市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

対話のチャンスだったのに・・・

2018-01-30 | 防災
写真は、先日行われた市主催の「防災とボランティア講演会」にて。



仙台市からいらした佐藤政信さんが、元自治会長の経験から、東日本大震災の体験と教訓を語ってくださいました。
やはり実際に経験した方のお話は説得力が違います!

これまで「津波は来てもせいぜい1メートル」などと専門家から聞いていたこともあって、住民は皆油断していたとのこと。
(「専門家」ってほんと要注意!鵜呑みにせず、いや待てよ、と自分のアタマで考えなくちゃ)
一度逃げた先から、自宅の様子を見ようと戻ったために亡くなった方も大勢いたそうです。
自然災害に「絶対大丈夫」はない。想定外のことが起こり得ると常に心得て、まずは自分の命を守ることを優先して行動すること。
よく言われる「津波てんでんこ」ですね。

学校と地域との合同防災訓練や、高齢者施設と町会の連携なども、今後はもっと必要でしょう。
地域の防災組織の在り方も、例えば防災担当者が毎年変わって引継ぎが不十分など、課題があります。
トイレの問題、ペットはどうするのか・・・
質問タイムでは、会場から次々と手が上がりました。

とても有意義な講演会だったのですが、私なりに気になったことが。。

質問者の中から、「市の職員にも聞きたい事があるのですが」という声があがりました。
体験者の生々しい話を聞いて、「じゃあ市原市は大丈夫なんだろうか。行政にも聞いてみたい」と考えるのは当然でしょう。
ところが「答えられる者がいない」との理由で、市からの回答はなし。一応職員は大勢いたのですが(;^ω^)。
質問者はがっかりしたでしょうし、私もとてももったいないなと思いました。

このところ、市では様々な分野で計画策定が相次いでいて、これら計画について市民との対話の機会が数多く設けられています。
総合計画をはじめ、地方創生、公共施設の在り方、都市計画・・・
各々市民から参加者を募り、各地区に担当職員が出向いて説明し、ワークショップなどが開かれています。
行政がこういった取り組みを重視し始めたことを高く評価してきただけに、今回の対話のチャンスを活かせなかったのは、何とも残念でした。
後半はパネルディスカッションにでもして市職員も質疑応答に加われば、参加者の自助・共助の意識もさらに高まったに違いありません。

「教訓を伝えるのが自分たちの責任」
と最後に述べられた佐藤さんの想いを、私たちもしっかりと受け止めて今後に活かしていきたいものです。

最新の画像もっと見る