アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

ブルー

2008年07月04日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

ブルー (blue) です。

ブルー。
地球の色であり、平和の象徴でもある、ブルー。
虹の7色の中では、最も涼しさを感じる色。

古代ギリシャでは、美の女神アフロディーテ(ヴィーナス)
を象徴する色が、ブルーであったといわれています。

その他、キリスト教ではウルトラマリンが
聖母マリアの象徴であったり、イスラム教でも、
寺院には美しいブルーが多く使われていたり。

また、英国王室のロイヤルブルーなど、
昔からブルー系はセレブな色、とされることが多いようです。

ブルーは、エネルギーを内に向ける色でもあります。
また後退色なので、とても謙虚なイメージがあります。

そしてまた、ブルーは、コミュニケーションの色。
表現することに関係している色なのだそうです。

自己表現や他者との意思伝達など。
自分を上手に表現することにより、他者とも、上手に
コミュニケーションを取ることができるのですね。

14世紀以降。
英国は、フランス語から、多くの借入語を取り入れています。
このブルーという言葉も、その頃流入したらしい。

中世英語の綴りは、blew です。
後に blue と綴られるようになり、
基本色彩語としての役割も担うことになりました。

ブルーは・・・
果てしない宇宙の色であると同時に、
奥深い心の色でもあるのですね。

ブロンド

2008年06月20日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

ブロンド (blond, blonde) です。

ある意味、特殊な色名。
何故かというと、いわゆる金髪だけに用いるため。

1080年、フランス語の色名になり、
1481年には、英語の色名にもなりました。

髪の毛の黒い人種がほとんどの日本でも、
今では、ごく普通に使われているブロンドという色名。

近年、日本人も、オシャレで、
髪の毛をブロンドのように染めるようになりました。

ブロンドを和訳すると、金髪。

しかしながら、染めた髪の毛を指して、
ブロンドと呼ぶことは、少ないように思います。

染めた髪の毛は、「金髪」と呼ばれることが多いと思います。
「茶髪」に対する言葉なのかもしれませんが。

生まれつきの髪の毛の色に対してはブロンドで、
染めた髪の毛に対しては金髪。

もしかしたら、どなたかが定義した可能性アリですが、
そのように使われているような気もします。

綺麗なプラチナブロンドは、真似ることのできない
自然の美しさなのでしょうね。

黄蘗色

2008年06月11日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

黄蘗色 (きはだいろ) です。

やや青みを帯びた黄色。

「蘗」一文字でも「きはだ」と読めるのに、
さらに「黄」という文字をつけたのは、
黄色を強調したかったからなのでしょうか。

平安時代には、「黄蘗」や「黄蘗染」と呼ばれており、
後に、「黄蘗色」という色名になったのですね。

黄蘗(きはだ)は、日本の山地に自生する、
ミカン科の落葉高木。

5~6月頃。
黄緑色の小さな花が咲きます。

幹の外皮は、厚いコルク質で、
内皮は、鮮やかな黄色をしています。

黄色の内皮を細かく砕き、煎じた汁は、
健胃剤としても用いられてきました。

そして、この煎汁を、染色にも用いたようです。
(飛鳥時代から、らしい。)

黄蘗で染めたものは、虫よけの効果もあったため、
写経用の紙をも、この黄蘗で染めていたのだそうです。

ただ、黄蘗で染めた紙は、年月を経ると、
やや茶っぽく変色してしまうようです。

奈良時代頃からは、重ね染めされるようになり、
下染めに使われるようになったのだとか。

他の色と併用されて、色の濃淡を出すなど、
色の底辺をしっかり支える役割を担っています。

単独で、色の美しさだけを誇るのではなく
さりげなく主役を生かす女房役のようですね。

アメシスト

2008年06月03日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

アメシスト (amethyst) です。

アメシスト。
(アメジストも同じ。)
ご存じ、紫水晶から、名付けられました。

16世紀には、英語の色名になっています。

ギリシャ語の amethustos が語源で、
「酒に酔いつぶれない」、という意味なのだそうです。

そのため、この石には、お酒の勢い(酔い)を防ぐ力があると、
信じられていたこともあるのだとか。

実は、食欲を落とす効果がある、紫色。
酔いを防ぐ効果も、本当にありそうです。

また紫は、基本的に、精神性が高く、神秘的で、高貴な色。
赤と青のパワーを、併せ持つ色です。

きらきらの輝きだけでも、吸い込まれそうになるのに、
不思議な魅力にも引き込まれそうですね。

色みの濃く深い紫色のアメシストは、
眠りを誘い、夢の中へと導くようなニュアンスもあるのだとか。

窓の外は、雨。

アメシストを、ぼ~っと眺めながら、
「雨シスト」などと、アタマの中で変換してみたり。。o○

ピンク

2008年05月30日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

ピンク (pink) です。

ピンクは、
もともと、石竹・撫子(なでしこ)の花の意味。

撫子の花のような色として、ピンクが色名になったのは、
16世紀のこと。

ところが、間もなく、このピンクという色名は、
バックソーンと呼ばれる低木からつくられる
黄色有機顔料を指すようになったのだとか。

それが、また、赤系と赤紫系の
色相の明るい色を指すようになってきたのですね。

どのような経緯で、そうなったのでしょう?
(ごめんなさい。わかりません。)

