「生涯引きこもり」と宣言された私の、超豪華オプション生活

 登校拒否となり、生涯ひきこもりであろうと決めつけられて四半世紀。社会人として生きる記録。#発達障害 #自閉症 #ニート

専門家は役に立たない。自分で治すように頑張ろう!!

2018-03-05 21:50:02 | 仁義なき医療福祉~地獄の沙汰も金次第~

僕はどうやって不登校から脱出したのだろうか。

僕はどうやって治ったのだろうか。私の過去を知る多くの専門家たちは、私がこうして仕事をしていることが信じられないと言う。(そして、仕事をすることはふさわしくないから「定位置」に戻れ、といって己の固定資産化を目論み、私の人生を破壊しようとする専門家も少数いる。)

でも、かつて出会った大原健四郎先生(故人・浜松医科大学名誉教授)は、「お前は病気ではない。しっかりしろ!」と怒鳴り散らしてくださり、私を精神医療から追放してくださった。私は帝国陸軍仕込みの叱咤激励をされて何とかなるような人間だった。

「今の社会が悪いから、社会が変わるのを待ちましょう。」と、東京シューレなどの人たちが今でも唱えているであろう口上を真に受けていたら、一生引きこもりであろうと推定したので、自分は今井先生のような、たとえ変わった人であっても自分を一歩前に引き出せると思った「支援者」についていくことにした。

今井先生のところをベースにしていたが、自分は結局机にしがみつけるような人間ではなかった(今でも多動で衝動性が強いと一部の精神科医は自分のことを断定すると思う)から、やがて23時間程度のバイトに出るようになった。高校中退で大学入学資格検定合格者の私を不採用とする会社はたくさんあったが、マクドナルドの某大規模店が雇ってくれた。以降、大学卒業までマクドナルドさんで働くこととなるが、有給でフィットネスかジム通いのような「エコー」と呼ばれる働きをさせていただき、ハンバーグやホットケーキのうまい焼き具合を教えてもらい、面白い遊びを教えてくれる友達とつるむ機会をもらえ、人間関係が厳しいことで知られるファストフード業界で社会性を鍛えられ、マネージャーにはなれなかった(そこまでのめり込まなかった)けれどニッチな分野(エコー係と始業係)ではかなり頼りにされ、他人を指導する経験も積めて、とてもとても良い思い出ばかりだ。「大学時代のバイトはずっとマックでした。」という口上とファストフード業界トークは、自分のタイネスとバイタリティーの証明となり、正社員の仕事を見つける時の非常に大きなブラスになった。

今井先生の専門は形成皮膚科であり発達障害のことは門外漢である。ましてやバイト先で自分を鍛えて元気にしてくれたバイト先の人たちのなかに、専門知識のある人間が一体何人いたのだろうか(ひとり、息子が不登校で悩んでいる英語通訳資格者のおばさんがいたが。その方ぐらいかな)。

自分の場合は「信仰心」というファクターも極めて重要だった。キリスト教の信仰を与えられたのは大学卒業の時だった。神様は仕えられるためではなく、人間に仕えるためにこの世に最も貧しくみじめな出自を伴って来た。世の人々の救いのためにご自分を「贖いの子羊」として差し出し、十字架にかかって死んでくださった。ということを本気で信じることができて(今でも固く信じていて)、「なら、自分も人に仕える」ということを実践することを喜びとするようになり、それは今に至っている。製造業にいた時も、役に立ちたいという思いを職場の人たちに伝え続けたものでした。神様だけは自分のことを知っている。神様は信じる者の味方だ。と思えることは、なんというありがたいことかと思っている。

私は、たとえエビデンスの確立されていない方法でも、自分が例外的な1%であったとしても、自分にとって役に立つ方法を使って生きていく。生きている限りどのような絶望下にあろうとも「神様、私はここにいます。どうか私を用いてください。」と、熱烈に叫び続けるのだと思う。

自分のような選択をする人はむしろまれかもしれない。多くの医療福祉の専門家が己の利用者や病人・障碍者の人生をかなり低く見積もる理由もわかる。この私自身も、入所施設勤務の時は、知的重度の自閉症者とはすなわち強度行動障害という経験しかつめず、皆そうだと信じていた。同時代に発行された杉山先生の本を読んでいたら、もうあんな仕事やってられなくてもっと早く施設を飛び出していたと思う。製造業には確かに、知的ボーダーや学習障害者、自分にさらに輪をかけたレベルの自閉症者がクローズ(未診断または非公表)で職人芸を発揮して、苦労しながらも才能を開花させていた。彼らの人生に、私の人生にも、「統計的エビデンス」など必要ない。

私にとって大事なことは、自分の手の業が人様の役に立っているという真実。家族を養っているという真実。自分を使ってもらって世の中の一歯車として機能しているという真実。専門家の還元主義思想など、ペンテコステ派の人たちの悪魔払いの真似でもして追い払ってやろう。