「うの君」からのコメント。
さる土曜日、中学校同窓会が仙台で開催されたとのお知らせ。
今回は、参加できずにおりました。
尤も、東京で開催されます、僕らの学年の同期会には、参加してはおりますが・・・。
旧制「塩竃中学」。親父殿は三回生。丹治さんお父様、寿太郎先生は、二回生。
同窓会は毎年、東京で開催されおりました。
東京在住組が中心となって、「塩竃中学、高校同窓会」を毎年、読売新聞に案内を出しておりました。
「だれ、東京さぁいる連中は一生懸命なんだおん!」
これは、親父の言葉。
何でも、二つの約束事があったらしくて。
その一つが「75歳までは、頑張って集める」そして「集まる人数が10人切ったら止める」というもの(だったらしい)。
実際その年は5年前に訪れております。
今月、始めに開かれた同期会。
考えれば、月一に「何か理由をつけては集まっている?」感じとなりました。
今回は「暑気払い」です。
「会長」と酔漢は少し遅れての参加。
「おまたせ。小田原から参上!」と入っていきますと、もう場は盛り上がっております。
いつものメンバーに初参加者もちらほら。
ここは、やはり卒業アルバムが威力を発揮いたします。
「あやつと、こやつと、・・・」となりますが、ここは青春を共有できた友人達がおります。
「御霊屋橋さぁ熊でたんだど!」と酔漢が振りまして・・・ここの会話は「くだまき」にした次第。
思い出話は尽きる事はありません。
ちょうど、その日。36年前のこの日。僕らの学年で「五橋際」が開かれた日と同じ日。
「お前ねぇ、よく覚えているよなぁ」と会長氏から、お褒め?の言葉。
「クラブって部活より楽しかったよね」と某女子。(昔の?失礼!)
「なんか、日ごろと違った技の披露だった」
「よなぁぁ」
「酔漢君、『うの』君の記事。読んだよ。彼、フォークソングだったんだ」
「おい、今さら?有名だと思ってたけんどや・・」
「卒業アルバム・・おっ!私服だぁ」と改めて。
「いろんなクラブあったよなぁ」となりまして・・・。
愛すべき、生徒会長は、今でもアマチュアでバイオリンを弾いております。部活は剣道部。
「棒持たせたら・・・・」と、どこからか声が・・。
「こくぼ君って落語出来たんだ」
「奴は、うめがった!俺が断言すっぺ。落語は『ただの』(後、福祉大応援団長)君もうめがったおん」
「あれ?酔漢君、落語やるんじゃぁ・・」
「あん時は『天文クラブ』だったっちゃ」
「そういえば『BCL』なんてあったよな?」
「『たく』と『とよま』『みくりや』もいた。『とよま』の『トリオR-300』は、欲しがったなぁ」などなど。
こうして、久しく、クラブ活動の話題になりましたが。
「クラブにはねがったけんど。隠れた名人って結構いたんだ」と酔漢。
「どんな話があるの?」と「なんちゃん」。
酔漢は、おそらく、五橋一、いや、「彼の腕前は中学生ではおそらく仙台市内一の腕前を持っていた」、そんな彼の話を語ることにいたしました。
「おおつか」君のクラブ紹介写真は「鉄道模型クラブ」にあります。
ある日、彼から酔漢に誘いがありました。
「今日、放課後、北町の釣具店に一緒に行かない?」
「今日、塾ねぇから一緒に行くべ。んでもなして?」
「注文していた、ロッドとリールセットが入荷するんだ」
釣り好きの酔漢です。
彼が以前、ルアーロッドのカタログを教室で開いているのを見た事がありました。
フランス製リール「ミッチェル308」と「ガルシアロッド」とワンセットで注文したとの事。
おこずかいの大半を叩いての大きな買い物に付き合いました。
「おおつか君、ルアーは初めてすか?」
「広瀬川で練習する。でも、やっぱりこのセットが欲しくてね」
釣具店に到着です。
彼が注文したロッドは8ポンドテストのロッド。そして、先に紹介した、ミッチェル308のリール。
「これで、大倉に行ってニジマスを釣りに行くんだ」
彼はそう言っておりました。
その釣具屋さんの店員さんの言葉。
「君たち、五橋の生徒なら『うちだ』君を知ってる?」
酔漢はピーンと来ました。彼とは、1年時、同じクラスでしたが、本物の「釣り吉」なのでした。
「知ってっちゃ。今『フライフィッシング』を練習してるって・・」
「そう彼ねぇ、相当の腕前だよ。中学生には見えない位に・・」
今はクラスが離れている彼に連絡を取ろう。そう思いました。
酔漢もフライフィッシングには興味があったのです。
「うちだ君、久しぶり」
「おう酔漢。何しに?」
