コミュニケルーム通信 あののFU

講演・執筆活動中のカウンセラー&仏教者・米沢豊穂が送る四季報のIN版です。

一隅を照らす

2012-12-31 | Weblog
今年の総括も出来ないうちに大晦日となってしまいました。
皆さまには如何お過ごしでしょうか。

公私共に実に慌しく過ぎ去ったこの1年、瞬時の如く思われてなりません。
「年明けてからの総括にしよう」なんて、いい加減なことを思っている私です。

人並みに家の掃除や、書物や書類の山と化した書斎を片付けていて、発見した物が。



講師委嘱状である。
委嘱者のお名前は

天台座主 大僧正 山田恵諦 と記されています。
委嘱状の類は数多く、特に保存などしていないが、これは額に入れたまま書庫に。

文面は

ヒューマンコミュニケーション研究所
    所長 米沢豊穂 

平成4年5月6日から7日まで
天台宗布教使連盟近畿地区協議会に於ける
天台宗布教使連第28回近畿地区協議会
研修会の講師を委嘱する。

     平成4年3月27日
天台座主
  大僧正  山田恵諦


でありました。
思わず目頭が熱くなりました。

山田恵諦師は平成6年(1994年)2月22日、99歳で遷化されましたが、最期に「仏様が見える」との言葉を残されました。

第253世天台座主を20年間務められて「比叡山宗教サミット」の開催や「一隅を照らす運動を」推進された行動的なお座主様であられました。

私の座右の銘は半世紀に亘って
「一隅を照らす」です。
これは、比叡山・天台宗を開かれた伝教大師最澄が「山家学生式」の中に述べられている言葉です。

国の宝とは何物(なにもの)ぞ、宝とは道心(どうしん)なり。
道心ある人を名づけて国宝と為(な)す。
故(ゆえ)に古人(こじん)言わく、
径寸十枚(けいすんじゅうまい)、是(こ)れ国宝にあらず、
一隅(いちぐう)を照(てら)す、此(こ)れ則(すなわ)ち国宝なりと。・・・

私なりに意訳しますと、
「国の宝はお金や財産ではなく、一人ひとりが、自分自身が置かれた場所で精一杯の努力をして、その場を照らして行くことが出来る人こそ、何物にも代え難い国の宝であると」いうことです。
私がカウンセリング研究会で提唱し続けてきた「カウンセリング・マインドを日々の生活(くらし)の中に」ということも、その一端であると思うからです。


この1年振り返って果たして「一隅を照らすことが出来たであろうか」と思いますと、内心忸怩たる思いです。

下の画像は一昨年の秋頃に比叡山根本中堂に参詣したときのものです。







「そうだ、来春は叡山に参詣しよう」と思っているyoーサンでした。
中途半端な締めになりましたが、それではこれで。
皆さま、どうぞよいお年をお迎え下さいませ。

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