表題をHP「部族民通信通信」に投稿しました。最終回とあるのは本書「食事作法の起源」の主として南米先住民の神話を扱う前半の紹介の最終の意味です。後半は北米に舞台を移します。そちらの紹介を「続き」として10月には投稿します。
(2019年9月25日投稿)
HP投稿の内容からさわり部分を;
M362 origine du baudrier d’Orion,オリオン座三つ星(肩ひも)の起源Mucushi族を紹介する。
あらすじ:
3人兄弟が住む。長兄は結婚しており、次男は未婚ながらも人物として良くできている。末子は醜い。それ故、次兄は末子を(兄嫁にそそのかされて)殺すと決めた。口実を設け木に登らせ果実を取らせた。末子が枝にまたがり無防備となった機会をとらえて刺し殺した。死骸は地に落ち、とどめに両脚を胴から切り取って捨てた。
しばらくのして殺害の現場に戻って、そこに義理の姉と出会った(rencontrer)。
<A quoi peuvent donc server ces jambes, dit-il, elles ne sont bonnes qu’a nourir les poisson> Il les jetta a l’eau ou elles se changerent en poisons. Le reste du cadavre fut abbandonne, mais l’ame monta au ciel et devint trois etoiles d’Orion.>>(35頁)
訳;義姉に「こいつの脚をどうしよう。魚の餌にするしかない」語りながら池に捨て、脚は魚に変わった。胴体は放置され、魂は天に昇ってオリオン座三つ星になった。
オリオン三つ星と漁との関連を深い。それが夜明け前に地平に現れると漁の季節を告げる。
醜い(si laid)だけでなぜ弟を殺害したのか、さらに義姉は夫を伴わず一人で殺害現場に現れた。次兄の義姉に対して死骸の見せつけに念が入っている。次兄が曝した死骸を確認し、義姉は脚を捨てさせた。この処置は(死体といえど)歩き回りを防ぐためである。二人は殺害現場でrencontrer=出会った=のだが、この動詞には「偶然」と「示し合わせて」の出会いの2義に分かれる(辞書robert)。投稿子は後者の意をとった。
神話は二人の関係に何も語らない。しかし前段には伏線が張ってある。嫁を持つのは長兄のみ。二人弟は義姉に言い寄っていた。次兄は「いい男」なので兄嫁はいい仲になったが末子は「醜い」から毛嫌いされていた。それで「あいつ煩い、何とかしてよ」と義姉は次兄をたきつけた。
神話は魚と漁獲の起源も語っている。脚が魚を創ったし足無し弟がオリオンの3つ星に化け(南米ではオリオンは脚無しとされる)、漁期(毒流し漁)の季節を告げる。次兄が犯した2の罪(義姉との近親姦、兄弟殺し)が魚を世に出し、星座を造った。
星座とは季節の区切りで、天と天候の規則性、周期性を伝える。ここでも罪悪(近親姦と殺人)が文化形成のきっかけとなる筋道が展開されている。M1神話と同じです。
本投稿で2のPDFを作成した。HPでは本文中に紐付けがあり、PDFを見られますがBlogではできないので、パソコン画面を写真にしてここに載せます。
1 文化形成の偶然性(モンマネキ神話などから)
3重3角形は婚姻の、天候、漁獲あり方を現します。3の頂点は適切な距離の婚姻同盟、中庸の気候、周期性ある漁獲となり、その位置(灰色の楕円)でしか文化社会は創成されない。
2 文化形成のパラダイム
M1(基準神話)以来の神話群の思想とは文化形成の足取りです。横列にその要素(Syntagme)縦列に進展(Paradigme)を取り、図式化しました。
HPにもご来訪を乞う。(左のブックマーク、ないし部族民通信通信でググれば筆頭に)
(2019年9月25日投稿)
HP投稿の内容からさわり部分を;
M362 origine du baudrier d’Orion,オリオン座三つ星(肩ひも)の起源Mucushi族を紹介する。
あらすじ:
3人兄弟が住む。長兄は結婚しており、次男は未婚ながらも人物として良くできている。末子は醜い。それ故、次兄は末子を(兄嫁にそそのかされて)殺すと決めた。口実を設け木に登らせ果実を取らせた。末子が枝にまたがり無防備となった機会をとらえて刺し殺した。死骸は地に落ち、とどめに両脚を胴から切り取って捨てた。
しばらくのして殺害の現場に戻って、そこに義理の姉と出会った(rencontrer)。
<A quoi peuvent donc server ces jambes, dit-il, elles ne sont bonnes qu’a nourir les poisson> Il les jetta a l’eau ou elles se changerent en poisons. Le reste du cadavre fut abbandonne, mais l’ame monta au ciel et devint trois etoiles d’Orion.>>(35頁)
訳;義姉に「こいつの脚をどうしよう。魚の餌にするしかない」語りながら池に捨て、脚は魚に変わった。胴体は放置され、魂は天に昇ってオリオン座三つ星になった。
オリオン三つ星と漁との関連を深い。それが夜明け前に地平に現れると漁の季節を告げる。
醜い(si laid)だけでなぜ弟を殺害したのか、さらに義姉は夫を伴わず一人で殺害現場に現れた。次兄の義姉に対して死骸の見せつけに念が入っている。次兄が曝した死骸を確認し、義姉は脚を捨てさせた。この処置は(死体といえど)歩き回りを防ぐためである。二人は殺害現場でrencontrer=出会った=のだが、この動詞には「偶然」と「示し合わせて」の出会いの2義に分かれる(辞書robert)。投稿子は後者の意をとった。
神話は二人の関係に何も語らない。しかし前段には伏線が張ってある。嫁を持つのは長兄のみ。二人弟は義姉に言い寄っていた。次兄は「いい男」なので兄嫁はいい仲になったが末子は「醜い」から毛嫌いされていた。それで「あいつ煩い、何とかしてよ」と義姉は次兄をたきつけた。
神話は魚と漁獲の起源も語っている。脚が魚を創ったし足無し弟がオリオンの3つ星に化け(南米ではオリオンは脚無しとされる)、漁期(毒流し漁)の季節を告げる。次兄が犯した2の罪(義姉との近親姦、兄弟殺し)が魚を世に出し、星座を造った。
星座とは季節の区切りで、天と天候の規則性、周期性を伝える。ここでも罪悪(近親姦と殺人)が文化形成のきっかけとなる筋道が展開されている。M1神話と同じです。
本投稿で2のPDFを作成した。HPでは本文中に紐付けがあり、PDFを見られますがBlogではできないので、パソコン画面を写真にしてここに載せます。
1 文化形成の偶然性(モンマネキ神話などから)
3重3角形は婚姻の、天候、漁獲あり方を現します。3の頂点は適切な距離の婚姻同盟、中庸の気候、周期性ある漁獲となり、その位置(灰色の楕円)でしか文化社会は創成されない。
2 文化形成のパラダイム
M1(基準神話)以来の神話群の思想とは文化形成の足取りです。横列にその要素(Syntagme)縦列に進展(Paradigme)を取り、図式化しました。
HPにもご来訪を乞う。(左のブックマーク、ないし部族民通信通信でググれば筆頭に)
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