愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

愛媛と徳島の文楽・人形浄瑠璃

2009年07月04日 | 日々雑記
今日は、県内の文楽人形の展示設営作業。「人形に性根を入れる」ために、気合?を入れて作業に臨みました。実際、文楽保存会の方々に来ていただいて、列品しました。

作業をしながら、面白い話を聞きました。昨年、阿波の人形浄瑠璃と合同公演を行ったのですが、俵津文楽と朝日文楽は、阿波とテンポ、リズムが若干違っていて、合同公演といっても、なかなか合わない。演じ方に違いが多いとのこと。しかし、大谷文楽や鬼北文楽は阿波と合う。これは、戦後まもなく、淡路出身で大阪文楽の豊田穀栄が約10年間、俵津や朝日に来ては指導をしたとのこと。そこで大阪系の要素が強くなり、愛媛でも大谷や鬼北とは少し違った演じ方になった。

このことからすると、大谷文楽は、古くからの阿波の系統を伝承していることになる。そのことの貴重さに気づくとともに、芸能とは、古くからの伝統を重んじるものでもあり、片や芸術性を高めるための同時代性も求められるという、郷土芸能の本質を垣間見ることができた。

今年も卯のほたる

2009年07月04日 | 日々雑記
昨晩は、中町休憩所で「卯のほたる」の実行委員会があったので、参加。展示設営のため、途中で退席したが、今年の「卯のほたる」、お盆ではなく、8月22・23日の予定。シークレット企画もあるとのことで、面白そう・・・と他人事のように話を聞いていたら、なんと私も既に、その企画のスタッフに任命?されてしまった。どんな企画か?それは当日のお楽しみ。「卯のほたる」について、ご存知ない方は、ネットで「卯のほたる」を検索してみてください。行灯による中町のライトアップ。いろんな写真がヒットします。綺麗でいい雰囲気ですよ。8月22・23日の夜、ぜひ、卯之町に足を運んでください。

歌舞伎・文楽展のラジオ収録

2009年07月02日 | 日々雑記
今日は、午後、FM愛媛のラジオ収録。特別展「歌舞伎と文楽の世界」の見所について、8分間話す。収録といっても、電話収録なので、職場の事務室の私の机の電話で、ラジオパーソナリティーの方と話すだけ。

先日も南海放送ラジオの収録があって、宇都宮民さんと歌舞伎・文楽について話したものが、本日、9:35から放送された。改めて、ラジオから聞こえてくる自分の声を聞くと、早口で間が悪い。多分、リスナーも私の話、聞きづらかっただろう。午前中、そのことを自戒して、午後の収録はゆっくり、余裕を持って喋ったつもり。

小椋寛一郎と久万

2009年07月01日 | 民俗その他
愛媛新聞社から問い合わせ・取材あり。久万の旧直瀬村で助役をしていた小椋寛一郎が昭和4年にカメラ「ライカ」を購入し、久万の様々な風景を撮影しているとのこと。写真は約2000点あり、その一部を、今回、久万美術館で展示するというので、その写真を見せていただき、取材対応した。昭和10年代頃の久万の風景が撮影されている貴重な写真コレクション。今のように、林業で山一面が植林される以前の風景写真。久万美術館の展示が始まったら、すぐにでも見学したいと思っている。