生物学的に見れば、人間は他の生物を奪わないと生きていけないものだそうです。
たしかに、食べ物として植物や動物の命を奪って生きているといえるかもしれません。
それだけでなく、世の中は食物連鎖というんでしょうか、他の生物たちもすべて奪い合って生きている構造のようです。
そんな成り立ちについて、比叡山延暦寺の御坊が、こんな考え方を教えてくださりました。
◆奪わないと生きていけないのでせめて「お返し」をする
「お返し」というのは、お礼です。
それを最初に返せるのは、自分の顔、そして言葉、そう一番大事なのは心ですよね。
人に会うときは、不機嫌な顔をしているだけでその人の心を奪ってしまいます。
やさしい顔で、「お元気そうですね」と言えば、それで世の中にお返しをしているのです。
夫婦や親子、他人であっても、あるいは動物に対してもいくつお礼が出来るか。
言葉でも、一日に何回「ありがとう」と言えるかを大切にしていきたいものです。
それが奪い合う我々の生きる道だと考えるのです。
→普段あまり意識はしていないのですが、たしかに他の生物の命を奪って生活しているのかもしれませんね。
「お返し」の心、少しずつ行いたいものです。