アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

カンタービレって?

2008年09月30日 | 音楽用語
音楽用語 カンタービレ (cantabile) は、
「歌うように」と解釈されています。

イタリア語。
動詞の「歌う」は cantare で、
名詞の「歌」は canto です。
語源は、カンタータやカンツォーネとも一緒なのですね。

器楽曲の中で「歌うように」演奏するということは、
「表情豊かに」ということ?

「表情豊かに」という意味を持つ音楽用語となると、
エスプレッシーヴォ (espressivo) があります。

音楽のド素人の上、四捨五入して40歳の頃に、
バイエルからピアノを習い始めた私が、
この2つの言葉から感じること。

それは・・・

カンタービレは、外に向けて歌うというイメージ。
軽い例としては、良いことがあると、
自然と鼻歌が出てくるようなノリに近いものも感じます。
明るさを感じるからだと思います。

一方のエスプレッシーヴォは、内からのイメージ。
豊かな表情の土台には、豊かな感情があるように思うのです。
より一層気持ちを込めて。。。のようにも感じています。

間違っているかもしれませんけれどね。

難しい音楽用語 (18)

2008年08月14日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、ロマンス (romance)


ロマンスって、甘いロマンティックな音楽???。。σ(^◇^;;

ロマンス。
英語とフランス語で、romance です。

ロマンスの語源は、地名のローマ(ローマ帝国やローマ人の都)。

また、イタリア語やフランス語、スペイン語
などの言語の総称を、ロマンス語といいます。
そして、ロマンス語で書かれた文学作品のことを、
ロマンスと呼んでいました。

ドイツ語の「ロマン」も、
やはり小説や文学という意味があるようです。

文学の元は、中世の吟遊詩人が歌っていた
スペインの騎士物語のことらしい。

その騎士道物語が、次第に、物語中の
愛情物語や冒険物語を指すようになってきたとのことです。

そして、18世紀のフランスでは、
旋律の美しい叙情的器楽曲や声楽曲を ロマンス と呼び、
同じ頃のドイツでは、器楽による性格的小品に、
ロマンツェ と名付けるようになったようです。

一般的に、ロマンスと呼ばれる曲は、
テンポはゆっくりめで、旋律はなだらかで、
感傷的な歌曲風の傾向があるようです。

茂木大輔さんの著書の中に・・・
  ドイツ語で「ロマン」とは、恋愛のヨロメキではなく、
  「小説、文学」の意味である。
  「ロマン派」は「小説派」ってことか。

という文章がありました。(*^^*)

難しい音楽用語 (17)

2008年07月27日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、幻想曲 (ファンタジー)


幻想曲って、つかみどころのない音楽???。。σ(^◇^;;

幻想曲。
英語では fantasy (ファンタジー)で、
イタリア語では fantasia (ファンタジア)です。

語源は、ギリシャ語で、
「実在しないものを、目に見えるようにすること」
なのだそうです。

多声声楽曲を器楽曲にしたことが、
幻想曲のはじまりらしい。

有名な歌劇から抜粋したり、民謡などをベースにして、
それぞれが思い浮かぶような表現をすることもあるとか。

特定の形式にはとらわれず、
楽想のおもむくままに作られた器楽曲。

形のない想いは、枠のない形の楽曲に。
流れ出る音楽は、空気の中へとけ込んでいく。

けれども、音楽が消えてしまうわけではなく、
聴く人の心に、何かを残して。。。

難しい音楽用語 (16)

2008年07月15日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、行進曲 (マーチ)


行進曲って、やっぱり行進するための音楽???。。σ(^◇^;;

