万葉集の研究家中西進氏によると、「幸い」の古語は「さきはひ」といったらしい。
「さき」は「さく」の名詞形で、花が咲く状態をいう。
「はひ」は、「あぢはひ(味わい)」の例のように、ある状態が長く続くことをいう。
つまり「さきはひ」は、「花盛りが長く続く」という意味になる。
ようするに、人が感じる「さいわい」とは、心の中に花が咲きあふれてずっと続く状態、それを日本人は
幸せだと感じたことがわかると中西氏は言及する。
古代で花というと梅の花を指した時代があった。
けれど梅は中国から食用や薬用に輸入されたものであり、たまたま貴族の間で
もてはやされたにすぎないように思う。
中西氏のいう「さきはひ」は、きっと満開の桜の花、それもソメイヨシノではなく
桃色に染まるヤマザクラの下、仰向けに寝転んで花を愛でる様子なのではないだろうか。
まさに「さきはひ」はやまとことばにふさわしい言葉である。
「さき」は「さく」の名詞形で、花が咲く状態をいう。
「はひ」は、「あぢはひ(味わい)」の例のように、ある状態が長く続くことをいう。
つまり「さきはひ」は、「花盛りが長く続く」という意味になる。
ようするに、人が感じる「さいわい」とは、心の中に花が咲きあふれてずっと続く状態、それを日本人は
幸せだと感じたことがわかると中西氏は言及する。
古代で花というと梅の花を指した時代があった。
けれど梅は中国から食用や薬用に輸入されたものであり、たまたま貴族の間で
もてはやされたにすぎないように思う。
中西氏のいう「さきはひ」は、きっと満開の桜の花、それもソメイヨシノではなく
桃色に染まるヤマザクラの下、仰向けに寝転んで花を愛でる様子なのではないだろうか。
まさに「さきはひ」はやまとことばにふさわしい言葉である。