市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

議員セミナーへ(空き家・指定管理者制度)

2017-01-27 | 都市・交通
森山かおる議員と池袋でセミナーを受講。



午前中は「空き家に関する地方港公共団体の取り組み」。
午後は「指定管理者制度と公共施設」。
講師は 神奈川大学法学部の幸田雅治教授です。

空き家
については、今大きな社会問題になっていますよね。大体8件に1件が空き家ですから、かなり深刻です。
7年前に所沢市が全国で初めて空き家条例を制定してから、400以上の自治体で次々と条例化の動きが広がって、H27年には後追いのような感じで法律が制定されました。
でも、先生によれば、この法律はいくつか大きな不備がある上、そもそも空き家問題は地域によって事情が異なっているのに、それを法律で一律に規定すること自体、無理があるのだそうです。

一口に「空き家対策」といっても、その課題は3つ。
撤去」「「利活用」「発生防止」です。
地域の実態をきちんと把握したうえで、各々考えていかなければなりません。

特に「発生防止」については、都市計画の観点が必要だとのお話は、なるほどなあと思いました。
日本は人口がどんどん減っていくのに相変わらず新築住宅がどんどん作られ、中古住宅市場は貧相です(新築至上主義)。ヨーロッパなどは古い家ほど値打ちがあると言いますが、日本はその逆ですものね。空き家が増えるわけです。
それから、諸外国はバイパスの周辺に店舗を作らせない。「バイパスは移動のためのもの。店舗はまちの中心地にあるべき」という考えが徹底しているのだそうです。これって、コンパクトシティの発想ですよね。

ともかく、空き家法が制定されたことで、自治体による条例化の動きは一時ストップしていましたが、最近また徐々に増えてきているようです。
市原市はまだ条例を持っていないのですが、法律に穴があることや地方分権の観点からも、やっぱり市原市も必要との思いを改めて強くしました。

午後の指定管理者制度や公共施設についての講義も、有名な武雄市のツタヤ図書館の失敗例なども合わせ、とても興味深く聞きました。
印象に残った言葉のうち、一つだけ・・・
「市民との協働やアウトソーシングは、公共部門に新たな責任を生じさせるものであり、一概に『スリム化』とは言えない」

公共のありかたや議会の役割、市民参画についてなど、今後の議会活動につながる収穫の多い一日でした。

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