現在認識されているピンク色が、
ピンクと呼ばれるようになったのは、
20世紀に入ってからのことらしい。

この頃のピンク色は、赤の仲間。
その後、ピンクという色カテゴリーができました。

古くから名前がついているピンク系の色は、今でも、
赤カテゴリーに含まれていることがあります。

赤の明度を上げたり、赤に白を加えていくと、
ピンク、に変わっていきます。

ピンクという言葉を耳にして、
思い浮かべるピンク色は、きっと、人それぞれ。

濃いピンクを思い浮かべる方。
パステルピンクを思い浮かべる方。

濃いピンクの方が、赤に近いので、
エネルギーを感じるようにも思います。

ところが、明るいパステルピンクのパワーも、
実は強力なのです。

それは、白(=光)が、たくさん入っているから。
心の深いところにまで、届くようです。

薄紅色の大和撫子が魅力的なのは、
やわらかな印象のその奥に、感謝と愛のエネルギーが
満ちあふれているからなのかもしれません。

ウォルナット

2008年05月18日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

ウォルナット (walnut) です。

ウォルナット。
胡桃(くるみ)の実の外殻のような色。

ウォルナットという色名ができたのは、17世紀半ば。
色名としては、古い方です。

最初は、食用にしていた
イギリス胡桃の色だったそうです。

ヴィクトリア朝には、ブラック・ウォルナットという胡桃が、
家具に利用されるようになったとか。

この流行により、ウォルナットは、
木材の色を表すようになったのですね。

今日、ウォルナットと呼ばれている木材は、
クルミ科のウォルナットだけではありません。

材面や木肌がウォルナットに似ている、他の木材も、
ウォルナットと呼ばれているようです。

ピアノも、基本的な黒い色に加えて、
ウォルナットがありますね。

その中に、「アメリカン・ウォルナット」
と書かれているピアノもあります。

アメリカン・ウォルナットというのは、
ブラック・ウォルナットを指すようです。

ウォルナット。
その愛らしい木の実の姿と、上質の材。

昔からずっと変わらない魅力で、
確固たる人気と信用を、得ているのでしょうね。

ミモザ

2008年05月13日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

ミモザ (mimosa) です。

ミモザ。
春の訪れを告げてくれる。

冬枯れ色の中に、違和感なく咲き始める、
きれいな色の花たち。

ひとつひとつの花は、とても小さいけれど、
たくさんまとまって咲くので、存在感があります。

ミモザは、マメ科の植物で、
アカシア属と、オジギソウ(ミモザ)属とがあるようです。

アカシアは、「鋭い」とか「刺のある」という意味の、
ギリシャ語 akazo が語源とか。
葉が羽状複葉で、先端が尖っていることから、でしょう。

また、ミモザは、「まねの」とか「道化役者の」という意味の、
ギリシャ語 mimos が語源とか。

フランス語でも、同じ意味です。
触れると、葉を折りたたんでしまう様子が、
ピエロのパントマイムのお辞儀のように見えたのでしょうか。

17世紀には、植物としての名前が、
フランスの人々に知られていたようです。

19世紀の頃までには、
この花から、色の名前も生まれたのですね。

自然のミモザの花の色だけでなく、
化学染料の出現も、大きく影響しているようです。

色と、色の名前とが、一緒に広がっていき、
英語でも、ミモザと呼ばれるようになったのだそうです。

英語圏で、ミモザという色が認識されるようになったのは、
20世紀に入ってからのことだとか。

黄色のような、黄金色のような、ミモザの色。
まるで、生まれたばかりの春の光を、
何倍にも膨らませているかのようですね。

これから始まる、希望の色。

2008年05月05日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

(あお) です。

青。。。
誰もがイメージとして持っている色でありながら、
具体的な色となると、やや曖昧になるような。

青い色は、時代と共に
変化しているところもあります。

その昔、青と赤の境界は、
黄とオレンジの間にあったのだそうです。
現代では、青とは呼べないような色でしょう。

また、色彩語の青が、時として緑まで含むことは、
よくあることです。

そのように、非常に守備範囲の広い色でありながら、
色覚の基本色、つまり3原色のひとつである、青。

虹の7色の中では、一番涼しさを感じさせる色です。
青はまた、平和とコミュニケーションの意味も
持っている色です。

青い地球に住んでいる私たち。

地球には、平和とコミュニケーションが、
最初から備わっているようです。

その自然のエネルギーを、
もっと大切にしたいですね。

青は、基本であり、
誰もが知っている色なのですから。

水浅葱

2008年04月29日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

水浅葱 (みずあさぎ) です。

浅葱は、藍染の明るい色。
それに「水」がついた、この色は?

この水浅葱という色。
浅葱水色 とか 水色浅葱 とも呼ばれています。

つまり、この色は、水色のような、浅葱色のような、
その中間に位置する色なのですね。

また、浅葱色は、青と緑のほぼ中間の色。

水色は、透明な澄んだ水に、光が反射して見える
美しい色。

その2つの色の、さらに中間のような色が、
この水浅葱。

まるで、人の手による技術と、自然の水とを
織り成して出来た色のようです。

2008年04月25日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

(みどり) です。

緑という色名。
もともとは、「みづ」+「(ど)り」、なのだとか。
(語根が「みど」)

「みづ」は、「瑞々しい」の「みづ」らしい。

瑞々しい・・・
光沢があって若々しい。新鮮で美しい。

瑞々しさを意味する緑が使われている語としては、
「緑児(嬰児)」や「緑の黒髪」などがあります。

また、古くから、グリーン系の緑色であっても、
その呼び名には、「青」も多く使われていました。

たとえば、「青葉」。
青葉と聞いて、ブルーの葉を思い浮かべる日本人は、
ほとんどいないでしょう。

緑色であるものが、緑と呼ばれなくても、
そのものが緑色であることを、知っているんですね。

虹の、ちょうど真ん中に位置する、緑。
バランスや調和、自然の象徴でもある、緑。

安心感の中に、未来を感じさせてくれるような。

緑は、生命にとって、
とても基本的な色なのかもしれません。