埼玉県の入間川に「くずはき橋」という木造橋が架かっていました。
手すりがない沈下橋というやつです。
前時代的な古めかしい橋だったのですが、
このくずはき橋はつい最近、2005年まで入間川に架かっていたのです。
(最後の何年かは鉄で作り直されていましたが…)
埼玉県、狭山市の博物館で「写真でつづる狭山の橋」展という
特別展をやっているので見に行ってきました。
狭山市の川、入間川・不老川に架かる橋を写真でつづるというもので
我が郷土のいつも使っている橋について楽しく知識を深められました(^^)
(私は今は日高市民で、元狭山市民なのですが…)
結構我が郷土のトリビアが入手できて、面白かったです。
また博物館らしい雰囲気ものんびり味わえたので、
非常に良いリフレッシュになりました(^^)
何度か行ってますが、狭山市博物館は良いですね。
くずはき橋も作られた頃からの写真が展示されていました。
くずはぎ…ではなく、くずはきだということを恥ずかしながら今日知りました(汗)
くず とは、肥料のもとにする落ち葉などの事、
はき とは、それらを集めるということ
林の少なかった奥富地区の農家が、落ち葉を集めるために
対岸の柏原地区へ向かうために架けた臨時の橋…というのが
くずはき橋のルーツだそうです。
私が狭山へ越してきた昭和61年、
入間川の川原へ遊びに出た時に、私は初めてくずはき橋を見ました。
まるで時代劇にでも出てきそうな木造橋に、大いに驚いたことは
今でもはっきり覚えています。
しかも保存ではなく思いきり現役の橋でしたので、余計に驚きました。
私が来てしばらくした頃から自動車の通過ができなくなっていて
2輪か徒歩でしか渡れない橋でした。
入間川の対岸にサイクリングロードがあるのですが、川越に行く時や
ちょいと暇な時によくそこを通りました。
その時に必ずくずはき橋を通ることになるので、馴染みの深い橋でした。
また橋のたもとの川原で石を積み上げ、ダムを作って川の支流を
堰き止めて遊んだのも子供時代の懐かしい思い出です。
(自分たちで言うのもなんですが、幅1.5m、長さ10m超の
徒歩のみならず自転車での通過も可能な立派な築堤のダムでした)
橋を渡るとゴトゴトと木が音を立てるので面白かったです。
下を見下ろすと川面が近く、魚の姿を追って遊べました。
欄干が無いので橋の上を渡る時の気分も良かったですよね。
柏原に高校があるのですが、そこの生徒もそのくずはき橋を渡って
通っている人も多かったです。
時々台風で流されてしまい、橋が無くなってしまったり渡れなくなってしまう
こともありました。
一回サイクリングロードを通って帰ってきたら、橋がなくなってたことも
ありましたっけ(笑)
2005年にくずはき橋の隣に立派な橋「いるまがわ大橋」が架けられ
使命を終えたくずはき橋は撤去されました。
今は痕跡も消えつつありますが、いるまがわ大橋のテラスに
歴史あるくずはき橋の記念レリーフが残されています。
あまりくずはき橋について思い出すことも減りつつありましたが
市にちゃんと記録として残っていることを嬉しく思いました。
会場の中央にはボランティアが作成したという大型ジオラマがありました。
木造橋時代の昭代橋、富士見橋、そしてくずはき橋が再現されていましたが
なかなかに楽しかったです。
気分だけは渡ったつもりになって帰ってきました。
最近、自分達の住んでいる地域の歴史に興味津々なこの頃です。
けっこう博物館や資料館も多いので、原稿に疲れた時などには
行って楽しく知識欲を満たしたり、リフレッシュしたいと思いますです。
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