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JFK暗殺事件の真相――オズワルド単独犯行説の虚構を暴く 39 リンドン・B・ジョンソンの証言

2018-06-08 | JFK暗殺事件について
 もうひとつ、そして何より、大統領ジョンソンがあえて偽証をせざるを得なかった理由は、自身が体験したとおりに事実を証言した場合、オズワルドの単独犯行を否定することになってしまうからだったと考えられる。
 政府の公式見解は、初期段階ですでに単独犯行とする方向が決定されていたらしい。大統領就任直後の彼は、政府の公式見解に沿う形で偽証せざるを得なかったのである。

 これはただの憶測ではなく、前掲のアルトジェンズの写真から読み取れる、明確な根拠が存在する。

 まず、副大統領夫人及び上院議員の「銃声への無反応」が、ちょうど副大統領車の近辺に位置している、教科書倉庫ビル真下の観衆の無反応ぶりに対応していることに注目していただきたい。
 付近の沿道の観衆と同じく夫人らもまた、間近でたった今起こった銃声を認識していないとしか見えない。 

 しかし、その隣に着座したジョンソンだけは銃声に気づき、かがんで上体を下げている。周囲の誰にも反応が見られないだけに、その動作は異常なものとすら感じられる。
 この奇妙な状況は、前を行く警護車両上のシークレットサービスや、沿道の観衆の一部だけに見られる反応とちょうど同じである。

 繰り返しとなるが、この写真の場面、特に奥側の教科書倉庫ビル近辺では、ジョンソンの証言によれば、少なくとも2回にわたり、車上の人物を驚かせるような鋭い銃声("startling sharp report")が鳴り響いている。


※教科書倉庫ビル入口付近の観衆と副大統領車
 この画像に写った人物たちの頭上、およそ20~25メートルの窓から、オズワルドはわざわざ窓外にライフルの銃身を露出させ、写真の時点で二発発砲したことになっている。その発射ガス音は、瞬間的に離陸時のジェットエンジン音を間近で聞いたのを上回る160デシベル以上に達するというから、実際ジョンソンの証言のとおり「驚くような鋭い銃声」となるだろう。それを2回に聞いたのがこれらの人物だというのだ。この画像を見て、果たしてそれが信じられるだろうか? それら無反応の観衆に笑顔の人物が多いのも、副大統領車の状況と一致している。彼らがいわゆる「銃声」を聞いていないのは確実と言えよう。


 それに対し、ジョンソン副大統領、シークレットサービスの一部、白バイ警官の一人、手前側の観衆の一部だけが、明らかな反応を示している。一方で、彼らとわずかな距離にいる人物たちには、銃声に「驚く」どころか、それに気づいた様子すら見られないのである。



※リムジン周囲の人物
 先に述べたとおり、教科書倉庫ビルから離れたリムジンの右後方に位置する一部の人物(赤マル)に限って、オズワルドがいたとされる後上方ではなく、「水平方向の真後ろ」を一斉に振り返る動作をしている。その視線の先は後方のダルテックスビル2階あたりに集中している。その彼らからわずかの距離にいる人物が、対照的に全く反応を示していないことに注目をいただきたい。ここでも、無反応の観衆の多くが笑顔で過ぎ行くリムジンに目をやっている。


 このうち、シークレットサービスや観衆の一部に見られる後方を振り返る反応が、発射ガス音としてのいわゆる「銃声」ではなく、超音速で至近を飛び去る銃弾の「衝撃波」ないし「飛翔音」への反応だったとの推測を先に述べた。詳しくは当該の記事を参照いただきたい。

 小さく開いた窓越しに、銃身を窓外に曝すことなく室内深くから射撃を行い、さらに銃にサウンドサプレッサー(いわゆるサイレンサー)を装着することで、発射ガス音は建物外の人間には聞こえないレベルまで大幅に減殺される。
 そうすれば、超音速の弾丸が発する衝撃波と飛翔音の二種類だけが、弾道近くにいる人物に限って聞こえることになる。


※サウンドサプレッサー画像
 旧式の銃に装着した事例

 

※ダルテックスビル2階窓から眺めた被弾地点(再掲)
 ここが真の射撃ポイントだったとすれば、オズワルドと異なり窓の外に銃身を突き出す必要はない。窓から離れて、室内奥から狙うことは十分に可能である。視覚的にも聴覚的にも、建物外の観衆から射撃を隠蔽できるのである。


 これまで述べてきたように、本件が単独犯行などではなく組織的襲撃だったことは確実である。繰り返すが、ザプルーダーフィルム224コマ目のわずか一枚の画像だけで、問題がすでにそこにはないことは明らかなのだ。焦点は、それが「いかに」行われたかにある。

 だとすれば、市街地中心部、しかもパレードにおける衆人環視下での発砲に当たって、犯行グループは計画段階で銃声の処理まで考慮していたに違いない。
 さもなければ、それこそ公式説における「虚構のオズワルド」同様の間抜けであったことになってしまう。大統領謀殺―政権転覆を目論む高度な組織的犯行に、そんな初歩的な間抜けぶりが許されるはずもない。

 後述するとおり、この事件の襲撃地点にはきわめて緻密な設定がなされている。
 すなわち、観衆が疎らとなるパレードルートの終端、車列を真後ろから撃ち下ろしで狙えるおそらく唯一のポイント、そこからの狙撃を隠蔽できる教科書倉庫ビルの存在、上下左右の射撃角度を固定できるカーブ間の下り勾配直線の利用、射撃後は車列が高速道路沿いの病院に直行し現場からすみやかに去る高速ランプ手前という位置、等々。

 そこから考えれば、銃声の処理さらには発砲位置の偽装までも含めて、予め入念に計画されていたと見るべきであろう。



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