「ちょっと、聞きてえことあってっしゃ。フライはおもせぇすか?」
「ちゃんと、キャスティングが出来て、フライタイイングが出来ると面白いけど、そこまで行くのに苦労がある・・」
と彼は、自身のノートを見せてくれました。
例えば、こうあります。
Hook TMC 100BL #14
Thread ユニスレッド8/0(ブラック)
Body ピーコック・ハール、フロス(レッド)
Tale ゴールデン・フェザント・ティペット
Wing ダック・クイル(ホワイト)
Hackle コックネック(コーチマンブラウン)
酔漢も多少の意味は解ります。
フライのマテリアル。要は、フライを作る為の材料と部位を示したものです。
こうした、フライマテリアルのレシピが彼のノートにはびっしり記入されていたのです。
もう何百という種類を、自分のアレンジを交えながら書いておりました。
「手作りルアーも面白いけど、フライはもっと面白い」
と言いながら、彼は、出来上がったフライの写真を取り出して見せてくれました。
「何、酔漢って、海ばっかしかと思っていた・・」
「実は、やりてぇって(フライフィッシング)思ってっしゃ・・」
「フライのマテリアルを勉強するより、やっぱり、キャスティングだよな。ダブルホールドがきちんとできないと面白くない」
「ダブル?ホールド?・・・両手でって・・事すか?」
「まずは、本を一冊買って想像することだ。俺が教えても構わないけど、そこまで出来たら教えてもいい・・」
「うちだ」君の実力。この時点で大人顔負けの技を持っていたのでした。(これは、それから3年後に知ったことなのですが・・)
因みに、お話しが想像できない方の為に、実際はこんな様子なのです。
中学、3年時の春。新学期が始まってすぐ。
「おおつか君」から。
「広瀬川でフライの練習するけどやってみる?」との誘い。
酔漢、すぐ返事。御霊屋橋の下、河原へ出かけます。
知らない高校生がコーチ役です。
「まずは、腕と頭の間をラインが通過しないようにすること(この意味は数分後、十分教えられる羽目になりました・・)。そして、フライから先に水面に落ちるようにロッドコントロールする事」
言葉では簡単なのですが、中々上手く行きません。
おおつか君は、少しは手馴れていて、きちんとキャスティングしております。
酔漢の番。
「腕に力入れ過ぎ!ラインの重さを手首で感じる事!最初はラインを離す左手指先に目を配った方がいい!」
などと言われて居りますうち。
ビシ!バチッ!音が聞こえた瞬間。
「いてぇぇぇぇぇ!」と絶叫。
「あっ酔漢!ピアスだぁ」との声。
再三、注意されいたのにも関わらず、ラインが腕と頭の間を通過。フライが耳たぶを直撃。
キャスティングのむずかしさを身体で知った次第。
帰り道。
「酔漢、意外に難しかっただろ」と「おおつか」君。
「んだ。自分のロッド、欲しくなったっちゃ」
結局、フライロッドは手に入れる事は今でも叶わない酔漢でございますが。
初心者にも関わらず、未だにこれは夢でございます。
フェンウィック社製、7フィートハーフ。こんなロッドを持っても恥ずかしくないような実力は着けておきたいとは思いつつ。
秋になれば、防波堤の「ハゼ釣りっこ」が恋しくなるばかりの無精者なのですが。(これはこれで、非常に楽しい釣りでございます・・)
「うちだ君のフライフィッシング」
彼の名人振りは、案外知る人ぞ知る。こんな感じだったと思います。
彼はその後、宮城県内を釣り歩くアングラーとして名をはせております。
見事なその腕前は、中学生の頃から。
「名人」その名に相応しい実力でした。
実家、書斎には、彼から薦められました「シェリダン・アンダーソン著、田淵義雄氏監修『フライフィッシング教書』」があります。
久しぶりに同書を広げました。
「うちだ君は、まだどこかでロッドを振っているのだろうか」
こう思いながら・・。
「酔漢さぁ、案外誰も知らないんだから、『くだまき』にしてみたら?」と会長君からのリクエスト。
「んだなや。隠れた名人って、いっぱいいたなや・・」
冒頭で語った彼等の他にも、「プラモデルを作らせたらおそらく一番の出来栄えだった『まさゆき』君」とか。(彼は現在、住宅の模型を作るお仕事をしております)
卒業アルバムには、映る事のない「俺様の技」は、数知れず。
改めて、思い出す昨今なのでございました。
「同期会、70歳までは必ずやっぺ」
「酔漢、当たり前だ」
愛すべき、生徒会長君の目が光っておりました。
さる土曜日、中学校同窓会が仙台で開催されたとのお知らせ。
