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アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

シーグリーン

2008年04月21日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

シーグリーン (sea green) です。

シーグリーン。
これは、海の色。

え?
海の色は、ブルー系じゃないの?

この色名が認識されたのは、16世紀末。

そして、ブルー系の海の色が認識されたのは、
19世紀半ば頃。

水は、本来、無色透明です。
海の水も、基本的に、無色透明。

それが、グリーンやブルーに見えるのは、
天候や水質、水の深さに加え、
周囲の風景が水に映し出されるから。

ブルーとは限らない、海の色。

今度、海が見えるところへ行ったなら、
その場所で、その時に、見える色を、
ありのままに捉えてみたい……。

涅 色

2008年04月13日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げています。


きょうは、この色・・・ 

涅色 (くりいろ) です。

「くりいろ」という言葉を耳にすると、
まず思い浮かぶのは、栗色でしょう。

ちなみに、栗色 は、10月29日の誕生色です。

こちらの「涅(くり)」は・・・
川や沼など、水の底によどんだ黒い土のこと。

古くには、この黒土に、布や糸を浸して、
着色していたのだとか。

日本で、黒を染めるために、最初に使われたのが、
この黒土だったそうです。

水の底にある黒土。

水底であっても、人間の手が届くところですから、
光も十分に届く深さなのでしょう。

この「涅」という文字のごとく。

すべての光を吸収し、光を閉ざす、黒い色。
黒という色は、闇の象徴と言われています。

また、黒い色には、すべての光が隠れていて、
すべての色を含む尊い色、
という考え方もあるようです。

水面から射し込んできた太陽光を、
水底の黒い土が、吸収して、閉じこめて……。

涅色の、黒い色の、その奥は、
さんざめく光で、満たされているのかもしれません。

ピスタチオグリーン

2008年04月08日 | 色いろいろ
光があるところだけに存在する、色。

色は、一般に、
  ・色相: 単色光の波長に相当するもの
  ・彩度: 鮮やかさ (白みを帯びていない度合)
  ・明度: 明るさ (光の強弱)
の3要素によって、規定されます。

そして、私たちが認識する多くの色には、
それぞれ素敵な名前(固有色名)がつけられています。

固有色名を持つ、たくさんの色。
その中から、誕生色以外の色についても、
いくつか取り上げていきます。


きょうは、この色・・・ 

ピスタチオグリーン (pistachio green) です。

ピスタチオの殻の中には、緑色の種子があります。
中のこの種子の色が、ピスタチオグリーン。

ピスタチオグリーンが、
色名として用いられるようになったのは、
18世紀後半のこと。

色名としては、わりと早い時期に認められています。

ピスタチオナッツそのものは、なんと、
4000年も前から栽培されてきていると、言われています。

西洋や西アジアの人々にとっては、
かなり古い時代から、とても身近な存在のようです。

ピスタチオは、緑色がしっかりしているものほど、
上質であるとされています。

つまり、ピスタチオは、
グリーンでなければならないのです。

殻の間から、少しだけ見える緑の色。
視覚が刺激されますね。

そして、良い香りが鼻をくすぐり、
指先の触覚を楽しませてくれて、
殻を割れる音が心地よく耳に響き、
味わいも絶品。

ピスタチオは、小さな1粒が、、
人間の五感を楽しませてくれるという、
パーフェクトなナッツなのですね。

ちなみに、フランス語では、
ヴェールピスタッシュ (vert pistache) といいます。