企業でも個人でも同様だと思うのだが、何か新しいことを行うにあたり、
そのことによるリスクを検討するのは当然だと思う。
だが、正しい行動方針とは、そのことで起きうるリスクのみを検討すべきだけではないそうだ。
日経ビジネス誌でこんな問題提起がなされていて、参考になった。
◆リスクはやることだけではなく、やらないことにもある
その好例として、EV用電池の資源獲得から生産までが挙げられる。
世界や日本の主力産業は自動車産業だ、そしてその産業はゲームチェンジが目前だ。
2030年か2035年かはわからないが、欧米ではEV(電気自動車)しか新車販売はできなくなりそうだ。
こういう客観的事実があるにもかかわらず、日本企業のそれらに対する投資は腰が引けているそうだ。
曰く、EVの将来性にまだ疑問がある、近隣企業が政府補助により圧倒的な力をつけている等々。
ここで、近代マネジメントの父とも呼ばれるピーター・ドラッカーに登場を願おう。
氏は、リスクには負うリスクだけではなく、負わないことによるリスクもあると説いたはずだ。
幸い国内の専門商社がリスクをとって、電池部材となる希少金属を手当てしている。
あとは、国内メーカーがリスクを負って電池生産(巨額投資が必要)に乗り出すだけなのだが・・
→電池のことはよくは知りませんが、個人レベルでもこのやらないリスクというものもあるかもですね。