行進曲のはじまりは、古代ギリシャ・ローマ時代とか。
2拍子の行進のリズムを持つ音楽。

マーチという名称が一般的になったのは、16世紀頃らしい。
その後、ヨーロッパの軍隊に使われるようになったり、
吹奏楽器の発達に伴い、多くの作品が生まれたとも。

軍隊的性格 のものと、儀式的性格 のものとがあるようです。

マーチ (march) は、英語です。

語源は、ゲルマン語の marka で、
「行事」や「国境地帯」という意味。

イタリア語で行進を意味する marcia (マルチャ)も、
同じ語源です。

音楽用語 marcato の語源でもあるのですね。

また、ドイツ貨幣単位の「マルク」も、
同じ語源なのだそうです。

マーチで、思い浮かぶのは・・・

モーツァルトやベートーヴェンの「トルコ行進曲」、
メンデルスゾーンの「結婚行進曲〈「真夏の夜の夢」より〉」、
ショパンの「葬送行進曲」、シューベルトの「軍隊行進曲」
などなど。。。

難しい音楽用語 (15)

2008年06月29日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、協奏曲 (コンチェルト)

協奏曲って、楽器どうしが競って演奏するの???。。σ(^◇^;;

コンチェルト (concerto) は、イタリア語です。
英語、フランス語も同じです。

独奏楽器と管弦楽とが、合奏する形式の楽曲。
独奏楽器が、その演奏技法を十分に発揮できるように
作られている器楽曲です。

音楽でコンチェルトという言葉が使われ始めたのは、
16~17世紀頃のことらしい。

はじめは、声楽か器楽の、どちらかひとつだけの
重唱または重奏の意味だったそうです。

その後、声楽と器楽の両方による
重唱・重奏の意味になったのだとか。

この重唱&重奏のはじまりは、
イタリアのヴェネツィアにある、聖マルコ大聖堂。

オルガン、管弦楽、聖歌隊は、この教会の建物の構造上、
それぞれが左右に分かれて配置されたらしい。

その配置から、左右が呼応するような音楽になり、
そこからコンチェルトへと発展したのだそうです。

17世紀末には、
数個の独奏楽器と弦楽合奏による合奏協奏曲という
コンチェルト・グロッソ の形態になったのだとか。

コンチェルトの語源は、ラテン語の concerto です。

もともとの、con (一緒) + certo (認識、決定)から、
concerto は、「闘争する」とか「論争する」という意味。

イタリア語には・・・
  合唱、合奏、コンサート、多くの人の声、一斉の声、
  一致、協力、合意、官庁の承認
というような意味があるようです。

日本語の協奏曲は・・・
  協力して 奏する 楽曲
・・・なのでしょうか。


コンチェルトのオマケ・・・

チョコレートのメーカーさんは、(神戸)ゴンチャロフ、ね♪(*^▽^*)

また、神戸コンチェルト は、クルーザーで、
クルージングやレストラン、ブライダル等のサービス業ですネ。

難しい音楽用語 (14)

2008年06月21日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、交響曲 (シンフォニー)

交響曲って、オーケストラ音楽そのもの???。。σ(^◇^;;

シンフォニー (symphony) は、英語です。
文豪、森鴎外が訳したらしい。

symphony には、「音や色などの、調和的組み合わせ」
というような意味もあります。

語源はギリシャ語で、
「シン(=ともに)」 + 「フォーネ(鳴り響く音)」 です。

イタリア語では、シンフォニア (sinfonia) です。

シンフォニアといえば、バッハの3声のインヴェンションが、
まず思い浮かんできます。

イタリア語のシンフォニアにも、やはり、
「音や色などの、調和的組み合わせ」の意味があります。

その他、「協和音」「初期教会聖歌の和声合唱」「楽隊」
などの意味もあります。

楽曲のシンフォニーとは・・・
ソナタ形式で書かれた、規模の大きい 管弦楽用ソナタ のこと。

速さが、急→緩→急、からなる、
ソナタ形式のイタリア風の序曲から、
発達したのだそうです。

ハイドンにより整えられて、交響曲の基礎が確立されました。
そのため、ハイドンは 交響曲の父 と呼ばれます。

その後、モーツァルトを経て、ベートーヴェンにより
多楽章形式の楽曲として、完成されたのですね。

難しい音楽用語 (13)

2008年06月13日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、トリオ

トリオって、3人組だけじゃないの???。。σ(^◇^;;

