和菓子の国の人だから

関西中心に美味しい和菓子を紹介。
貴方の旅に和菓子でちょこっと甘味付け…

116(京都)室町 雲竜

2015-04-26 13:18:24 | 京都の和菓子
先日、京都を散策した際に訪れたお店。

<俵屋吉富の店構え>
~京都市上京区室町通上立売上ル~

室町通りに面し、老舗らしくしっとりした
佇まい。
創業は宝暦5年(1755年)と、250年超の老舗。

お店のある室町通りはところどころに町屋
も残り、歩くのに丁度いい道幅と交通量。
私が好んで選ぶ道です。

また、本店の東、烏丸通りにも立派な支店
があって、和菓子の歴史が学べる京菓子の
資料館まで併設する力の入れよう。
入館無料なので、和菓子の歴史に少しでも
興味があれば是非どうぞ。


<雲竜>

こちらのお店の代表銘菓というだけでなく、
銘菓ひしめく京都でもかなり有名な一品。

丹波大納言小豆の小倉餡を村雨餡で手巻き
した棹菓子。
断面が渦巻き状で左右非対称という形は
相国寺所蔵の「雲龍図(狩野洞春筆)」
を具現化したものだとか。

小倉餡を米の粉と餡をまぜて蒸した村雨餡
で包んであり、さぞ甘いのではと思いきや、
これが意外にあっさり。
甘さ控えめで、しっかりと小豆本来の味が
します。
また、食感はしっとり優しく、とても上品
な京菓子です。
(半棹 税込\972)

今日は京菓子資料館で私が愛する「和菓子」
の歴史も勉強出来て良かった、良かった。
この歴史を学んだら、最近巷にはびこる
「和スイーツ」という陳腐な言い方が急に
恥ずかしくなるんじゃないですかね。
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115(京都)紫野 松の翠

2015-03-19 14:33:50 | 京都の和菓子
先日、大徳寺を訪れた際に立ち寄った、
まさに京都という印象のお店。

<紫野源水の店構え>
~京都市北区小山西大野町~

こじんまりとして目立たないながらも気品の
あるお店で、聞くところによれば、丸太町通
にある老舗「源水」から昭和59年(1984年)
に独立、創業したとか。
そのせいか新しい割には老舗の雰囲気も漂い
ます。

涼しげな坪庭のような設えがいい感じ。

<松の翠>

こちらのお店の看板菓子。
「松の翠」という洒落た名前もいかにも京都
らしいネーミング。

大粒の小豆をあしらって糖衣でコーティング
した一口羊羹。
ずしりとした重量感に続き、しゃりしゃり
した食感、そして最後に小豆感?があって、
上品で美味しい。
(1個 \140)

いかにも京都らしい上品なお店で、主に抹茶
と共にいただくような和菓子が中心。
庶民派の私には少々敷居が高いようです。
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114(京都)鷹峯 御土居餅

2015-03-17 14:30:42 | 京都の和菓子
先々週末、大徳寺の門前で味噌松風を購入。
その後、今宮神社参道であぶり餅を食べた
後に訪れたお店。
京都には名物和菓子が多くて困ります…。

<光悦堂の店構え>
~京都府京都市北区鷹ヶ峯旧土居町~

鷹峯へ向かう千本通りに面し、街中の至極
普通の和菓子店という外観。
創業は昭和42年(1967年)、まもなく
50年とはいえ、老舗が集う京都にあって
新しい部類。
気のいい大将が対応してくれました。

店名の「光悦堂」は鷹峯を芸術家が集う
文化村に仕立てた本阿弥光悦に因んだん
でしょうね。

<御土居餅>

豊臣秀吉が築造した御土居に因んだ餅。

赤えんどうを混ぜた柔らかな餅がほど良い
甘さのこしあんを包みます。
微かな塩味ときな粉の香ばしさがアクセント。
やや小ぶりですがなかなか美味しい。
(1個 \135)

ところで、お店の目の前にあるのは、餅の
名前の由来となったほんものの御土居。
洛中を囲んでいた御土居のちょうど北西の
角にあたる部分で、NHKの「ぶらタモリ」
の京都特別編でも紹介されていました。

こうして改めて秀吉の御土居を眺めると、
確かに御土居餅に見えなくもない…
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113(京都)紫野 紫野松風

2015-03-12 19:51:46 | 京都の和菓子
先日、大徳寺を訪れた際に立ち寄ったお店。
今回紹介するのは、決して派手じゃないけど、
実に味のある和菓子。
さすが古都京都、多彩な和菓子が楽しめます。

<松屋藤兵衛>
~京都市北区北大路紫野大徳寺前~

大徳寺門前にある江戸時代創業のお店。
味のある建物で、店内もなかなか渋い。

ちなみに隣はこれも有名な紫野和久傳さん。
さすがは京都、有名和菓子店が目白押し。

<紫野松風>

いわゆる味噌松風。
小麦粉に砂糖と麦芽から作った飴を加え、
白味噌を入れて寝かせ発酵させた生地を
焼いたもの。
こちらの松風は場所柄か、さらに大徳寺納豆
と白胡麻を散らしてあります。

カステラに比べ密度が濃くしっかりした食感。
ほのかな甘さに味噌の香りと大徳寺納豆の
塩味に加えて発酵食品独特のいい意味での
風味がアクセントという大人の和菓子。
甘いものが苦手な方もこれならいけそう。
ちなみに、賞味期限は5日。
(10切れ入り \830)

私の記憶が確かなら、味噌松風は初めて。
それでも、いたく気に入りました。
実に京都らしく渋い和菓子、大人の方に
お勧めです。
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112(京都)今宮神社 あぶり餅

2015-03-10 20:08:11 | 京都の和菓子
先日、大徳寺周辺を散策した際に訪れたお店。
前から押さえておきたいと思っていました。

<一和の店構え>

正式には「一文字屋和輔」というそうです。
「玉の輿」のご利益で?有名な今宮神社の
東側参道にあるお店。
店内は結構広く、ちゃんと座敷もあります。

創業は、なっ、なんと長保2年(1000年)…。
平安中期に一条天皇の御子が疫病を患った際
に疫除けの願いを込め、あぶり餅を供えたの
が始まりとか。
恐らく現存する日本最古の和菓子屋(茶店)。

ちなみに、お向かいで同じくあぶり餅を売る
「かざり屋」さんも創業400年なんだとか。
参道を歩くと、「どうぞおこしやす。」の
呼び込みの声が両店から掛かります。

これは、お向かいの店の様子。

<あぶり餅>

店に入るとすぐ急須と湯呑のセットを出して
くれるので餅が出てくるのをしばし待つ。
お茶をすすりつつ、店先でおば…
いや、お姉さんが火鉢で餅を焙る様子を
ぼんやり眺めるのも「いとをかし」。

素朴な竹串に刺し、きな粉をまぶしこんがり
焦げ目を付けた一口大の餅。
ほのかに甘くコクのある白味噌たれがとても
美味しい。
数えてみたら串は13本、なにか意味がある
んでしょうか?
(1人前 \500)

京都には多くの門前の茶店がありますが、
ここの2軒は活気があっていい感じ。
次はもう一軒の方にも行ってみようかな。
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