出張の時間調整のため立ち寄った博物館、偶々コレクション展という案内に誘われ入ったものの、そこでもの凄い逸品を見つけたのだ。地方のそれも僅かな入館料、儲けた!さしずめ帰って妻に報告しようと思った。
あのパブロ・ピカソの油絵の一枚「アンティーブの風景」がそれだ。その隣にモーリス・ユトリロとマリーローランサン等の絵画が並び、なぜこんな場所にと驚いた。ホールの学芸員スタッフに確認すると贋(がん)作ではなく正真正銘の本物、油絵の前に立ちすくみ10間分以上動けなかった。カルチャーショックどころか衝撃のサプライズである。
とりわけピカソの絵はチンプンカン?若い頃は写実的だったそうで、晩年はご承知の通り抽象画、天才画家の頭と視点に立たねば理解できる筈もなく。知らぬ間に目利きなどできないのに画商の気分になりきっていた。