18年にもなりますか

感じた事、出来事、いろんなこと書き綴ってます。

さまよう刃

2009-10-12 19:20:00 | 映画
 中学に通う一人娘と父親の二人暮らしの平凡な家庭に起きた事件とその周囲のさまざまな人間たち心を描いたとても衝撃的な映画。

 学校帰りに未成年の不良に無理やり暴行され殺されてしまう娘。その事実を知った父親は、犯人に刃を向ける。


 未成年による暴行殺人、娘の父、捜査にかかわるなかで警察とは何かを悩む刑事など、さまざまな立場の人が、この事件について映画のなかで、気持ちを吐露してゆく。



 
 人の気持ちは「きれいごと」では片付けられない。でも法律は「きれいごと」を要求する。その「きれいごと」の為の警察。感情と法律というお互いに相容れないが、切っても切れないこの2つのが、心に直接問いかける。

 これは絶対観て欲しい映画。しばらく席から立てないくらい考えさせられる。

 監督:益子昌一
 主演:寺尾聡
 

公式サイト:http://yaiba.goo.ne.jp/



引出しの中のラブレター

2009-10-12 13:22:00 | 映画
FM J-Waveのラジオ番組が舞台の『気持ちを素直に伝える』ことの大切さ、かけがえの無さをテーマにした心暖まる映画。

常盤貴子演じる、久保田真生(まい)が、番組中で紹介した高校生リスナーからの相談メッセージから物語が始まる。

メッセージは、そのリスナーのお祖父さんが“笑わない”ので何とかしてほしいというもの。



このメッセージに、安直に「笑わせる方法をみんなで考えよう」と他のリスナーに呼びかけるが・・・



そんな中でお祖父さんが何故笑わないのかを少しずつ知ってゆく真生。そして自分の安直な呼びかけは、まったく意味のない事と気づく。



自分がきっかけを作ってしまったことで、なんとかしたいと考える真生。
一方で自らの、亡き父とのすれ違いについても向き合うことになる。






ストーリーは、真生だけではなく、不器用なタクシー運転手、未婚の母になろうとするショップ経営者、病院の跡取り息子、リスナーの高校生、そしてお祖父さんなど、さまざまな登場人物の「伝えそびれた気持ち」「うまく伝えられない気持ち」が作る物語を絡めて、いいテンポで展開する。



誰にでもある、素直な気持ちを伝えそびれた経験。それをそのままにしちゃもったいないよね。だから勇気を持って伝えよう、“手紙”や“ラジオ”を通じて。

何でも直接的に解決しようとする最近のものの考え方に対するアンチテーゼでもあるこの映画。

後半は、何度もハンカチで涙を拭うことになるとてもいい映画でした。






 監督:三城真一
 主演:常盤貴子

公式サイト:http://hiki-koi.com/