うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

ー夏の思い出ー

2024年11月21日 15時22分45秒 | 短編小説、エッセイ・創作作品・成果品など
 わたしの過去の創作、成果品造りを振り返る●● 12月17日 ●●●
ここでは先年、朝日新聞社系列の神奈川県内のミニコミ誌に応募したコラム記事をアップする。
 既にわたしのホームページに記載されていたものを転載する。内容的には平易な表現に徹している。これは詳しい経緯は忘れたがどうなるかと思い投稿したもの。

 結婚して20年余り、二人の子供たちは共に専門学校生、高校生になり、わが家では夏休みに家族で一緒に出掛けることはなくなった。
 私自身の子供時代は岩手県南部の山あいの農村で過ごした。まち境は一級河川であり東北随一の北上川に接している。その支流である黄海(きのみ)川は当時よく洪水を起こした。夏の台風の時期に川が氾濫し道路はもとより、小さな平野部の田んぼは冠水して薄い茶褐色になる。
 子供ごころにその水の恐怖に圧倒されながらも冒険心に気持ちが高ぶりわくわくしている。そこで子供たちは、決壊場所、流れの合流地点、土のう積みの補修箇所などの場所を大人の目を盗み、近所の仲間とかけずり廻ることになる。その冠水状況を一望できる小高い丘に登り、土砂で濁った広大な水面の流れの方向,様々に寄せる波紋を観察しそれを海に擬し「うーん」と大いに納得したものだ。地理的には三陸海岸に近かったが、実は生まれてこの方まだ海を見たことがないのである。
 最近は水量も減っているが、河川改修工事により、サケが遡上する程水質がきれいになってきている。しかしその一方で、水深が浅く淀みも消滅し魚の種類が減少、河原に篠竹が繁茂し猫柳や胡桃の木があった川岸がのっぺらぼうになり、今の子供たちにとって面白味のない川になったのではなかろうか。
 既に郷愁の彼方に過ぎてしまったわが身だが、家庭をもつ親の立場を振り返り、わが家の子供たちはどういう思い出を持てたのかと思う。

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