8月27日、神戸ファッション美術館で開催されていた山下清展に行ってきました。JRで住吉駅で下車、六甲ライナーに乗り換えて約9分、アイランドセンター駅で下車、そこから歩いてすぐのところにファッション美術館はありました。この日は開催日終了の前日で土曜日だったせいもあってか、入口のチケット売場ではすでにたくさんの方々が並んでおられました。その列に少し並んで、入場料の1000円を支払い、午前10時10分くらいに入場できました。
生誕100年記念のこの展覧会は少年の頃の蝶々や昆虫などの貴重な貼絵、有名な長岡の花火などの貼絵、油彩、水彩画、ペン画、陶磁器の絵付け作品、愛用品などが展示されていて見ごたえがありました。大正11年、浅草に生まれ、49歳で亡くなった山下清さんの最期の言葉は「今年の花火見物はどこに行こうかな」だったそうです。長岡の花火の貼絵は何回か展覧会で見たことがあったけれど、この日に見た長岡の花火の作品は今まで見た中で一番素晴らしいと思いました。この作品の横に、「みんなが爆弾ばかり作らないできれいな花火ばかり作っていたらきっと戦争なんて起きなかったんだな」と山下清さんの言葉が添えられていました。この作品の素晴らしさと添えられていたこの言葉が時を超えて伝わって心に響いたからだったのかもしれないです。この日の晩、3年ぶりに、淀川の花火大会が淀川の河川敷で開催されました。JRで淀川の河川敷の側を通ったときに、川沿いに観覧席などがすでに準備されていたのを見掛けました。この場所から花火を打ち上げるんだなあと思って、晩にテレビ中継されていた放送を見てみました。また、秋田県の大曲の花火大会も同じようにこの日の晩に3年ぶりに開催されていて、この模様もテレビで放送されていたのをテレビの2画面機能を利用して、一度に2つの花火を同じ画面で観賞しました。この長岡の花火に添えられていた山下清さんの言葉を思い出しながらテレビの中でも「平和でなければ花火は打ち上げられません。」とコメントされていたのを聞くと、みんなで花火を見ることは平和に繋がっていたんだなあとつくづく思いました。淀川は自宅から遠いので近所からは高いビルの上からしか見えませんが花火が打ち上がっていた音と上空を飛び回っていたヘリコプターの音だけは生で聞こえていました。
美術展を見学した後、スイスのインターラーケンとチューリップの絵が描かれていたファイルを買って帰りました。
山下清さんが少年期に描かれていた絵は母が丁度生まれた年に描かれていたものが多かったのに気が付きました。また、パリやオランダやスイスなどを旅されていたのが自分の生まれた年に訪問されて描かれていたのが多かったのにも気が付きました。この展覧会では、それまでに訪れたことがあった展覧会で見たことがあった代表的な貼絵などの作品のほかに、今まで見たことがなかった作品の数々を見ることができました。その数々の作品の素晴らしさも印象的でしたが、パリの凱旋門の作品の添えられていた言葉や自画像に添えられていたゴッホの自画像と比べて書かれていた言葉などから人柄や独特のものの見方が垣間見れたことも印象的だった展覧会でした。行ってみてよかったと思いました。この日は館内は結構混んでいたので、もっと早く訪問したらよかったなあとも思いました。