星・宙・標石・之波太(しばた)

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几号水準点・角田市

2015-01-02 23:51:03 | 標石
2015年正月、当ブログの読者(?)の皆様にお年玉プレゼントです。
「カテゴリー:標石」でいつも三角点、水準点の掲載ですが、今回は違います。
管理人が2007年8月に見つけたもので、「みやぎ標石の会」メンバーには、
お知らせしていますが、ブログで公開するのは初めてです。

阿武隈川や白石川沿いの神社を時おり、自転車で訪ねています。
道路脇の測量標石等を工事の際、邪魔になった場合、捨て場(?)に困った時、
神社に置いていくケースがあるのではないかと思っています。

2007年8月、角田市江尻の諏訪神社に向かいました。
今回の几号水準点は、角田市江尻にあります。

所在地:角田市江尻字古川1 諏訪神社
標石の現状:直立
地上全高:40.0cm
頂部:角錐型
側面幅:15.0×15.0cm
几号:横棒10.5cm/横棒幅1.0cm/縦棒10.5cm
撮影:2007年8月15日

角田市江尻の国道349号脇に諏訪神社があります

諏訪神社の鳥居

神社全景

諏訪神社沿革の石碑

神社本殿の脇に近くの石碑が集められていました、奥の木の脇に注意

木の根元に見慣れた標石があります

几号

反対面:宮城縣
他の2面には何もありません

2014年1月12日、再度訪ねてみました。

神社全景

石碑群のところに行ってみました

標石の脇の木は伐採されていました

神社の宮司さんに几号水準点について尋ねたところ、存在は知らないということでした。
但し、標石はほかの場所から移設されたものではないということでした。
   
標石仲間の上西勝也様へ
地理学評論87-5 400-413 2014
「明治初期における几号高低標の設置経緯と残存状況」
送ってをいただきありがとうございました。
もう少し早く、管理人が発表していれば上西様の残存状況のリストに加えていただいたものと
反省しています。

この江尻地区は、阿武隈川に3つの河川が合流するところです。
江尻地区は、明治期、宮城縣伊具郡北郷村江尻でした。
北郷村は阿武隈川洪水のたび、田畑の冠水が常態化していました。
阿武隈川の水が逆流するのを防ぐため、閘門を設け、東洋一のポンプを設置している
江尻機関場で排水していました。

この几号水準点は、その測量に使われたものと管理人は思っていますが、さらに文献調査が
必要です。