今日は、朝から子守り。子供が今年はまだ桜をじっくり見ていないらしく、明浜の野福峠と宇和の明間に行って花見。その後、八幡浜に用事があったので、八幡浜の王子の森公園に行く。ここは私も幼き頃から遊んでいた公園。そこに今、ひそかに一部で流行っている(ということは、地元の人以外はほとんど誰も知らない)緑のトンネルがある。トトロの森のトンネルみたいと評判。子供達もおおはしゃぎ。八幡浜の隠れた名所?の一つ。
昨日は、俵津文楽の公演に行きました。袖萩祭文の段、すごく良かったです。篠川さんの太夫も見事。70分、聞きほれながら鑑賞させていただきました。保存会の皆様、お疲れ様でした。
さて、『伝統芸能淡路人形浄瑠璃』という本を数年前に淡路に行った際に三原町で購入。それを読んでいて、地元愛媛では確認できていない外題があった。「宇和島天神記」である。この床本が淡路に保管されているということだ。愛媛を舞台にしているのに、愛媛では知られていない外題。これは面白いと思い、ここで紹介しておく。
「宇和島天神記」(『伝統芸能淡路人形浄瑠璃』260頁より)
宇和島(愛媛県)の領主遠江守晴之は、鎌倉勤めのため出立準備に忙しい。忠臣家老の山辺信固に、幼い世継ぎの春若丸のことをくれぐれも頼んで出立する。他方では悪党の大橋右膳が一味を集めて謀議。殿より利根川改修工事の御用金五万七千両を送れとの手紙が来る。これを好機とみて大橋一味は、武右衛門、信国の両名にこの役目をさせ、途中で御用金を略奪することを計画する。信国はそうとは知らず、大谷が浦の宿で御用金差し出しのため武右衛門と会い、武右衛門が帰った後、曲者が現われて信国を浜辺へ連れ去る。奴の銅助は後を追うが主人を見失ってしまう。
信国は掴まって蚊帳巻きにされ海に沈められ、武右衛門は生け捕りにされる。更に武右衛門の女房滝野を御殿で召し捕る。その女性は滝野ではなく乳母のおちえであった。武右衛門は牢に繋がれ、責められたが、滝野が現われて、錠前をこじあけて、夫婦の涙ながらの対面となる。(逢瀬谷の段)
二人は何とか逃げのびる。清水寺の近辺に信国の女房初音の隠れ家があった。その隠れ家に奴の銅助が戻ってきて信国の死を知らせる。初音と老母は仇を討つべく願かけをする。満願の日、銅助が信国の子清之助を伴って来て母初音に会う。そこに武右衛門が現われ、時節を待っていると話す。
次は霊雲寺の場で、法要が行われている最中、大橋一味が殿の暗殺計画や、御用金の配分やらの悪企みの話をしている。その時一天俄かにかき曇り、山内鳴動して棟木は落ち、一座の悪党はほとんど全滅する。
最後の和霊神社の場では、信国はその忠義によって正二位和霊大明神となった。そこへ清之助を連れた銅助が現われると武右衛門が敵を討てと励ます。清之助は養老の滝の願かけの力によって「とと様やかかさんの敵」と言って右膳を簡単に討ち取り、幕。
さて、『伝統芸能淡路人形浄瑠璃』という本を数年前に淡路に行った際に三原町で購入。それを読んでいて、地元愛媛では確認できていない外題があった。「宇和島天神記」である。この床本が淡路に保管されているということだ。愛媛を舞台にしているのに、愛媛では知られていない外題。これは面白いと思い、ここで紹介しておく。
「宇和島天神記」(『伝統芸能淡路人形浄瑠璃』260頁より)
宇和島(愛媛県)の領主遠江守晴之は、鎌倉勤めのため出立準備に忙しい。忠臣家老の山辺信固に、幼い世継ぎの春若丸のことをくれぐれも頼んで出立する。他方では悪党の大橋右膳が一味を集めて謀議。殿より利根川改修工事の御用金五万七千両を送れとの手紙が来る。これを好機とみて大橋一味は、武右衛門、信国の両名にこの役目をさせ、途中で御用金を略奪することを計画する。信国はそうとは知らず、大谷が浦の宿で御用金差し出しのため武右衛門と会い、武右衛門が帰った後、曲者が現われて信国を浜辺へ連れ去る。奴の銅助は後を追うが主人を見失ってしまう。
信国は掴まって蚊帳巻きにされ海に沈められ、武右衛門は生け捕りにされる。更に武右衛門の女房滝野を御殿で召し捕る。その女性は滝野ではなく乳母のおちえであった。武右衛門は牢に繋がれ、責められたが、滝野が現われて、錠前をこじあけて、夫婦の涙ながらの対面となる。(逢瀬谷の段)
二人は何とか逃げのびる。清水寺の近辺に信国の女房初音の隠れ家があった。その隠れ家に奴の銅助が戻ってきて信国の死を知らせる。初音と老母は仇を討つべく願かけをする。満願の日、銅助が信国の子清之助を伴って来て母初音に会う。そこに武右衛門が現われ、時節を待っていると話す。
次は霊雲寺の場で、法要が行われている最中、大橋一味が殿の暗殺計画や、御用金の配分やらの悪企みの話をしている。その時一天俄かにかき曇り、山内鳴動して棟木は落ち、一座の悪党はほとんど全滅する。
最後の和霊神社の場では、信国はその忠義によって正二位和霊大明神となった。そこへ清之助を連れた銅助が現われると武右衛門が敵を討てと励ます。清之助は養老の滝の願かけの力によって「とと様やかかさんの敵」と言って右膳を簡単に討ち取り、幕。