放送大学の講座「現代社会心理学特論」(主任講師 森 津太子 洵教授)から
興味を持った事項のほんの一部ですがご紹介します。
・「温かい」「冷たい」のように、他の特性の意味まで規定してしまう特性を
「対人認知の中心特性」という
・最初のほうで提示された情報は、全体的な印象の方向づけをする役割を持ち
その後に提示される情報の意味合いを変えてしまう。これを「初頭効果」という
一方でまれに最後に提示された情報が全体印象に大きな印象を与える場合もあり
これを「新近効果」と呼ぶ。
・人は認知の節約家であり、日常生活では社会的推論の簡易方略である「ヒュー
リスティック」を多用する
・ある事象の原因を考える際、状況要因(外的要因)よりも行為者の内的属性
(内的要因)を重視しすぎるきらいがある。 これを人間がおかしがちな
本質的で普遍的な誤りであるという意味で「基本的な帰属の誤り」と呼ぶ
・「自分は、外界の事物を客観的事実そのままに見ており、自分の態度、考え、
好み などは、手に入る情報や証拠を、冷静で歪みなしに理解した結果だ」
あるいは「自分と同じ情報に接した上で、筋道を立てて熟慮し、隔たりなく
吟味できれば、他者も自分と同じ反応、行動、意見に至るはずだ」という
素朴な信念を「ナイーブ・リアリズム」と呼ぶ