トリオ (trio) は、イタリア語です。

トリオの語源は、ラテン語の tres で、
「3」という意味があります。

3人の奏者による室内楽を、トリオと呼びますね。

また、メヌエット、スケルツォ、行進曲など、
三部形式の中間部のことも、トリオと呼びます。

かつて、メヌエットの中間部は、3種の楽器による、3声部
で書かれており、これをトリオと呼んでいたのだそうです。

その後、メヌエットのこの3声書法は消えていきましたが、
トリオという名称だけが残ったようです。

難しい音楽用語 (12)

2008年05月31日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、シャコンヌ

シャコンヌって、貝の一種???。。σ(^◇^;;

シャコンヌ (chaconne) は、フランス語です。
イタリア語では、ciaccona です。

変奏曲の一種。

ゆるやかな3拍子の舞踏的な器楽曲で、
アクセントは2拍目にあります。

低音にある主題は反復しながら、
上声が変奏されていきます。

ラテンアメリカの音楽が、
スペインやイタリアへ渡り、発達したようです。

17世紀頃のスペインにおいて、シャコンヌは、
大勢で踊るなどして楽しむ音楽だったそうです。

カスタネット、タンバリン、ギター
等で伴奏していたらしい。

それが、イタリアやドイツで、様式化されたとか。

シャコンヌで有名なのは・・・
  J.S. バッハ
  「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
   第2番 ニ短調 BWV1004 第5楽章」

この曲は、ブラームスやブゾーニなどの作曲家により、
ピアノ独奏用に編曲されています。

特に、ブラームスの編曲は、
左手だけで演奏するように書かれています。

1878年、夏。
当時、右手の肘を脱臼していたピアニスト、
クララ・シューマンのために、
ブラームスが編曲して贈ったのでした。

奏鳴曲

2008年05月03日 | 音楽用語
奏鳴曲。
これは、ソナタのこと。

700年ほど前。
カンタータ (「歌う」の意味)を声楽曲、
ソナタ (「鳴る」の意味)を器楽曲、
の総称に用いたことに始まるそうです。

イタリア語の sonare を、名詞化したのが
sonata なのですね。

sonare には、
「鳴る」「響く」「心地よく聞こえる」「名声をはせる」
などの意味があります。

この語源は、ラテン語の sono で、
「音がする」「響く」「賛美する」などの意味です。

また、英語の sound も、同じ語源からのようです。

ところで・・・
  モツソナ = モーツァルトのソナタ
  ベトソナ = ベートーヴェンのソナタ
は、よく使われる言葉ですネ。

難しい音楽用語 (11)

2008年04月24日 | 音楽用語
専門用語は難しい。。
音楽用語についても、同じことが言えると思います。

私が今よりも音楽用語を知らなかった頃は、
本当に勘違いだらけでした。。σ(^◇^;;


たとえば、序曲 (オーヴァチュア)

序曲って、助走みたいなもの???。。σ(^◇^;;

オーヴァチュア (overture) は、英語です。
(ちなみに、アクセントは、一番前)

語源は、ラテン語の arerio で、
「開ける、公開する」という意味だそうです。

音楽の「序曲」、詩や文章の「序章」という意味。

具体的には・・・
歌劇、オラトリオ、バレエなど、
大規模な楽曲の冒頭に演奏される、
導入的な役割を持った管弦楽曲

です。

その際。
その歌劇などの重要な場面に用いる音楽を、
部分的に抜粋するなどして、
本編中の音楽と、直接関連づけています。

一方、前奏曲 には、この本編からの抜粋が、ないハズです。
この点が、序曲と前奏曲を区別するポイントになりますね。

初期の歌劇においては、そのオープニングに・・・
説明役が、その歌劇全体についての、前口上を歌ったり、
鍵盤楽器の即興的な演奏がなされたりしていたそうです。
これが、現在の序曲へと、発展してきました。

観る側にとって、序曲とは、
近い未来を垣間見るようなものなのかもしれません。