今回は、参加できずにおりました。
尤も、東京で開催されます、僕らの学年の同期会には、参加してはおりますが・・・。
旧制「塩竃中学」。親父殿は三回生。丹治さんお父様、寿太郎先生は、二回生。
同窓会は毎年、東京で開催されおりました。
東京在住組が中心となって、「塩竃中学、高校同窓会」を毎年、読売新聞に案内を出しておりました。
「だれ、東京さぁいる連中は一生懸命なんだおん!」
これは、親父の言葉。
何でも、二つの約束事があったらしくて。
その一つが「75歳までは、頑張って集める」そして「集まる人数が10人切ったら止める」というもの(だったらしい)。
実際その年は5年前に訪れております。
今月、始めに開かれた同期会。
考えれば、月一に「何か理由をつけては集まっている?」感じとなりました。
今回は「暑気払い」です。
「会長」と酔漢は少し遅れての参加。
「おまたせ。小田原から参上!」と入っていきますと、もう場は盛り上がっております。
いつものメンバーに初参加者もちらほら。
ここは、やはり卒業アルバムが威力を発揮いたします。
「あやつと、こやつと、・・・」となりますが、ここは青春を共有できた友人達がおります。
「御霊屋橋さぁ熊でたんだど!」と酔漢が振りまして・・・ここの会話は「くだまき」にした次第。
思い出話は尽きる事はありません。
ちょうど、その日。36年前のこの日。僕らの学年で「五橋際」が開かれた日と同じ日。
「お前ねぇ、よく覚えているよなぁ」と会長氏から、お褒め?の言葉。
「クラブって部活より楽しかったよね」と某女子。(昔の?失礼!)
「なんか、日ごろと違った技の披露だった」
「よなぁぁ」
「酔漢君、『うの』君の記事。読んだよ。彼、フォークソングだったんだ」
「おい、今さら?有名だと思ってたけんどや・・」
「卒業アルバム・・おっ!私服だぁ」と改めて。
「いろんなクラブあったよなぁ」となりまして・・・。
愛すべき、生徒会長は、今でもアマチュアでバイオリンを弾いております。部活は剣道部。
「棒持たせたら・・・・」と、どこからか声が・・。
「こくぼ君って落語出来たんだ」
「奴は、うめがった!俺が断言すっぺ。落語は『ただの』(後、福祉大応援団長)君もうめがったおん」
「あれ?酔漢君、落語やるんじゃぁ・・」
「あん時は『天文クラブ』だったっちゃ」
「そういえば『BCL』なんてあったよな?」
「『たく』と『とよま』『みくりや』もいた。『とよま』の『トリオR-300』は、欲しがったなぁ」などなど。
こうして、久しく、クラブ活動の話題になりましたが。
「クラブにはねがったけんど。隠れた名人って結構いたんだ」と酔漢。
「どんな話があるの?」と「なんちゃん」。
酔漢は、おそらく、五橋一、いや、「彼の腕前は中学生ではおそらく仙台市内一の腕前を持っていた」、そんな彼の話を語ることにいたしました。
「おおつか」君のクラブ紹介写真は「鉄道模型クラブ」にあります。
ある日、彼から酔漢に誘いがありました。
「今日、放課後、北町の釣具店に一緒に行かない?」
「今日、塾ねぇから一緒に行くべ。んでもなして?」
「注文していた、ロッドとリールセットが入荷するんだ」
釣り好きの酔漢です。
彼が以前、ルアーロッドのカタログを教室で開いているのを見た事がありました。
フランス製リール「ミッチェル308」と「ガルシアロッド」とワンセットで注文したとの事。
おこずかいの大半を叩いての大きな買い物に付き合いました。
「おおつか君、ルアーは初めてすか?」
「広瀬川で練習する。でも、やっぱりこのセットが欲しくてね」
釣具店に到着です。
彼が注文したロッドは8ポンドテストのロッド。そして、先に紹介した、ミッチェル308のリール。
「これで、大倉に行ってニジマスを釣りに行くんだ」
彼はそう言っておりました。
その釣具屋さんの店員さんの言葉。
「君たち、五橋の生徒なら『うちだ』君を知ってる?」
酔漢はピーンと来ました。彼とは、1年時、同じクラスでしたが、本物の「釣り吉」なのでした。
「知ってっちゃ。今『フライフィッシング』を練習してるって・・」
「そう彼ねぇ、相当の腕前だよ。中学生には見えない位に・・」
今はクラスが離れている彼に連絡を取ろう。そう思いました。
酔漢もフライフィッシングには興味があったのです。
「うちだ君、久しぶり」
「おう酔漢。何しに?」
「ちょっと、聞きてえことあってっしゃ。フライはおもせぇすか?」
