人間の能力は計り知れないものがあると感じます。
何が何でもやり遂げる、と心に決めたら大抵のことは成就されます。
優秀なコンピューターでも人間の頭脳にはとても及びません。
何事であれ、6年間ひたすらそれに集中すればプロの領域に近いところまで達することが出来る、と以前に読んだことがありますが、確かにそうだなあと感じる事柄がたくさんあります。
例えば料理なんかもその一つかもしれません。
家庭料理を極める、と決心したとすると毎日の意気込みが違ってきます。
いろんな分野の情報が必要で、それが際限なく頭脳に蓄積されていくはずです。
料理の実体験にあわせ理論武装も必要になります。
体にいい食事とは何なのか。
美味しいとは何なのか。
病気を持つ人に合わせた健康食とは何なのか。
最適な料理の材料は何なのか。
最適なカロリーとは、必要な栄養素とは。
美味しく見える審美眼も必要。
家庭料理に必要な材料の調達方法は。
料理に必要な最適の調理器具は。
食材を無駄なく使う料理法。
材料に含まれる有害物質は。
この人は美味しいと思って食べているかどうかの人間心理の研究。
といった風に、最高の家庭料理を作るために頭脳がフル回転しだします。
そして有用な情報は必ずゲットします。
広範な知識欲は、栄養学、身体の働き、消化吸収のメカニズム、人間心理学、味覚の研究、植物学、動物学、病理学、地球科学、薬物学等の広範な分野を駆け巡ることになります。
コンピューターでは出来ない人間の頭脳が経験と情報を統合して深まっていきます。
その積み重ねがいつの間にか凡人の域を脱して、優れたプロフェッショナルの領域に到達するのだと思います。
勿論多くの楽しみと普通の人が考えることも犠牲にする必要があるかもしれません。
しかし、そういった意欲の元ではやること全てが楽しみになるような気もします。
何が何でも素晴らしい家庭料理を作るエキスパートになると決心すれば自ずからそういう手順に行き着くはずです。
それをやり遂げた時に、家庭料理のブロとしてテレビ出演したり著作をしたり講演を依頼されたりして立派なプロになれるというわけです。
一芸に秀でた者は全てに通じる、という言葉ありますが一芸を追求すればそこで自ずから優れた人格形成も同時進行して、全てに通じる鑑識眼のようなものが形成されるのだと思います。
人生はそのような「何が何でもやり遂げたい」と思うことに出会えるかどうかで大きく変わるような気がします。
私は残念ながら、まだ出会えてません。