12月15日、道頓堀にある大阪松竹座で公演中の演劇『大阪環状線大正駅編』を観に行きました。
大阪松竹座は道頓堀の戎橋からすぐのところにあります。
開演前の舞台です。午後1時から開演でした。
この劇は少し前に関西テレビで放送されていたオムニバスドラマシリーズの新作劇です。高校の音楽教師で吹奏楽部の顧問の亮太(今江大地さん)と幼馴染で東京で活躍していた女優美咲(阿部純子さん)が主人公でした。亮太が顧問をしていた高校の部員5人の吹奏楽部は高校の統合で廃部の危機に瀕しており、沖縄伝統のエイサーと吹奏楽のコラボした公演を企画し、奔走していく姿が中心に描かれながら亮太と美咲の愛の行方を織り交ぜてストーリーは展開して行きました。
7年間、仕事で通っていた界隈を舞台にした劇があると知って興味があり観に行きました。リトル沖縄と呼ばれる沖縄の方々がたくさん住まわれている大正区を舞台に、町の雰囲気や住んでいる人々の姿が大阪弁の言葉を通してリアルに飾らない言葉で話されていました。吉本新喜劇の中にいつも流れているような人情味が漂う一面がこの劇の中でも垣間見れた気がします。セリフの一端に、言葉で伝えることの大切さやその思いを受け止めてくれる人の有り難さも描かれていて、人々が本来持っている温かさや人情が自然に伝わってきました。シルクさんや小川菜摘さんや間慎太郎さんが出演されていて、時々笑いを誘うようなシーンもたくさんありました。
大阪環状線の乗り降り時に流れていたメロディーも時々流れていて少し懐かしく思いましたし、堤防の側で吹奏楽部の高校生たちが練習している風景や渡し船に乗っていた風景や亮太の家がテレビに出ましたと屋根の上のほうに書かれていた沖縄のお店も大正らしい設定でした。
時々歌や踊りもあり、ミュージカル風でしたし、亮太のトランペットの演奏もよかったです。最後の高校生役の寺田最可さんの歌声を聞いていると本当に歌が上手だなあと思いましたし、エイサーと吹奏楽のコラボしていたシーンは迫力あるシーンで見ごたえがありました。コロナ禍の中、5人だけの吹奏楽部の応援で各校の部員が演奏していたシーンは今風の工夫されたシーンでした。久しぶりの観劇で、楽しい一時を過ごせた1日でした。