長野市から上田市までの千曲川左岸土手
サイクリング道路が走っている
アップダウンもなく一般車両の乗り入れも原則禁止なので
サイクリストはもちろんのことだが
ランナーにも人気の道路
長野マラソンでも一部コースにあてられている
晴れた日には遠くアルプスの山々
北信の山並み 松代周辺の山
冠着山や鏡台山や五里ケ峯山が望め
梅やアンズがほころぶこれからの暖かくなる季節
日差しを受けてのんびりと走っていると本当に気持ちが良い
途中には戸倉上山田温泉という大きな温泉街があるので
走った後温泉銭湯でゆったりと湯にもつかれる
昨年くらいから長野市から最低限の着替えを背に走り
温泉を楽しみ帰りは「しなの鉄道」で帰って来るというのに何回かはまった
30キロ弱のトレーニングに程よい距離なのも一因だけど
お気に入りの銭湯を見つけたのが大きな要因
この昭和の香りを色濃く残した温泉は銭湯エチケットを心得たお客がほとんど
最近の大型温泉施設で時々出会う
浴室に入って来るなりかけ湯もせず
浴槽に「ザッブ~ン」なんていう眉をひそめたくなるような輩は見ない
24日晴れていたら飯綱スノーシューにでも行こうかと思ったら
朝から雪 しかも寒い
着替えを持ち車を戸倉にデポし42キロランニングをしてきた
とにかくゆっくりでもロングを走りきるという目的だ
結果は悲惨だった
30キロ過ぎたあたりから急に足が動かなくなった
明らかにハンガーノックだ
山と違いランの時は薄着 手袋も薄い
だから一旦運動を停止すると体は冷える一方
アンダーウェアーがそれまでに保水した汗が
いっそう冷えを促進させる
土手道は一面の新雪が足首まで覆うコンディション
真冬日の気温 絶え間なく降る雪
寒さは想像以上にカロリーを大量に消費するようだ
生命を維持するためにドカンドカンと燃料を燃やし続けるのだろう
こんな経験は初めてだった
朝はトースト2枚 携行した小さなカロリービスケットもすでに食べ
400ccくらい入れたボトルの水分も残り少ない
空腹と渇きが走る意欲を完全に削ぐ
街中と違いコンビニ 自販機は土手道には無い
細かな雪が止まない寒い中
冷え切った体で数キロは彷徨った歩いたろうか
やっと見つけたオアシスのごときコンビニ
かじかんだ指はザックの硬貨を出すのももどかしく
暖かいココアと肉まん一個をむさぼり
ようやく危機を脱した
カロリーを補給した体は力を少し取り戻し
残り7キロを走りきり
何とか出発地点に戻った
温泉の浴槽に冷えきった体を浮かべ
ようやく現世に戻ってきた思いがした
先日の35キロランの調子良さが伏線となり
少し軽く考えていたかも知れない寒い中での42キロ
色々と学ぶことが多かった