CB1300SFを買う前から、このバイクにはサスセッティングが出来る事を知っていた。
TMAXには、サスの調整機能は全く無かったので、セッティングできる事を知ってから興味深々だったのだ。
まず、調整できる項目は
フロント
・プリロード(バネの強さ:無段階)
・伸び側減衰力(無段階)
リア
・プリロード(バネの強さ:5段階)
・伸び側減衰力(20段階)
・縮み側減衰力(4段階)
とかなり調整が出来る。
車両を受け取ってからしばらくは、とにかく硬い乗り心地だった。
なので、すぐにリアの縮み側減衰力を最も弱い「1」にしてみたが、それでも硬い。
こんなもんかと、諦めておった。
ところが、走行800kmあたりから、だんだんサスの動きが良くなってきて調整すると若干の変化も感じられたので、
本格的にセッティングをしようと、まずは「サグ」をとることにしたのだ。
「サグ」とは、サスペンションのストローク量に対して、静止乗車状態でのサスの沈み込み量の事で、これを適性にする事でサスペンションの動きを最大限に活用する事ができるのだ。
ちなみに適性とは、静止乗車状態の沈み込み量が、フルストローク量の3分の一(30%)程度らしい。(一応これを目標とするが、30~45%程度であれば良さそう)
また、本来ならサービスマニュアル等でストローク量を調べる所だが、私はまだサービスマニュアルを入手していないので、実際に動作させて測る事にした。
今回は定規や巻尺で測るものと違い、簡易な方法として理解していただきたい。
何度も妻に測ってもらうのは気の毒だし、「何度測らせるのよ!」的な空気で気まずくならない自力手段なのだ。
まず、前後のサスともプリロードを最も弱くして、サスの片側シャフトだけにタイラップを巻く。(左右のサスでほぼ動きに違いはないのでこれでいいはず)
但し、気をつけないとすぐにフルストロークしてしまうので、いきなり無茶走りはしないように!(特にリアサスには注意)
ちょっと近所を走っただけでも、通常のフルストロークに近い所までタイラップが押されるから、フルストロークに近いストローク量がわかる。
次に、タイラップを巻いてない反対側の前後サスのシャフトにもタイラップを巻く。
乗車してバイクを前後に揺らしたりしながら静止乗車でのサスの沈み込み位置を決め、乗車したまま、後から巻いたタイラップをその位置に移動する。
(乗車姿勢を変えないように棒で押すとか、うまく対応してほしい)
CB1300SFはフロントサスのプリロードが初期値の4本目に合わせた状態で50mm以上も沈みこんでいて、ストローク量に対して
沈み込み過ぎているようだ。
何度か調整をした所で上の写真の位置までプリロードを強めてみた。
この状態で、沈み込み量は45%程度のようだ。
この時のアジャスターの位置は2本目。
もっと強くしたい所だが、あと少ししか余裕がない。。。大丈夫か?
ちなみにリアはプリロードを3段にしている。
これで、ちょうど前後同じ程度の沈み込み量だった。
ちなみにリアが2段目だとひとり乗車でもフルストロークしてしまってるので、3段にせざるを得なかったのだ。
更に余談だが、二人乗りするなら、リアのプリロードは4段にしないと、バイクが尻下がりだし、これまたフルストロークしてしまうようだ。
そんで、現状は下記の通り。
フロントプリロード:2本目の線
リアプリロード:3段目
この状態で減衰力は全て最弱にして、車体の動きを把握している所だ。
この写真はフロントの伸び側減衰力を調整するアジャスターだが、時計と反対回りに止まるまで回した状態。(減衰力が最弱)
乗り心地はいいし、走りはしなやか、車体の挙動も良く分かる。
奥が深いという事は楽しいもの。
そう簡単に、いいセッティングが見つからないが、この楽しみは続くのだ。。。