和菓子の国の人だから

関西中心に美味しい和菓子を紹介。
貴方の旅に和菓子でちょこっと甘味付け…

094(京都)天橋立 智恵の餅

2014-08-09 10:46:35 | 京都の和菓子
今週末は台風11号の影響で、大阪にも大雨
洪水警報が…
することもないので甘いものネタをひとつ。

春休み前半、家族で訪れた京都府の北端、
天橋立(あまのはしだて)。
天橋立といえば、こちらのお店に行かねば
なりますまい…。

<勘七茶屋> ~宮津市字文殊~

日本三景天橋立の南端、智恵の文殊として
有名な知恩寺の門前にある有名店。
創業は元禄3年(1690年)と300年を
超える老舗。
もちろん元来が茶店なので、店内の席でも
いただけます。

画像でお分かりの様に両隣でも智恵の餅が
売られる知恵の餅激戦区。

<智恵の餅>

親指大の小餅をたっぷりのこしあんで包んだ
あんころ餅…
というよりあんの中に餅が埋もれている感じ。

あんころもちの代名詞、伊勢名物の赤福餅と
比べると、餅はやや柔らかく、こしあんは
少し甘くてやや素朴という感じですが、
智恵の餅には頭が良くなる?おまけ付。

その由来はこんな感じ…
鎌倉末期、文殊堂の前で餅を売るお婆さんが
ある子供に毎日餅を与えていた。
ここを訪れた京都大徳寺の大燈国師が子供の
聡明さに驚き、「智恵の文殊の力を受けた餅
を毎日食べているからに違いない」と云った
というのが由来だとか。
(ほんまかいな…)

賞味期限は翌日まで。
(10個入り \700)

私も智恵の餅をいっぱい食べたので、
ちょっとは賢くなったかな?


~おまけ~

<智恩寺>

左:山門、右:文殊堂
なんといっても、智慧の文殊「智恩寺」あって
こその智慧の餅です。

日本人なら、寺社の門前の餅や団子を見たら
迷わずにありがたく買うべし!
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091(京都)四条醒ヶ井 烏羽玉

2014-07-01 21:38:04 | 京都の和菓子
先週末に京都へ行った帰りに訪れた店。

<亀屋良長の店構え>
~京都市下京区四条通堀川東入る~

阪急大宮と烏丸駅の間、四条通りに面します。
創業は江戸時代後期の享和3年(1803年)
の老舗。

店舗入り口横で清い水を湛えるのは京の名水
として名高い醒ヶ井。
涼しげで宜しおすなぁ~。

<烏羽玉>

黒くて艶々した不思議な見た目。
檜扇(ひおうぎ)の実を「ぬばたま」という
そうで、「ぬば」とは黒いの古語だとか。

黒糖を混ぜたこしあんを親指サイズに丸め、
表面を寒天で固めて芥子の実を上に乗せた、
小粒で上品な和菓子。

黒糖がこしあんにコクを効かせながらも、
甘さを抑えていていい感じ。
あん玉をコーティングした寒天が食感良し。
(6個入り \486)

京都らしく上品で美味しい和菓子ですが、
庶民舌の私には餅や団子のような門前の
名物的なもののほうが合うようです。
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090(京都)四条高倉 大極殿

2014-06-22 11:52:33 | 京都の和菓子
たまたまチケットをもらったので、京都の
細見美術館まで中村芳中展を観に行った後、
立ち寄ったお店。

<大極殿本舗の店構え>
~京都市中京区高倉通四条上る帯屋町~

四条通から大丸百貨店の横、高倉通りに
入ってすぐ。
創業は明治18年(1885年)。
大丸の側ながら、年季の入ったいい感じの
店構え。

ちなみに、六角にはイートイン併設店舗も。

<大極殿>

平安神宮の大極殿にちなんだこの店の代表的
な和菓子。
平安神宮に毎月奉納しているんだとか。

外の皮をやや固めに焼いた白あんの饅頭。
ざらっ?さくっ?この食感をどう表現
すべきか…
口に入れた時のなぜか懐かしい、素朴な味が
嬉しい。
飽きずにいっぱい食べられそう。
(1個 \108)

<應天>

大極殿の餡を黄身あんにした饅頭。
バター風味が加わってちょっと洋風。
(1個 \108)

実はここ、京都におけるカステラの草分け的
な存在。
そのことを帰宅後に知って悔しさ倍増。
あ~美味しいカステラ食べたかったな。
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076(京都)出町 鎌餅

2013-12-26 18:34:18 | 京都の和菓子
先週末、底冷えの京都を散策、銀閣寺~吉田
神社~相国寺の拝観後、訪れたお店。

出町柳の西、寺町通りを北上し、阿弥陀寺前
から西へ路地を入るとお店がひっそりと佇ん
でいる…そんな印象。
一度行けばすぐ分かるけど、最初は迷うかも。

<大黒屋の店構え> 
~京都市上京区阿弥陀寺前町~

明治30年(1897年)の創業、ご覧の通りいい
感じに枯れた年輪を感じさせる渋~い店構え。
入口は、もちろん自動ドアではなく、手動の
木枠引き戸です。

<鎌餅>

ひとつずつ「へぎ」というエゾ松の皮を削いだ
ものに巻かれており、風情と懐かしさが感じら
れます。

鎌餅は、その名のとおり、稲刈りに使う鎌の刃
を模したもの。
江戸時代に「鎌を腹に入れると豊作になる」と
縁起をかついで食べたのがはじまりだとか。

羽二重餅のような柔らかな餅の中に甘さ控えめ
の上品なこし餡が包まれています。
餡の隠し味に使われている黒糖の効果か、後味
はかなり濃厚。
これはお茶以外にも、コーヒーにも合います。

確かに素朴で優しく、美味しい餅ですが、この
手の和菓子としては少々高め。
(1個 \210)

それでも、これだけの名物なので、出町へ行っ
たら豆餅だけでなくこちらも試してみては?
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072(京都)百万遍 阿闍梨餅

2013-10-06 22:44:59 | 京都の和菓子
今回は、京都で今最も売れているという人気の
和菓子。
直営店以外にも京都、大阪、名古屋、東京、
横浜、さらには札幌のデパートでも売られて
いるそうです。

今や全国レベルの和菓子ですが、京都土産に
最適なのは間違いなし。

<満月の店構え> 
~京都市左京区鞠小路今出川上ル~

間口の広~い立派なお店です。
創業は約150年前、江戸末期の安政3年
(1856年)。

ご近所の方らしき自転車のお客さん以外に、
各地のナンバーを付けた車が次々と来ますが、
駐車場が広いので大丈夫。

<阿闍梨餅>

甘いカステラのようなしっとり薄めの餅生地の
中は、甘さ加減がちょうどいい粒餡。
このもちもちした生地がなんともたまりません。
和菓子が得意じゃない人も、これなら2~3個
は軽~くいけるでしょう。
(1個 \105)

阿闍梨(サンスクリット語アーチャーリに由来)
とは比叡山で修業する高僧を指し、阿闍梨餅は
阿闍梨が修行中に被る網代笠を象ったとか。

和洋折衷の菓子ですが、開発は大正時代。
当時はちょっとハイカラだったんでしょうね?
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