























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スノードロップ

2010-02-21 | 




まだ庭にも雪は残っているのですが、そんな雪をものともせずスノードロップが花壇に花を咲かせようとしていました。
しかし、寒椿もそうですが、何故わざわざ雪がまだたくさんある時期に花をつけるのでしょうか?

それについては、このスノードロップにはさまざまな言い伝えが残されているようです。
例えばドイツの言い伝えでは、「雪にははじめ色が無かったそうです。雪は花たちのもとを訪れて、色を分けてくれるように頼みました。しかしどの花からも断られました。その時、スノードロップだけが優しく自分の花の色を分けてくれ、それから雪は白色になったのだそうです。雪はそれに感謝して、スノードロップに春一番に花を咲かせる栄光を授けたそうです。」

また旧約聖書からは、「アダムとイブがエデンの園から追放された時に、雪が降りしきっていたそうです。寒い冬が永遠に続くような状況に絶望して泣くイブを慰めるために、天使がひとひらの雪にそっと息を吹きかけました。するとそれは地上に落ちて春の兆しのスノードロップが生まれました。そして『希望』が生まれたのだそうです。」だから、スノードロップの花言葉は『希望、慰め、逆境のなかの希望』なのです。

しかし、ロマンチックな話ばかりではありません。イギリスなどでは「花の色が死装束を連想させるため死の象徴として嫌われることもあるようです。このために、人への贈り物にすると「あなたの死を望みます」という意味に変わるので注意が必要だそうです。

ところで「スノードロップ」という名前、直訳すると「雪のしずく」と思われがちですが、この場合の「ドロップ」とは「イヤードロップ(耳飾り)」の意味で、つまり「スノードロップ」とは「雪の耳飾り」を意味する名前なのだそうです。

人は花に様々な思いを抱き、様々な意味合いを与えます。
でも当の草花たちは、そんな人間の思いを知ってか知らずか、与えられた命を全うするために一生懸命なだけなのでしょうね。

雪を押しのけて咲こうとしているスノードロップ。きっと彼らは吹き付ける風の中に春の香りを見つけていることでしょう。







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春の気配

2010-02-15 | 季節

山形県鶴岡市青龍寺□□
Nikon D200  TAMRON 17-50□□



暖かくなったと思ったら また寒が戻ったり、寒さに身を固くしていると ホッと暖かくなって汗ばんだり・・・、春はまさに三寒四温の言葉通り、少しずつしか近づいて来てはくれません。

極寒のロシアでは、日脚が延びて空の明るさが増す頃に、屋根の雪が水滴となって落ちる最初の一滴の雫を「光の春」と呼び、小さな春の萌しに喜びを感じるのだそうです。
寒さが厳しいところほど、春の微かな気配を敏感に感じとろうとするのかも知れませんね。

ところで、「気配(けはい)」は「気配(きくばり)」とも読めます。
繊細で微かな最初の春の気配は、それを感じとろうとする気配りをする人にだけ頬笑んでくれるのかも知れません。

ちなみに、「頬笑み(微笑み)」には、春先の「蕾が開く」という意味があるそうです。










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黄昏、白鳥

2010-02-05 | いきもの



 


立春も過ぎて、季節は春に向かうと思いきや、庄内地方は風雪波浪注意報が発令されて思いっきり冬型の天候になっています。 もっとも、立春とは冬のピークを越えて春に向かう分岐点ですので、一年で最も寒い時期にかわりはありません。
寒さはまだまだ続きます。

とは言っても、立春が過ぎれば季節は確実に春へと向かいます。
少しずつ、少しずつ、暖かさが近づき、白鳥たちの北帰行も間近です。
先週の暖かさに、すでに北へと旅立ったせっかちな白鳥もいるようですが、庄内平野ではまだたくさんの白鳥たちを見ることができます。

それにしても、この時期の白鳥たちは、皆どこか寂しげなように見えます。もうじき別れの時が来ると分かっているからでしょうか。
そして、こんな時期の白鳥たちには、雪よりも黄昏が似合うような気がするのです。


 
















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