佐賀にあるラーメン屋、交通アクセスはグー！なのに、客入りがいまひとつ？店主はどうにか
逆転ホームランを打ちたいと狙っていました。そんな時に
テレビで見た東京のラーメン戦争
派手さを競う店に客が長蛇の列です。店主、何を思ったのか、店を閉めて東京に出掛けていきました
勿論、その秘訣を探るのが目的です。
繁昌店を何軒かはしごして、ようやく一軒のラーメン店、そこの店長さんと話しができ、客を増やしたい旨を相談しました。そしたら店長さん、答えは簡単と教えくれたそうです。東京まで来ての大収穫！
客は客の列に並び、客を呼ぶ！バンドワゴン効果を学んできました。帰り着いた店主、早速、セールの準備に取りかかりました。どうせやるなら衝撃価格の半額
３日間で口コミ客が増えるという皮算用です。チラシは業者へ、看板は美大に通う甥っ子に、手伝いの臨時バイトも手配。客の桜は甥っ子の友達と知り合いに頼みました。準備万端です。予想通り
満員御礼の３日間、セールは大成功でした。経費もかかりましたがまあ、上々です。秘訣を授けてくれた東京のラーメン店の店長さんにお礼の電話も入れ、バイトも正式採用という段取りで明日からに備えたそうです。しかし、
大番狂わせが起きたのでした。セールの次の日から、客がまったく来ないのです。あんなに大勢押し寄せた客がひとりとして来ません。店主は悩みに悩みました。いま思えば映画「たんぽぽ」のようにスープを飲み干す客もなく、逆に麺の食べ残しが何杯もあったのでした。その時は忙しさにかまけて客をさばくのがやっと、明日の仕込みにも追われていました。
あっ、しまった
と店主が気付いた時にはあとの祭り。客は二度と来るはずもなく、かえって多くの人に恥部を知らしめる結果になりました。ラーメンは味が命、本質を忘れて
客集めのテクニックに翻弄された哀れな、なんとも恐ろしい、世間ではよくある実話でした
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