鷺図鐔 橋本一至
鷺図鐔 銘橋本一至(花押)
ハスの葉陰に身を隠す鷺。裏面には杜若に河骨、芦の細葉であろうか、水の流れに菱の葉を添えて初夏の空気感を漂わせている。これも美しい風景を切り取った作品。微細な魚子地に仕上げた木瓜形の赤銅地を高彫にし、正確で精密な彫刻でそれぞれの素材を写実表現している。このような作品を鑑賞するにつけ、極めて少ない金属材料を巧みに用いて色彩表現に深みを与えている金工の感性はすごいと思う。使用しているのはわずか三種類の金属だが、澄明な空、漂う空気、水面の輝き、総てを感じさせるのである。
鷺図鐔 銘橋本一至(花押)
ハスの葉陰に身を隠す鷺。裏面には杜若に河骨、芦の細葉であろうか、水の流れに菱の葉を添えて初夏の空気感を漂わせている。これも美しい風景を切り取った作品。微細な魚子地に仕上げた木瓜形の赤銅地を高彫にし、正確で精密な彫刻でそれぞれの素材を写実表現している。このような作品を鑑賞するにつけ、極めて少ない金属材料を巧みに用いて色彩表現に深みを与えている金工の感性はすごいと思う。使用しているのはわずか三種類の金属だが、澄明な空、漂う空気、水面の輝き、総てを感じさせるのである。