友人は登山愛好会に入り今年のGWもどこかの山に登っている。頂上に立つと気持ちいいそうだが辿り着くまでの辛さ?楽しいどころか登る理由もわからない。よく山を人生に例えるが何度山登りしたからとどうこうなる訳でもない。
登山コースから外れ彷徨い続けた登山者がやっと他の登山者に出くわし安堵の胸をなでおろす。「ああ、助かった!二日間道に迷って。」そしたら「喜ぶのはまだ早い、こちらは道に迷って二週間、呑まず喰わずで動く力も残っていない。」その登山者がか細い声でつぶやいた。
遭難仲間ができるのは心強いがこの場合、リスクも当然増すことになる。足手まといと見捨てて立ち去ることもできず、仲間を背負い下山するか、助けを呼びに行くかどっちかしかない。サバイバルが駆り立てるのだろうか?それでも山を目指すと友人は言う。人生も同じかも知れない。