またまた、久々の介護での話。
この日の午前中は利用者さん個別に手作業をされていた。
その個別の手作業の一つに「年賀状を出そう!」という企画があり、利用者さんに1枚年賀状を書いていただいていた。
宛先は自由。
いつもお世話になっているご家族、息子さんや娘さんにお孫さんやひ孫さん、デイサービスや特定のスタッフ宛など、誰か一人を宛先に選び年賀状を表も裏も書いて投函しようというもの。
なかなか宛先が決まらない方が多い中、ある利用者さんは「ご主人」を宛先に選ばれた。
この利用者さん、あまりご主人の事をいいように言われる事はなく、愚痴が多いのだ。
帰りは必ず、「最後に送って」とか「寄り道して帰ろう」と、なかなかご自宅方向に向かいたくないご様子。
いつもは、会話に配慮しつつも時間通りにお送りするのだが、心に引っ掛かりを残してしまう。
さて、その利用者さんが書かれた年賀状がこの写真だ。
普段、字を書かれる事も全くされないのに、筆ペンを渡して「ご主人宛に何を書きましょうか?」とゆるーく相談をして書かれたのが、ご主人の元気な姿を望む言葉だった。
たぶん、これが本音だ。素敵ではないか!
正月にご主人の元に届くこのはがきは、ご主人にとって最もうれしい年賀状となる事だろう。
身近な人への感謝の気持ちを、年賀状に込めるのもいいな。