「ちゃんと、キャスティングが出来て、フライタイイングが出来ると面白いけど、そこまで行くのに苦労がある・・」
と彼は、自身のノートを見せてくれました。
例えば、こうあります。
Hook TMC 100BL #14
Thread ユニスレッド8/0(ブラック)
Body ピーコック・ハール、フロス(レッド)
Tale ゴールデン・フェザント・ティペット
Wing ダック・クイル(ホワイト)
Hackle コックネック(コーチマンブラウン)
酔漢も多少の意味は解ります。
フライのマテリアル。要は、フライを作る為の材料と部位を示したものです。
こうした、フライマテリアルのレシピが彼のノートにはびっしり記入されていたのです。
もう何百という種類を、自分のアレンジを交えながら書いておりました。
「手作りルアーも面白いけど、フライはもっと面白い」
と言いながら、彼は、出来上がったフライの写真を取り出して見せてくれました。
「何、酔漢って、海ばっかしかと思っていた・・」
「実は、やりてぇって(フライフィッシング)思ってっしゃ・・」
「フライのマテリアルを勉強するより、やっぱり、キャスティングだよな。ダブルホールドがきちんとできないと面白くない」
「ダブル?ホールド?・・・両手でって・・事すか?」
「まずは、本を一冊買って想像することだ。俺が教えても構わないけど、そこまで出来たら教えてもいい・・」
「うちだ」君の実力。この時点で大人顔負けの技を持っていたのでした。(これは、それから3年後に知ったことなのですが・・)
因みに、お話しが想像できない方の為に、実際はこんな様子なのです。
中学、3年時の春。新学期が始まってすぐ。
「おおつか君」から。
「広瀬川でフライの練習するけどやってみる?」との誘い。
酔漢、すぐ返事。御霊屋橋の下、河原へ出かけます。
知らない高校生がコーチ役です。
「まずは、腕と頭の間をラインが通過しないようにすること(この意味は数分後、十分教えられる羽目になりました・・)。そして、フライから先に水面に落ちるようにロッドコントロールする事」
言葉では簡単なのですが、中々上手く行きません。
おおつか君は、少しは手馴れていて、きちんとキャスティングしております。
酔漢の番。
「腕に力入れ過ぎ!ラインの重さを手首で感じる事!最初はラインを離す左手指先に目を配った方がいい!」
などと言われて居りますうち。
ビシ!バチッ!音が聞こえた瞬間。
「いてぇぇぇぇぇ!」と絶叫。
「あっ酔漢!ピアスだぁ」との声。
再三、注意されいたのにも関わらず、ラインが腕と頭の間を通過。フライが耳たぶを直撃。
キャスティングのむずかしさを身体で知った次第。
帰り道。
「酔漢、意外に難しかっただろ」と「おおつか」君。
「んだ。自分のロッド、欲しくなったっちゃ」
結局、フライロッドは手に入れる事は今でも叶わない酔漢でございますが。
初心者にも関わらず、未だにこれは夢でございます。
フェンウィック社製、7フィートハーフ。こんなロッドを持っても恥ずかしくないような実力は着けておきたいとは思いつつ。
秋になれば、防波堤の「ハゼ釣りっこ」が恋しくなるばかりの無精者なのですが。(これはこれで、非常に楽しい釣りでございます・・)
「うちだ君のフライフィッシング」
彼の名人振りは、案外知る人ぞ知る。こんな感じだったと思います。
彼はその後、宮城県内を釣り歩くアングラーとして名をはせております。
見事なその腕前は、中学生の頃から。
「名人」その名に相応しい実力でした。
実家、書斎には、彼から薦められました「シェリダン・アンダーソン著、田淵義雄氏監修『フライフィッシング教書』」があります。
久しぶりに同書を広げました。
「うちだ君は、まだどこかでロッドを振っているのだろうか」
こう思いながら・・。
「酔漢さぁ、案外誰も知らないんだから、『くだまき』にしてみたら?」と会長君からのリクエスト。
「んだなや。隠れた名人って、いっぱいいたなや・・」
冒頭で語った彼等の他にも、「プラモデルを作らせたらおそらく一番の出来栄えだった『まさゆき』君」とか。(彼は現在、住宅の模型を作るお仕事をしております)
卒業アルバムには、映る事のない「俺様の技」は、数知れず。
改めて、思い出す昨今なのでございました。
「同期会、70歳までは必ずやっぺ」
「酔漢、当たり前だ」
愛すべき、生徒会長君の目が光っておりました。
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